▼最初の箇所へ 午前10時00分開議
◯議長(内田博長君)ただいまから本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、県政に対する一般質問並びに議案に対する質疑であります。
それでは、議案第1号「令和4年度鳥取県
一般会計補正予算(第6号)」から第22号「職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例」までを一括して議題といたします。
これより、一般質問並びに議案に対する質疑を行っていただきます。
16番
安田由毅議員
◯16番(安田由毅君)(登壇、拍手)おはようございます。
県議会自由民主党の安田由毅でございます。
早速ですが、質問に入らせていただきます。今日は、通告に従い3点質問させていただきます。
まず
境港公共マリーナのこれからについて、11月24日に
日本セーリング連盟、馬場会長とオンラインで面談し、
境港公共マリーナが
JOC競技別強化拠点センターに正式に認定されたとの報告を受けました。それに先立つ8月24日に、お忙しい中、
平井知事には東京の
日本セーリング連盟まで足をお
運びいただきトップセールスを行っていただきましたが、正直申し上げて東京五輪に向けて全国7か所に広げていた
JOC競技別強化センターを3か所に絞ることになった中で、大変に厳しい結果となってもおかしくない状況でありました。実際に地元紙にはそのような報道もなされ、それを読んだ方々からも私の元にも心配の声を寄せていただいておりました。
そのような状況を一変させたのは、やはり
平井知事自らが先方に出向き誠意と熱意をお伝えいただいたこと。そして、わかとり国体を契機に
境港公共マリーナを現在の竹内団地に整備された先人方の先見の明、その施設に集い長年にわたり
セーリング競技の指導、育成に努めてこられた関係者の皆様の御尽力、また青少年を海で育むという崇高なお考えの下、大切な漁場でのレースや練習に御理解を示してくださる
漁業関係者の皆様、それらの積み重ねで我々が誇る美保湾が国内屈指の練習海面として認められるという今回の結果につながったものであると認識しており、この場を借りて改めて関係者の皆様に御礼を申し上げます。
このたびの
JOC認定競技別強化センターの再認定を受けて、
境港公共マリーナは名実ともに国内の
セーリング競技の中心となる施設になる可能性が出てきたのではと思うところであります。
また、これは今年度当初予算で掲げた目指せ!「スポーツリゾートとっとり」創造事業を具現化したものであり、このコロナ禍においても
合宿聖地化支援事業、県内における
スポーツツーリズム振興への
機運醸成事業から成る「
スポリゾ元年」
機運醸成事業が大きく動き出したものだと私は認識しております。
再認定を受け、日本で3か所のみの
JOC認定の
オリンピック強化拠点として、
境港公共マリーナを今後ハード、
ソフト両面でどのような整備をされ、
日本セーリング連盟の
オリンピック強化選手、また
ホープ育成選手をお迎えし、さらには本県選手の強化・育成・普及につなげていくお考えか、知事の所見を伺います。
また、
境港公共マリーナは所管する
境港管理組合により東側沖合へ1.8ヘクタールの拡張が決まり、今年度から調査設計に着手したところであります。令和10年をめどとして今後詳細が決まっていくと思いますが、競技用・
レジャー用モーターボート、また遊漁船など完成後の需要増加は間違いないものだと確信しており、地域にとっても完成が待ち遠しい案件であります。
現在の
境港公共マリーナの設備では足りなかったもの、例えば障害をお持ちの方が気軽にヨットに乗艇できるような設備であったり、先般広島で世界大会が開催された
ハンザクラスの整備であったり、また子供たちが気軽に海遊びや
ヨット遊びができる環境整備、そういった視点が必要ではないかと考えますが、併せて知事の所見を伺います。
2項目め、
特定不妊治療について伺います。
今任期中にも、少子化問題に係る
不妊治療については藤井元議員、常田議員、語堂議員が取り上げてこられましたが、今回私は
特定不妊治療に絞って議論をしたいと思います。
子供の出生を望んでいるにもかかわらず、
特定不妊治療以外の治療法によっては妊娠の見込みがない、または極めて少ないと医師により診断されている夫婦に対して、高額な医療費がかかる体外受精、顕微授精などの
特定不妊治療が本年4月から
公的医療保険適用となりました。
保険適用となり患者の
自己負担額が軽減された医療機関もあるようで、それは大変喜ばしいことです。
しかしながら、
保険適用前であれば行政の助成制度を使うことにより
自己負担額がほぼなしで治療を受けることができた医療機関では、現在では3割の患者負担が大きな壁となっているという事実を
鳥取大学医学部附属病院女性診療科の先生方からお聞きしました。この問題に関しては、本年2月議会での語堂議員の一般質問、同じく9月議会での常田議員の代表質問でも触れられていましたが、既に
全国知事会でも妊娠、出産の願いに寄り添う
不妊治療支援のための提言として
保険適用による効果の検証、また
自己負担額の軽減措置について、まさに先ほど述べた問題点の解消を
次世代育成支援対策プロジェクトチームリーダーである滋賀県
三日月知事が本年3月25日に当時の
厚生労働大臣政務官に要請活動を行われたとお聞きしております。
国、県に加え市町村も金額や回数の違いこそあれ助成制度を設けています。その中で特筆すべきは湯梨浜町で、県の
補助対象範囲に加え
保険適用の
自己負担部分も助成対象とする。回数に関しても、治療開始時の女性の年齢が40歳以上43歳未満の場合、1子につき通算3回までとされている中、制限なし、43歳到達後は3回までとしており、つまり持ち出しなしで何度もチャレンジできる制度となっています。
特定不妊治療は、夫婦で協力して臨むものであることは言うまでもありません。しかし、やはり女性の体への負担、精神的な負担は男性の想像をはるかに超えるものであると思います。それを乗り越え結果が思うほうでなかったとき、追い打ちをかけるように金銭的な負担が重くのしかかる。どうにか子供を授かりたいと頑張っている方に対して、あまりに残酷ではないでしょうか。この問題をクリアできたら、必ず子供の数は増えると言っていい。ドクターは断言をされました。
平成22年、子育て王国とっとりを宣言され、
不妊治療また
少子化対策についても常に国の一歩先を行く政策を打ってきた平井県政が、いよいよ国を置き去りにするくらいの手段をもってこの問題に対処すべきと考えます。市町村と協力し、経済的な理由により
特定不妊治療を諦めることがないよう、
自己負担額の軽減を図るべきと考えます。この問題について、知事の現状認識と今後どのような御対応をお考えか伺います。
最後に、
原発関連交付金制度改正及び今後の安全対策について伺います。
11月10日に、
原発関連交付金について
保坂資源エネルギー庁長官から鳥取・島根両県の知事に説明があったとお聞きしています。内容は交付規則の改正であり、今まで
原発立地県のみに交付されていたものを隣接県である本県が全国で初めて交付対象となったものと認識しております。今回の改正は我々議会が
平井知事に対して求めていたものであり、大きく一歩前進したものと高く評価したいと存じます。
その際の「
周辺地域が求めているのは安全であり、対策に要する費用については一定の財源措置がなされるべき、当方のこの意見に対し今回の改正を設定いただくことは評価するものの、問題の解決はもっと大きなところにある。今回限りの5億円の財源措置で解決になるものではない。」また、「
原子力災害特別措置法で我々
周辺自治体にも
原子力防災対策が義務づけられている一方で、国策としての財源措置がなされていないというギャップがあるという根本的な課題解決を国には議論してほしい。」こういった知事の御発言にはUPZ内に住まう一人として、また議員として賛同するところであります。
今回の
原発関連交付金はかなり広い使途となっているようですが、米子・境港両市長とどのような使途をお話しになっているのか。また、どのような使途であれば
周辺地域が求める安全に応えるものとなるとお考えか、知事にお聞きします。
以上、登壇での質問とさせていただきます。
◯議長(内田博長君)答弁を求めます。
平井知事
◯知事(平井伸治君)(登壇)安田議員の一般質問にお答えを申し上げます。
まず、境港の
セーリングにつきまして何点かお尋ねをいただきました。
JOCの
認定競技別強化センターに指定されたわけでありますが、さらに本県選手の強化・育成・普及あるいは日本全体での選手をお迎えする、どのような考え方で臨むのかということ。また、境の
公共マリーナにつきまして拡張計画がある、
ハンザクラスの整備等々、新しい視点が必要なのではないか。こういうお話でございました。
先般、安田鳥取県
セーリング連盟の会長さんにも御同席をいただきながら、
馬場日本セーリング連盟の会長さんとネットでお話をさせていただいたりしまして確認をいたしました。難しいとも考えられていたJOCの強化施設に境港の
公共マリーナが晴れて指定をされるということになりました。これにつきましては、途中経過としては今安田議員がおっしゃったように非常に競争率も高く厳しいものでございました。実は、片方で
クライミングのほうの施設についても同じような状況がありました。
この
セーリングにつきましては、そうはいっても最後まで何とか候補に残るようにしようと。特に国のほうの意思決定、理事会だとかいろんな
タイミングがあるわけでありますが、その前にやはり働きかけるべきではないだろうか。私
ども県庁内部の職員とお話しいたしましたら、なかなか今働きかけてもということを担当は言っていましたけれども、ただ、まず懐に飛び込んでみるのだったら今の
タイミングしかないではないかと。かなり無理なお願いを申し上げたとは思うのですが、
安田セーリング連盟の会長のほうでも間を取っていただきまして、それで東京の
オリンピックの関係者が集まる
スポーツ協会の建物の中で面談をさせていただくことがかなったわけであります。
馬場会長が京都から出てこられまして、すぐに理事会にかかるという直前の
タイミングで、境港の優位性だとか地元の熱意についてお伝えをしたところでありました。馬場会長は幸い京都の方ということもあって、恐らく山陰の海にはある程度御造詣があったのだろうと思いますし、現実にセールを立てて船で海へ乗り出した経験もおありなのではないかと思います。そういう意味である意味理解があったのだと思いますが、比較的早く波が立ち上がる、いい風が吹く、そして地元の
受入れ体制としても非常に配慮したものがあるし、ある
意味セーリングの練習環境としてはよいではないかと。このことについての御理解は言葉をこちらでいろいろと弄するまでもなく、ある程度御感触をお持ちだったようでありました。
今回非常に厳しい関門を突破することができ、パリは非常に近づいていますので、そういう意味で重要なこの
タイミングで継続を取ったことの責任が逆に私どもにもあるのだろうというふうに思います。
私ども、この
セーリングの世界では瀬川選手が幸い
オリンピックに出場を決めまして、階級を変えてでも挑戦するという飽くなきファイティングスピリッツを見せていただきました。それは今でも鮮明に我々脳裏に焼きついているところであります。
このたびの久方ぶりに開かれたとちぎ国体におきましても、瀬川選手や池淵選手、山崎選手といったそうした若い方々も含めて活躍をされ、ジュニアでもジュニアアスリートの発掘事業などの効果もありまして後進も今育ちつつあるということだと思います。JOCの拠点として勝ち取った施設を我々としてもハード、
ソフト両面でグレードアップさせていただきながら選手育成を本県でも進めていければと思いますし、鳥取県の
セーリング連盟の皆さんと協調してやっていきたいと思います。
また、国全体のほうでもいろいろとお話はあろうかと思います。先ほど
ハンザクラスのこともございましたし、パリに実際に向かっていくそういう
体制づくりでも御協力できることはいろいろあるはずでありまして、そのためにはなお一層の条件整備というのは話し合っていかなければならないのだと思います。そういう意味で、この議会が明けましたらJOCの強化施設が2つ取れたということがあり、これからキャンプなどが順次出てくる可能性があります。これは国内のチームが当然多いと思いますが、そういうものでもやはり受け入れながら若い方々に見ていただいたり、地元としていずれ
国民スポーツ大会を控えたり、もちろん
ねんりんピック等もございますので、そうしたものを目指してスポーツの振興を図る必要があるのではないかと考えます。
そういう意味で、まずは庁内に
プロジェクトチームをこしらえましてパリオリパラに向けた
スポーツ振興、そのための環境整備についての動きを2年後に迫りますパリに向けて我々としても動きを強めていく段階に入ったと思いますので、まずは
組織的対応を考えてみたいと思います。
その上で、
セーリングだとかあるいは
クライミングだとかそういう関係者とも話合いをさせていただいたり、あるいは陸上をはじめとしていろんな
スポーツ競技において外国のキャンプということも想定される状況でございますので、私どもとしてそうした
受入れ環境を整えてまいりたいと思います。
現実にも今計画をさせていただいておりますのが、
セーリングの
レーザー級の全日本の大会でございます。これにつきましては、100名余り集まることは確実視されるような大きな大会であります。そういうこととまた軌を一にしまして、議員のほうからもお話がありました境港の
公共マリーナの整備を進めようとしているところでして、657メーターに及ぶ新しい堤防を造ったり、それから後背地として1.8ヘクタールのものを設けたり、今青写真ができてきているところであります。これを順次整備を進めていく。取りあえずは今調査に入りましたけれども、こうしたことを整えながら、そのほかの施設やソフトにつきましても先方、日本の組織とも協議をしながら整えていければと思います。
ハンザクラスのお話もございまして、こういういろんな主体が
セーリングに関わっていけるバックアップも大切だと思います。これについてはスロープの設置であるとか、それから手すりとかそうしたものなどにつきまして調整しながら今後また改良していったり、それから
ハンザクラスの艇を一定程度そろえるのかどうかなど、こういうこともまた関係者とよく議論していければと思います。
広島の大会もございましたが、そうしたことも参考にしながら、もちろん財政の問題などもありますので、どの辺が現実妥当な線かということも先ほどの
プロジェクトチームなどでも調査をさせていただきながら展開を図ってまいりたいと思います。
次に、
特定不妊治療につきましてお尋ねがございました。湯梨浜町の例も引かれながら、諦めることがないよう自己負担の軽減ということに取り組んではどうか、こういうお話であります。
実は、本県はまさに議員がおっしゃったような歩みを続けてきております。最近の状況からしますと、実は湯梨浜町のようなことを本県は実際やっていたわけです。平成25年のときにいろいろと関係者にもお話を伺ったりして、それで特に妊娠がなかなか難しい、晩婚化が進んでいましてそういう
不妊治療が重要であるというような観点で、平成25年のときに回数制限を実は撤廃をいたしました。当時、我々としてはかなり思い切った措置をしたところでございまして、助成制度については全国でもそうした意味で
リーディングケースになるというふうにも考えながら、かじを切ったものであります。その後、いろいろと国のほうの
科学的指針での
専門的知見が固まってきたり、それに基づく制度改正なども行われてきました。それで43歳とか、そういう線が引かれるようにもなってきたわけであります。
実は県内でも
全国指折りの
不妊治療の専門の先生方もいらっしゃいまして、そうした先生方にも、あの当時こういう国の動きを見ながらどうすべきかという議論をいろいろとさせていただきました。それでこれはやはり生き物としての人間、
ホモサピエンスということがございまして、やはりそれについては年齢といいますか、そうしたことも妊娠の可能性については大きく影響するというのはやはりこれは科学的事実であるというようなお話があり、それに基づいてやはり国も見直したということも当時クローズアップされました。それ自体は割と肯定的に捉える専門家も県内には大変多くございまして、ではどうするかということになったわけでありますが、国の倍の例えば6回とか10回とかそうした回数まで認められるように県としても上乗せをさせていただく。それから、43歳の線を越えていっても残りの回数だとか3回だとか一定程度はそれは許容していきましょうと。そういうことで御本人のお気持ちと、それからお医者さんたちがおっしゃるような専門的・
科学的アプローチとの言わば調和を図ろうというようなことで新しい制度設計に入ったところであります。
これはやはり一つの
科学的知見に基づくものでありまして、そこにさらに湯梨浜町のようにのせられることは私は差し支えないと思うのですが、ただ先生方が当時気にしておられたのは、なかなか可能性がなくて精神的にも追い詰められていくのを見ながら治療だけを繰り返すというのは誠に忍び難いものもある。これは確かに難しいのであれば難しいということもある程度認識してもらった上でというのは事実なのだろうと思いました。
そういう意味で本県としてはそうした対応を取らせていただきながら、他方でなるべく早く
不妊治療に入っていただくのがいいだろうと。そういう意味で、最近我々が取っている全国に先駆けたものとしては、若いうちに不妊の可能性についての検査をしていただく。それでお子様をつくる能力の高い時期に、早めにその
不妊治療に入っていただくべきなら入っていただく。こういうように制度設計を合理化といいますか、
科学的知見に基づいて改めたところであります。
また、令和2年度には大幅にそうした治療の中身も拡充をさせていただきまして、採卵を伴うような治療については10万円上乗せをするとか、費用の実情を調べた上で各種の措置も取らせていただきました。
議員がおっしゃるように、
不妊治療というのは多分晩婚化等もございまして非常に重要になってきているということは本県でも色濃く出ていまして、今後ともこれを絶対的なものと考えることもございませんので、専門家の先生方の知見などもよくよくお伺いをさせていただきながら、また実際の
お父さんお母さん、そうした世代の方々のお気持ちというものもお伺いして、できるだけ改善を図っていきたいと思います。
他方で、今の重要な問題は
保険適用がなされたわけでありますが、これにつきましてはようやく今月ぐらいに入って大分報道するところも出てきたところでありますけれども、今の
保険適用というのは非常にトリッキーでありまして、
保険適用外の高度な治療を少しでも入れてくると全体自己負担のほうが高くなって以前よりもかえって自己負担が増える。一生懸命やっている地域ほどそうなるということになります。
保険適用で認められる治療というのを可及的に広げていくか、あるいはこうした制度を改める必要がありまして、このことが多分今後実際にお子様に恵まれたいという御家族にとりましては障害になる可能性が非常に強いわけです。
本県はここは完全にクリアするということで、国が今回撤退した部分は全て県のほうでのせていくというやり方をしておりまして、御本人たちにはそうした御不便はない珍しい県になっていますけれども、ただそもそも制度設計がおかしいので、政府が
不妊治療を進めるために
保険適用したと言いながら、逆にそれが経済負担をもたらしている。実は逆のベクトルを向いているというのもまた皮肉な話でございまして、これについては早急な解消を
全国知事会を通してまた本県としても求めてまいりたいと思います。
最後に、原発の
関連交付金につきましてお尋ねがございました。これにつきましては、どういうような今後の進め方をして
周辺地域の
安全確保等に応えていくのか、こういうお尋ねでございます。
これにつきましては、
原子力発電施設等立地地域基盤整備支援事業交付金という比較的新しい交付金がございまして、これについて11月10日に
資源エネルギー庁の保坂長官が我々のほうにネットを通じた説明会を持たれまして、島根県、鳥取県の両県に対する伝達がございました。これにより
周辺地域としては初めて5億円の交付金というものが国から拠出されるということになり、この使い道につきまして境港、米子両市のほうでも検討されますし、県のほうの執行分につきましてもやはりこれはそうした
周辺地域のお考えに沿ってやるべきだと思っておりますので、この県執行分についても地元の両市のお考えとすり合わせをしてやっていく方針を両市に伝えているところでございます。
その際に保坂長官ともいろいろやり取りをしたのですが、一つには私どもが求めているのは例えば人件費のような毎年一定額以上かかってくるものがある、年間1億数千万円かかるのが今の状況です。ですから5億円ではとても足りないし、こういう経常的な経費など解消されていないということは訴えさせていただきましたし、それから保坂長官のほうからは、使途については例えば
公共用施設の整備であればその整備だけでなくて維持補修、運営等も含めて、あるいは
産業活性化だとか地域振興も含めて幅広い使途がある。こういうお話がございました。ですから、非常にある意味緩やかなものであります。
これにつきましては、かねて本県のほうでも
周辺地域も立地と同じように人件費をはじめとした費用がかかるわけでありますから、これを県民の税金で賄うというのはどうしても納得がいかない。別に
固定資産税も入らなければ法人税収もそれについて入らないわけであります。ですから、そうした意味で国として制度を設計すべきだということを繰り返し要望してきたわけです。これに対しましていわゆる電源立地三法に基づく交付金としてこうした交付金がセットされて、10月の末にこれを
周辺地域も含めて交付し得るものにするという規則改正もなされたと伺いました。長年の私どもの働きかけが
一定程度実を結んだものではありますが、まだ完全なものではないと思っております。
そうした意味で今後働きかけも継続していく必要があることを両市と確認をいたしましたし、その使途につきましては大切にこれを地元のために使っていこうということで一致しまして、一つの方向性としては議員もおっしゃいましたが、地元の安全対策にも資するような性格のものを優先してこれから選択、検討していきましょうというお話を両市長もされておられました。例えば一時避難施設だとか、いろいろと原発にも絡みながら平時でも地元の地域振興、
産業振興等に波及していくようなものがあろうかと思います。現在、両市においてもその辺の考え方を整理中でございまして、私どもも丁寧にそうした両市の考え方に向き合ってフォローしてまいりたいと考えております。
◯議長(内田博長君)16番安田議員
◯16番(安田由毅君)御答弁をいただきました。
境港公共マリーナ、ちょっと
先ほど説明不足でもありました
ハンザクラスというのは、ひっくり返らないヨットです。いわゆる沈というのですけれども、半分セールが海面につく状況、それがそのまま海面に突き刺さる状況、そうならないヨットでして重心が大変安定しているヨットで、これが障害者の方々も操ることができたり、非常に今普及をしているヨットです。これの大会が広島であったのですけれども、これは私も聞き及んでいるだけなのですけれども地元のいわゆる奉仕団体の方々が寄贈して、そこに話が広がって日本財団さんが100艇そろえて、ではということで広島県がマリーナを4億円かけて整備をして置く場所を造ったりとかして、今物すごい実は広島のマリーナが盛り上がっているという話があります。私も近々見てきたいと思っておりますが、本当にこういった共生できるようなマリーナというのがこれから必要なのではないかと思うに至りました。
知事と先日JSAFと面談した後に、翌日に境港の伊達市長に認定が決まったことの御報告に上がったときに、
公共マリーナではなくて共生マリーナでどうだというようなお話があって、ちょっと納得するところがありました。
境港公共マリーナから境港共生マリーナというような話もあって、でも本来の目指すべき方向はそこなのかなと思っております。
このマリーナの認定についてなのですけれども、本当にこの知事のセールス力、営業力のすごさを隣で拝見させていただいて改めて大変感銘を受けました。先方が選定から漏らしてもいいかなと思っていたところを一気にひっくり返す。やはりトップセールスというのはこうあるべきだと思いました。
地元の方に大変喜んでいただきました。特に危うしというような記事が出た後だったので大丈夫かと。何かあったら言ってこいよと言ってくださった方々が、2019年の世界大会のときに寄附をしてくださった方々なのです。だから日本は寄附文化が根づいていないなどと言われますけれども、寄附をしたことによって自分事として捉えてくださっているのだと認識を新たにしたところであります。その寄附を集めるときに私を同行して連れていってくれたのが今病院事業管理者の広瀬さんで、大変一緒に汗をかいて寄附を集めてくださいました。そういった方々からの本当の御心配の声と、あとは決まったときの喜びの声をいただいております。なので我々もしっかりと整備を進め、この合宿が受け入れられる体制整備をまた執行部と御相談をしながらしていきたい、そう考えている次第であります。
まず、
公共マリーナについて追及を1問させていただきます。
令和10年に向けて整備が進むわけですが、現在のマリーナの敷地の周辺は、夢みなと公園でありますとかキャンプ場周辺、サイクリングロードの沿線でもあります。この辺りの可能性をもう一度見直すことが必要ではないかと思っております。例えば、わかとり国体の際に式典会場として使われた芝生広場でキャンピングカーも利用できるようにするとか、夢みなと公園内にドッグランエリアを設けるとか、民間活力を活用することも含め県民生活の向上や健康増進にも供するスポーツを中心としたエリアとしての検討が必要ではないかと考えます。この地域の未来を描く際に必要な視点ではないかと思いますが、知事の所見を伺います。
◯議長(内田博長君)答弁を求めます。
平井知事
◯知事(平井伸治君)(登壇)安田議員から重ねてのお尋ねがございました。
境港公共マリーナにつきましては、議員のほうからも御指摘があった世界大会がございました。
レーザー級の大会のときに非常に熱心に事務局を務めていただいたことに改めて感謝を申し上げたいと思います。
思い起こしましたが結構資金の問題がやはりありまして、そのときに企業回りをしていただきまして、実際出来上がったパンフレットには各企業の協賛の名前が幾つも幾つも名を連ねておられまして、地元の熱意、それからそれを取りまとめられた事務局の皆さんの御苦労というのが非常にしのばれるものでもございました。ああいうことで逆に確かに
セーリングが地域に浸透したのかもしれません。境港市内のみならず西部一円、あるいは全国的な企業の名前もありましたけれども、そうした意味で認知を高める、あるいは結束を固めることになったと思います。
そういう意味でこれは一つの財産とも言えるものでありまして、先ほど議員がおっしゃったように
ハンザクラスの可能性も含めまして、よく関係者とこのマリーナの在り方を議論していければと思います。
公共マリーナの整備費用は今24億円と見込まれていまして、結構な事業費になります。その中でどういうことができるのか。もちろんあの水域での係留は110艇とか、それから陸域でも280艇を超えてくるようなそういうふうにかなり大きなものになりますが、ただそれだけでなくていろんな方々に活用していただける姿というのも今後は織り込んでいかなければいけないのかなというふうに思いました。そういう意味で、
ハンザクラスというのも非常に魅力的なものでございます。それから子供たちの世代から含めてヨットに親しんでいただきまして、鳥取県境港でなければ体験できない体験というのを我々からプレゼントできるようにする。これは一つの方向性かもしれません。
完成したら
境港公共マリーナを共生マリーナにするかどうかはありますが、何か愛称をつけて、堅苦しい
公共マリーナというイメージよりも、もっとちょっと休日に出かけてヨットでも眺めてみようかと多くの方々が親しんでいただけるようなネーミングもその際にはつける必要があるかと思って伺っていました。
この
公共マリーナの周辺には実はいろんなポイントがありまして、一つはおっしゃったキャンプ場、これは国体のときにもかつて使われたこともございますし、それから夢みなと公園があの一帯に長く延びているわけであります。これも平成9年に境港の夢みなと博が7月から9月に開催をされ、その後10月に公園としてまた再整備をされる。平成10年になりますと、育樹祭でここにお成りということもあったりしまして盛り上がったこともございました。そういういろんな記憶をとどめたものでございましてそこそこの整備はされているわけでありますが、キャンプ場だとかあるいは釣りの施設を今仮にセットしましたが、これを今後どういうようにあつらえていくかという今課題に動いています。こうしたゾーンとしてそこをどういうふうに造り上げていくかというのは、これも一つ
公共マリーナの整備と併せてこの間議論に値するのではないかと思います。
管理運営等につきまして、民間の活力をというお話もございました。これをどうするかというのは、また個別に分析してみないといけないところもあります。例えば
公共マリーナのほうは、これはやはりある程度船を収納したり、場合によってはここを訪れる人たちにアドバイスをしたり、いろんな能力がないといけないかもしれません。ですから、通常のビルメンテナンスみたいな感じではできないのかもしれません。片方でキャンプ場だとか夢みなと公園、それから釣り場などそうしたところはもう少しレジャーの感覚で見るべきものがあるかもしれません。
現在は基本的に直営という形でやっておりますが、この
境港管理組合のほうでも議論をしていただきまして、適切なそうした民間とのパートナーシップの可能性も考えていただければと思います。
◯議長(内田博長君)16番安田議員
◯16番(安田由毅君)今御答弁いただいたとおりで結構だと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
特定不妊治療についてです。先ほど、知事の答弁の中でも触れられておりましたこの治療による出生数なのですけれども、これはちょうど2007年にはこういった治療を用いて生まれた子の割合が1.8%だったのですね。2019年(令和元年)には7%まで増えている状況です。大体14人に1人ぐらいでしょうか。という子供たちがこの治療によってこの世に生をうけているという現実があります。
これも先ほど言われていたのが手元にあるのですけれども、ちょうど41歳から42歳ぐらいのところで妊娠率と流産率が逆転をする。これがいわゆる科学的な根拠になっていると思います。40歳から43歳が今基本的な治療対象となっているというところなのですが、この科学的な数値というのもドクターにお話を聞くと、やはり医療技術の進歩により年々伸びている。ただ、人としての機能というのは先ほど知事が言われたとおりの状態だと思います。
今回この質問をするきっかけとなったのは、私自身、昨年皆さんからお祝いをいただいてお言葉をいただいて結婚をいたしましたが、私もよわい51ですし妻は10ほど下ですけれども、なかなかやはりそういう確率の低い年齢にもうなってきている。これは男も一緒だし、女性も先ほどのとおりです。挑戦してみたら、これはなかなか大変なことだというのが分かりました。排卵、卵を増やすために10日も前から注射を打ち続けて、途中からは2本になったり採血入れたら3本。私の妻は鳥大の病院の敷地内で働いているのでちょっと仕事を抜け出して毎日行くことができるのですが、一般の企業や外で働いている方にとってはこれはなかなか大変なことで、育休、産休ありますけれども、妊活のための休暇とかそういうのが必要なのではないか。これは通告外なので答弁は結構ですけれども、そこまでしないとなかなか子供を増やすことができない時代になってしまっている。
いろんな方にお話をお聞きしたら、これは女性の方がおっしゃいました。「もっと女性にも妊娠適齢期があることを高校のときとかに教えてほしかった。」とその方はおっしゃった。なるほどなと。確かに私自身もそういう教育を、女性にはもしかしたらしていたかもしれない、受けた記憶はないと思い、やはりそういったところも含めて子供を授かること、人口を増やすことを考えていかないとこの少子化問題というのはいい方向に行かないものだというところが分かり、今回ドクターがこれをやれば間違いなく子供の数は増えますと断言するほどの治療法、ここを県で単独でというのは本当に大変だと思うのですけれども、
全国知事会からぜひ国にさらに要望を強めていただきたい。本当にこの制度の不備を最初に見つけて提言されたのは
平井知事であり
三日月知事だったのではないかと思いますが、引き続きこれに関しては国への要望をしっかりしていただきたいと思います。そこについて、もう一度答弁をお願いいたします。
◯議長(内田博長君)答弁を求めます。
平井知事
◯知事(平井伸治君)(登壇)安田議員から重ねてのお尋ねがございました。
私どももその思いがひしひしと伝わってくるお言葉をいただいたと思っております。
私どももこの
不妊治療に向き合ってまいりまして、非常にこれは大変なものだと。これは挑戦すること自体勇気も要りますし、またお体に対する負担、日常生活に対するそうしたしわ寄せ、そこに経済的な負担も重なってくる。ただ、そのお子様を持ちたいと願うことに地域として真正面からやはり向き合って、それを応援する必要もまたある。何となれば今少子化でありまして、そうした願いをかなえることは社会全体にとりましても大きな意味を持つというふうに我々は感じました。ですから全国でも少し頭を出して、この
不妊治療には平成25年以降取り組んできたところでありますが、試行錯誤を重ねているというのが実際のところだと思います。
議員がおっしゃるようにこれには様々な要素があって、例えば妊活等のお休みを取りやすい職場というものを考えていくことなどもありますし、また最近では例えば出生前の診断であるとかいろんなことも妊娠、出産に絡んで出てきているわけであります。そういう意味で今関係者ともお話合いをしているのですけれども、新年度以降こういう願いをかなえるような妊娠、出産についての専門家を交えたネットワークというものを設立してはどうだろうか。ここに鳥大病院さんとか見尾先生とか、あるいは彦名レディースクリニックだとか、東部で言うと中央病院などございますが、そうしたところなども交えながら、こうした妊娠や出産について専門家の知見も交えてどういうふうにアプローチするのがいいのかどうか。議員がおっしゃるようにこれは効果があってある程度の年齢でもいけますよというようなお話が実際に確立されてきているのであれば、そういうものを取り入れながら
不妊治療の応援をするということは当然あるだろうと思います。こうしたことなど、そうした包括的な働き方なども含めた話合いをしたり提言をしたり、政策につなげていくようなそういう協議体をつくっていきたいというふうに思っております。
そういう中、議員がおっしゃるような国への働きかけは決定的に重要でありまして、今回のこの保険治療の導入というのは志は非常によかったのだと思うのですが、どこかで、恐らく役所のレベルで換骨奪胎されたのではないかと思います。結局、ここまでは面倒見ますという線引きをしたがるのですよね。そのときに財政負担が増えないように、何だったら若干減るぐらいのことをもくろんだかもしれません。そうでないとすれば、見直す必要があるという我々の願いや思いに国は正面から向き合う必要があると思います。
なかなかこの出生についての産婦人科学会だとかいろんなお医者さんたちの御意見もあるのだと思うのですか、結構その地域やドクターによって導入されている手法が違う。そういう中で、厚労省はありがちなのですけれども、ごく限られた世界の人たちの話だけ聞いて制度をつくって、そうすると財務省と話ができる。最近も新型コロナでの病床確保などもそうなのですが、そうした非常にある意味自分たちの狭い世界で決めてしまっている感があるのではないかと思います。これについては、小倉大臣にもこのことは申し上げております。今後よく関係者にも働きかけをしまして、一歩ずつあるべき方向に政府を動かしていけるように力を込めていきたいと思いますし、そうはいっても背に腹は代えられないという我々地域の実情もございますので、
専門的知見も交えながら
特定不妊治療等についての政策のバージョンアップは不断にさせていただきたいと考えております。
◯議長(内田博長君)16番安田議員
◯16番(安田由毅君)ありがとうございます。
本当にこの問題、この小さな鳥取県だからこそ前を向いてもっともっと国を置いていくような政策が打てる話だと思いますが、それにはやはり当然財源の裏づけも必要でございますので、引き続き国に対して、小倉大臣は元自民党青年局長でございますので私たちも面識がありますので、みんなでメールを打つなり陳情に行くなりしっかり働いていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
原発関連交付金制度の改正及び今後の安全対策について追及をさせていただきます。
知事から用途についてのお考えの根底をお聞きしたと思っております。どうか両市としっかり話し合っていただいて、住民の安全に帰する使い方をしていただきたい、そう考える次第です。
追及に移ります。
周辺地域が求める安全という観点からは、かねてから申しておりますが米子-境港間の高規格道路の整備促進が外せません。今年も11月8日には中国横断自動車道岡山米子線(蒜山IC~境港間)整備促進総決起大会が都内で開かれました。主催は鳥取県と期成同盟会です。今回も岡山米子線の全線4車線化の早期実現と、米子-境港間を結ぶ高規格道路の早期実現を求める決議を採択し、平井知事から国交省、橋本高速道路課長へ期成同盟会会長の伊木米子市長から西日本高速道路、後藤常務執行役員へ要望書が手交されました。期成同盟会は西部圏域の市町村長が役員を務められ、各市町村議会、商工会議所、商工会、観光協会、トラックやバス、旅館組合、境港水産振興協会、環日本海経済活動促進協議会などが会員となり、まさに圏域一丸となった要望活動を精力的に行っていただいております。
私は、この活動を島根県の協力をいただき進められないかと考えます。なぜなら、鳥取・島根両県知事と両県議会は島根原発2号機の再稼働を容認し、周辺住民の求める安全に対してひとしく責任を分かち合うと考えるからであります。万が一の際に境水道大橋と江島大橋を利用して避難すると想定される島根県民最大9万人、境港市と米子市の弓浜部で住まい働いている方最大7万人、合計16万人が避難行動を取ることに至った場合、現状の道路網では満足とは言えません。一日でも早い整備が求められている中で、ぜひ立地自治体である島根県や松江市の協力を取りつけていただきたい。
また、必要とあらばもう一つ、両県から成る期成同盟会を受皿として組織することも考えられるのではないかと思いますが、知事の所見を伺います。
◯議長(内田博長君)答弁を求めます。
平井知事
◯知事(平井伸治君)(登壇)安田議員から、重ねて米子-境港間の道路等につきましてお尋ねがございました。
これにつきましては、先頃東京のほうで開かれました米子道の決起集会に、議連のほうからも斉木会長や安田議員はじめ数多くの議会の皆様もおいでをいただきまして共に声を上げることができましたこと、感謝申し上げたいと思います。
私のほうからは、その前に既に斉藤大臣ですとか、それから古川政務官のほうにもお願いをさせていただいておりますし、こうした声をその後国交省側、これは政務も道路局長も含めましてこの年末にかけて相次いで要請活動もさせていただいているところであります。
状況は相変わらずと言ってもいいようなことではあるのですけれども、ただかつてよりは風が吹き始めていることも近年は感じるようになってきました。もともとは令和3年に私どもは米子-境港間というお話を申し上げていたのですが、国交省のほうのリーダーシップがありまして、中海・宍道湖圏域での道路整備についての研究会が発足をし、いわゆる8の字ルートと言われます中海、宍道湖を周回する道路網につきまして一括して議論をするようになり、その必要性については関係地域の了解が得られた合意事項となりました。
これに基づいて国交省のほうも今道路整備の必要性というのは以前よりも大分前に向いてきていると受け止めております。その中身には、431号の島根県内での出雲から美保関に至る道路のことと併せて、私どもの日吉津から米子、境港、これら地域を結ぶような道路につきましてそこには盛り込まれているわけでございます。
今、残念ながら米子-米子北間が凍結された状態のまま平成18年以降続いてきておりますけれども、まずはこの状態の解消をして、それでそこにまたもう一回言わば事業化のルート、線を米子、境港に入れていくということが次の目標になってくると思います。そうした焦点も定めながら、先月決起集会で我々は大会決議をさせていただいたというところでございます。
島根県側につきましてでありますけれども、実は既にこの点については協力は得ていると思います。原発の2号機の議論をこの議場で全協等で繰り返しさせていただきました。あのとき安田県議も含めて議場でこの米子、境港を結ぶ高規格の道路というのが避難道路として重要だと。こういう声があり、これをぜひこの機会に国のほうに要求すべきであると強いメッセージがございました。私も当然ながらそれを受け止めて関係方面に働きかけをするわけでありますが、隣県の島根県、丸山知事にも県議会の議論というのはそこは強くお伝えをさせていただきました。鳥取県側ではこのことが非常に大きな論点になっている。これは島根県民の避難につきましても重要な効果、役割を果たすはずであると。丸山知事のほうでは、それは分かりましたというのが基本でございます。
その後どうなったかでありますが、3月に私ども経産省の副大臣のほうにこうした趣旨も含めまして原発についての考え方を投げ返しをさせていただきました。政府内で検討するというお話でありましたが、政府に対して非常に影響力がある島根県のほうの打ち返し、これは6月に県議会での議論を経てなされたわけであります。この島根県の丸山知事が萩生田大臣のほうに、この2号機の協議についての最終局面での島根県の考え方というのを国に要請したわけですね。その中に、実はそっくりそのまま鳥取県の
平井知事のほうからこの米子-境港間の道路については重要であるということが言われている。こうしたことについて、やはり地域の実情を踏まえた対策を強力に取ってもらいたいというのを実は丸山知事がこっちでそういうふうにきちんと調整したわけではございませんが萩生田大臣に働きかけをしていただいております。そういう意味で山陰両県、この点につきましては合致をしておりますのと、中海・宍道湖・大山圏域の首長会、こちらのほうでも現在こうした道路整備につきまして8の字ルートの研究会をつくっておられます。この中でも多分今年度末ぐらいには中間報告が出るのではないかと思うのですが、こういう米子-境港間の道路につきまして島根県側の松江市、出雲市、安来市が入る中でその重要性というものを改めて提起することになるだろうと思われます。
私どものこの米子道の考え方につきましても、これまでも島根県側の松江市、安来市等協力をしてくれておられますので、そういう意味で県レベルでも市レベルでも一致した今行動を取っているというふうに御理解いただいてよろしいのではないかと思います。
ぜひこれから年をまたいでいくと思いますが、ここが正念場とまずは米子-米子北間の凍結解除等を、道筋を政府が引いていただけるように働きかけを強めてまいりたいと思います。
◯議長(内田博長君)暫時休憩をいたします。
再開は11時15分といたします。
午前11時05分休憩
────────────────
午前11時15分再開
◯議長(内田博長君)再開いたします。
引き続き一般質問並びに議案に対する質疑を行っていただきます。
20番中島規夫議員
◯20番(中島規夫君)(登壇、拍手)自由民主党の中島です。
午後1時15分再開
◯副議長(広谷直樹君)再開いたします。
引き続き一般質問並びに議案に対する質疑を行っていただきます。
6番市谷知子議員
◯6番(市谷知子君)(登壇、拍手)日本共産党の市谷知子です。
深刻な物価高騰が県民生活を直撃し、日本共産党が9月から取り組んだ市民アンケートには7割が「暮らしが苦しくなった」と答え、「年金や給与は下がるのに物価も医療費も上がる。やっていけない。」と切実な声が寄せられています。しかし、自民・公明の岸田政権は物価高騰の異常円安をもたらしている異次元の金融緩和に固執し、物価高騰の中、高齢者医療費の2倍化、その後の国39兆円の総合経済対策や補正予算は、料金抑制は電気・ガス会社を通じての支援にとどまり、家計への直接支援やまともな賃上げ策もなく軍事費は増強、そして国の補正予算を反映した今回の県の378億円の補正予算は半分は公共事業、全国旅行支援に30億円なのに物価高騰への直接支援は1億円、物価高騰で苦しむ中小業者や農家には強くなれと新たな施設投資への補助36億円が組まれていますが、どれだけの業者や農家が使えるでしょうか。物価高騰対策の実効性に疑問を感じます。
そこで、資料1です。9月の鳥取市家計調査では、1年前に比べ実収入は24.5%減少する一方、消費支出は1.5倍、可処分所得に占める消費割合は46%から92.8%と手元にほとんどお金が残りません。あらゆる物価を下げる特効薬は消費税5%減税と思いますが、知事どう思いますか。
また、物価高騰から子供を守る子育て王国鳥取県3つの負担ゼロを提案します。1つは子供の医療費、助成年齢は全国一の18歳までですが、窓口負担があります。窓口負担を無料に。2つ目に学校給食費、若桜、智頭、大山、日野、江府町は無料です。県下どこでも無料に。3つ目に子供の国民健康保険料均等割、今年度半額になりました。今度は無料に。以上、県の支援を求め、それぞれ実施にかかる経費を知事、教育長にお尋ねします。
次に、新型コロナ第八波、新系統のオミクロン株が急増し、新規陽性者1,000人超えの日も出ています。感染者が増えれば死亡者も増え、在宅療養で亡くなる方もあります。そして最大確保病床使用率、東部は48.2%、西部52.3%と知事が行動制限をかけるレベル3のほぼ50%で、入院体制の抜本強化が必要です。ところが国は10月から、コロナ前より収入が増えた医療機関の病床確保料を減額するとし、知事会の緊急要望で食い止めることができ本当によかったです。しかし、先日成立した改正感染症法は、県と約束した病床数を確保できなかった医療機関に対し、病院名の公表や特定機能病院の認証取消しのペナルティーを科すと、そんな強権的なやり方では医療機関側も約束する病床数を減らし、病床確保に水を差します。実施中止を求めること、知事どうでしょう。
次にエネルギー問題、原発です。
資源エネルギー庁が11月、
周辺自治体で初めて鳥取県に5億円の原発立地地域基盤整備支援事業交付金を出すとしました。なぜ突然出ることになったと思いますか。知事、答弁ください。
次に淀江産廃。松田議員、山川議員も取り上げた淀江の母親有志への説明、過去にない47年もの長期計画なのに、安全性の肝の遮水シートの耐久性を淀江で使うポリエチレン系とは違う福岡高裁のゴムシートの判例で環境管理事業センターが説明。説明になっていない。だから知事に科学的な根拠での説明を求めているのです。これは再調査しないと説明できません。環境管理事業センターに再調査を指導しますか。知事、どうでしょう。
次に、同性パートナーシップ制度です。県立中央病院で同性パートナーが入院誓約書にサインできませんでした。県は同性パートナーを認定する同性パートナーシップ制度がなくても同様にサービスが受けられると言っていましたが、そうなっていません。改善し、同性パートナーシップ制度をつくること。
そして、最後に米軍機の低空飛行の騒音測定器の設置。以前、要望がないと言われましたが、このたび東部町長会が県に設置を求めています。
以上、実施をすること、知事の簡潔な答弁を求めます。
◯副議長(広谷直樹君)答弁を求めます。
平井知事
◯知事(平井伸治君)(登壇)市谷議員の一般質問にお答えを申し上げます。
まず、物価高騰対策等の中身につきましてお尋ねがあり、そのうち消費税5%減税につきましてお話がございました。これにつきましては詳細を総務部長のほうからお答え申し上げたいと思いますが、物価高騰対策、例えば今回お子様ができる方々向けの寄附金、こういうような予算であるとか、またそれぞれの事業者の挑戦の助成金の拡充であるだとか、あるいは貨物自動車、トラックなどに対する助成制度であるだとか、様々今回の補正予算の中にも計上しておりますし、実はその前の9月補正等々、これまでの予算の中でもそうした予算組みをさせていただいております。そこに今回の29兆円の国予算を活用させていただいているというように御理解をいただければというふうに思います。
当然ながら身近な生活のところは市町村のほうの役割分担もありますので、市町村と県、そして国のほうの直接の例えば電気代あるいはガス代の助成制度など、国からの今回異例な措置が出されているところであります。そういうもの全体を見た上で、対策が取られているというようなことになるかと思っております。いずれにいたしましても、今後もよく状況につきましてはフォローさせていただきたいと思います。
消費税の5%減税ということでありますが、消費税自体は税の理論としては安定性だとか慎重性だとか、それから偏在性がなく普遍性がある税源であるというようなことなど、税理論的にはその有効性は付加価値税について言われているところでございます。
そこに持ってきまして今回の消費税率の引上げ分というのは社会保障に充てるということになっておりまして、本県でも社会保障の経費300億円というベースになっております。そういう意味で、この財源というのは非常に重要な財源であるというふうに御理解をいただきたいと思います。
子供の医療費につきましてお尋ねがございました。これにつきましては、子育て・人財局長のほうからお話をさせていただきたいと思います。
また、国民健康保険料の均等割につきましてもお尋ねがございました。これにつきましても、健康医療局長からお答えを申し上げたいと思います。
これらの課題につきましては、私どもも厚労省とかそれから小倉担当大臣のほうにもこうしたことを知事会としても、また我々鳥取県としても申し上げてきているところでございます。
次に、感染症法の改正につきましてお尋ねがございました。感染症法の改正をやめるように求めるべきではないかとこういうことでございますが、現在も新型コロナにつきまして極めて厳しい状況が続いております。今回、BQ.1.1が広がっているということも多分あると思うのですが、やはり感染力が非常に強いそう思われるクラスターが多発するようになってきました。恐らく今週ぐらいになりますと、過去最多を更新していくことは私は多分起こるだろう。それぐらい今感染の山を我々は迎えつつあって、ちょっと止まる気配があまりないのではないかと思っています。そういう意味で、金曜日も政府の分科会でも、現場は政府やあるいは専門家が言っているようなもうピークは来ているかのような発言というのはむしろ適切ではないのではないだろうか、やはり感染拡大しないように、感染予防習慣というのをきちんと訴えることなどがまず基本にあるべきだ、こういうようなことも申し上げたところであります。
こういう中で一番重要になってくるのは、今回感染力は物すごい強いと思われますが、重症化率はさほど高くはなっていないという現状です。そういう中で、ただ高齢者が多いので、高齢者の受皿としてのやはり病床の確保というのが重要になってくると思います。私どもも今必死になってこの増加している高齢者の状況を見ながら、その病床の確保に努めているところであります。
そういう中、議員からも評価をいただきましたが、2か月にわたりましてかなり政府ともバトルをさせていただき、病床確保量について確保できる、その執行が適切にできることに本県はなりまして、この点は現場からも喜んでいただいているところであります。
今回の感染症法は、土曜日に閉会をした国会におきまして成立したものでございますが、これは今回の新型コロナではなくて、この後の感染症に備えるものであります。全国的に言われているのは、やはり病床の確保に苦労していると。本県も当初は全然なかったです、12床しかありませんでしたから、そこから今350床ぐらいまで持ってきている。それはかなり説得をして、またそのための環境づくりを病院側と一緒にして、財政支出も伴いましたけれどもやってきたということによるものであります。こういうことが必ずしも大都会で十分にできているわけでもございませんので、政府として今回感染症法の改正ということをされることになったわけであります。報道でも病院が足りない、そういう言わば難民化した患者さんが出ているということが大変に問題になっていまして、その意味で一定の権限、あるいは制度をつくること自体は世の中が求めていたことではないかというふうに思います。
あとは今後の運用のことだと思います。本県におきましては、18の協力病院と協定を既に結んでおります。ですから感染症法の今回の改正でなされるようなことは、私どもは先取りをしてしてきたところであり、やはりこういう日頃からの信頼関係をつくった上でこういう法律の最終的な、伝家の宝刀的な手段というものがあるのではないかというふうに考えております。ですから、適切な運用ということをやはり政府に対しては我々もフォローして働きかけをしていくということではないかと考えております。
やはり健康や命を守るということでは、今、まさに新型コロナでもう最前線に立っていただいている病院側の協力が必要でありまして、こういうものが想定どおり得られていない地域のことも考えれば、一定の制度的担保というのは必要だったのではないかと思っておりますが、単に強権的にやることで協力が得られるわけではありませんので、その辺の運用ということが一番大切なのではないかというふうに思っております。
次に、
資源エネルギー庁が11月、
原子力発電施設等立地地域基盤整備支援事業交付金を出すということになったけれども、これはどういうことなのかということであります。これにつきましては、危機管理局長のほうからお答えを申し上げたいと思います。先ほども午前中も答弁いたしましたが、私どものかねてのお願い、要請に一定程度応えたものだと思いますが、まだ十分とは言えないものだろうというふうに考えております。
次に、淀江産業廃棄物処分場の計画についてでございます。これにつきましては重ねてこの議場でも取り上げていただいたところでございまして、そこで御答弁申し上げたことと一緒でございます。これにつきましては、やはり私ども適切に最終的には審査をして、どういう安全性が保たれるのか、ここが焦点だと思っております。これについては、まずは先方のほうの申請があった上で見るべきものであろうかと思っております。詳細につきましては、生活環境部長のほうからお答えを申し上げます。
引き続きまして、パートナーシップ制度についてお尋ねがございました。これにつきましては、人権局長のほうからお答えを申し上げたいと思います。議員もおっしゃいましたけれども、私どもではカミングアウトしなくてもそうした利便が享受できるように、これについては徹底をしてまいることといたしております。
最後に、米軍機の低空飛行につきましてお尋ねがございました。これにつきましては、地域づくり推進部長のほうからお答えを申し上げます。
◯副議長(広谷直樹君)松田総務部長
◯総務部長(松田繁君)消費税の関係の御質問に補足の答弁を申し上げます。
消費税でございますが、少子高齢化に伴いまして年金や医療、介護などの社会保障費用が年々増加しているというところで、国や地方の財政に占める割合が大きくなってきている状況がございます。この20年間における社会保障経費でございますが、国の予算においては約2倍、本県でも2.2倍の規模ということで増加をしているという状況がございます。
こういう状況を受けまして、国におきまして社会保障と税の一体改革の議論がなされまして、社会保障制度改革国民会議による提言なども受けまして、消費税を引き上げて社会保障の安定的な財源を確保し、年金であったり医療、介護、子ども・子育て支援など社会保障の充実に充てるということとなったわけでございます。
この消費税率を引き下げるとすれば、この引上げのときに行われました社会保障の充実の財源が失われるということとなりまして、国民の生活を支える社会保障制度を継続していくことが難しくなるというふうに考えられます。今後も社会保障制度を安定的に継続していくため、経済対策といたしましては減税というやり方ではなく原油高や物価高騰、また急激な円安の進行等に対するきめ細かな業種別の対策や生活者への支援、そして社会経済活動回復に向けた対策を歳出面から行うことが効果的であるというふうに考えております。
国におきましても対策が取られているところでございますが、本県におきましてもこれまでも経済対策を行ってまいりましたけれども、このたびも国の補正予算等を最大限活用しつつ、今議会に補正予算を提案させていただいているところでございまして、お認めいただければ新型コロナや物価高への対応といたしまして、売上げが減少した中小企業の支援や観光需要の喚起など、経済対策を速やかに行ってまいりたいというふうに考えております。
◯副議長(広谷直樹君)中西子育て・人財局長
◯子育て・人財局長(中西朱実君)子供の医療費助成について補足の答弁をいたします。
小児医療費の助成は、子育て世帯の経済的負担軽減策といたしまして平成20年に小学校就学前、23年には中学校卒業まで、28年には18歳に達する年度末までと市町村との共同事業といたしまして順次拡大をしてきました。この子供の医療費につきましては、国に対しまして全国一律の助成制度の創設や国庫負担のペナルティーの廃止など、継続して要望を行ってきました。来年4月にはこども家庭庁が設置されることもあります。引き続き国に対して要望を続けていきます。
18歳、現行制度のまま仮に完全無償化を行った場合の財政負担なのですけれども、令和3年度の医療費で見ますと公費負担部分が17億5,000万円で、患者さんの一部自己負担分が4億6,000万円がこれに加わります。そうすると年間約22億円が必要となり、この22億円を県と市町村で2分の1ずつ負担することになり財政的な負担も大きいところではありますが、今年日野町が7月から3年間の期限を区切って18歳以下の子供の自己負担分を町が助成するという医療費無償化に取り組み始めました。完全無償化を仮に実施するといたしましても、例えば小学校就学前まで、あるいは中学校までなど年齢制限を設けるのかなど様々なパターンの検討が必要となってきまして、市町村と十分な調整が必要となってきます。また、無償化することでコンビニ受診やドクターショッピングなどによる医療費も増え医療現場の負担も増える懸念、そういったことも考えられ、様々な協議や調整が必要となってきます。
しかしながら、県内の市町村で完全に無償化といった動きが出てきたこともあります。小児医療費の完全無償化に向けて、市町村と協議を始めてみることとします。
◯副議長(広谷直樹君)丸山健康医療局長
◯健康医療局長(丸山真治君)国保の均等割に係る無料化についてお答え申し上げます。
今年度から始まりました未就学児に係る国民健康保険料の均等割は、5割の軽減措置が取られておりますけれども、無料となるには幾らかかるかということと、それを県のほうで支援してはということですけれども、まず今年度の軽減措置による公費負担の総額が約2,200万円、このうち国が1,100万円、県、市町村がそれぞれ550万円を負担するところでございます。無料にということになれば、さらに2,200万円かかる計算になります。
また、この分を県で支援をということですけれども、そもそも医療保険制度につきましては相互扶助の精神に基づきまして被保険者の保険料により運用されるところですが、我が国におきましては国民皆保険制度ということで、その維持のために国庫負担金ですとか法律に基づく地方負担、これによる公費を加えて運用しているところです。
このたびの軽減措置ですが、子育て世代の負担軽減の観点から、全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律に基づきまして実施しているところでして、さらなる負担軽減を図るのであれば県ではなく制度設計を行っている国において検討されるべきものと考えており、子育て世代の負担軽減という考えの下、引き続き国に対して改善要望等をしていきたいというふうに考えております。
◯副議長(広谷直樹君)水中危機管理局長
◯危機管理局長(水中進一君)交付金の経緯について補足の答弁をさせていただきます。
今回の交付金につきまして、鳥取県のほうでは人件費等の財源確保要請につきましては、国へは平成23年から要望をずっと行っておるところでございます。このたびの制度改正によりまして、交付対象がこれまでの立地道県のみから初めて
周辺地域である鳥取県への拡大がなされたものでございます。本県は、島根県と一緒に11月10日に
資源エネルギー庁長官から交付金の概要及び改正内容について詳しく説明を受けました。原子力防災体制のより一層の強化のための財源確保等について、かねてより米子市、境港市と共に国に対し要請を行ってきたほか、島根県や
全国知事会でも強力に要請を行っており、今回我々の要請が理解され、十分ではないものの国として一定の回答がようやく示されたものと考えております。国のほうでは、引き続き検討をしていくというふうに説明を受けております。
なお、国の政策決定の
タイミングについては、詳細は把握していないところでございます。
◯副議長(広谷直樹君)若松生活環境部長
◯生活環境部長(若松紀樹君)産業廃棄物処分場につきまして補足の答弁を申し上げます。
現在、環境管理事業センターにつきましては、9月補正予算で計上いただきました詳細設計を最新の知見を交えて検討しているところでございます。現時点でその処分場の計画なり具体のその性能評価等につきましては、センターでないと説明できないものと考えているところでございます。しかしながら、県としましては要請がありましたら母親の会の方に限らずセンターによる説明の場を我々も同席してつくることを考えておりまして、施設の理解が進むよう環境づくりに向けて努力して、地元の声に真摯に対応していきたいと考えているところでございます。
なお、シートの安全性について科学的な説明をというお話がございました。実は、シートの具体の製品につきましても今の詳細設計の中で検討しておるところでございまして、具体の仕様が決まりましたら改めてメーカーに性能調査等を行う予定と伺っておるところでございます。これらデータにつきましても、改めて説明が必要であればセンターについてきちんと説明するよう働きかけてまいりたいと考えております。
◯副議長(広谷直樹君)小林人権局長
◯人権局長(小林靖尚君)同性パートナーシップ制度の創設について補足の御答弁を申し上げます。
本県では、制度という形によらず県営住宅入居や県立病院での医療同意、面会等につきまして異性間の事実婚と同様、カミングアウトの有無にかかわらず実質的に行政サービスを提供できるよう取り組んでいるところでございます。
県立病院におかれましても、同性パートナーの家族面会や医療同意等について患者御本人あるいは患者の御家族の御意向を確認し、家族同様に取り扱う運用を行っているところでございますが、御指摘の案件につきましては、病院局から運用が徹底できておらず誤った説明を行ったと考えられ、改めて院内職員に対し周知徹底したとお聞きしているところでございます。
去る11月30日に同性同士の婚姻届が受理されなかった男女が、同性婚を認めていない現行制度は憲法に反するとして国に損害賠償を求めた訴訟について、東京地裁が判決を出されたところでございます。この判決では、個人の尊厳に立脚した法制度の制定を求める憲法24条2項に違反する状態であるとの判断を示されたところでございます。
同性婚を可能とする立法措置に進展の兆しが見られない中で同性パートナーシップ制度が全国に広まっているところでございますが、制度のある自治体が交付する証明書には法的効力はなく、依然として異性間の法律婚との格差は残っておりまして、この制度への対応は民間事業者等の判断に委ねられているというところでございます。
国の同性婚を認めないことへの代替措置としてこの制度が広がっていくことに対し、当事者からは、この制度は根本的解決にならないとか、私たちが欲しいのは男女と同等の権利などの声が上がっているなど、複雑な感情を抱える当事者も少なくない状況でございます。
本県では、令和3年4月に鳥取県人権尊重の社会づくり条例を改正したところでございます。この改正に当たりましては、性的指向や性自認を含むあらゆる事由を理由とする差別行為を禁止するという内容につきまして、鳥取県人権尊重の社会づくり協議会や部落解放同盟等の関係団体などから様々な御意見を幅広くいただきながら調整をさせていただいたところでございます。その後、県内市町村において県と同様の取組が広がってきているところでございます。
以上の点を踏まえまして、現在の制度という形によらない取組を引き続き実施していくこととしておりまして、その実施に当たってはしっかりと対応してまいります。
◯副議長(広谷直樹君)木本地域づくり推進部長
◯地域づくり推進部長(木本美喜君)米軍機の低空飛行に係ります騒音測定器の設置について御答弁をさせていただきます。
議員のほうから、東部町長会さんのほうが騒音測定器の設置を県がするように求めているという御指摘がございましたが、県にはそういう御要望はいただいていないところでございます。米軍機の飛行訓練に関しましては、県ではなく国がその責任において必要な措置を講じられるべきものというふうに考えておりまして、県での設置は考えていません。
県では、毎年国が騒音測定器を設置していただくよう市町村とも一緒になりまして防衛省、外務省に対しまして国要望を行っておりますし、各種知事会におきましても同様の要望などを行っているところでございます。
今年度、中国四国防衛局に要望を行いました際に、国による騒音測定器の設置についての考え方などについてもお尋ねをいたしましたところ、具体的な設置の基準はなく、日頃の要望等を踏まえ自治体とも相談しながら設置をしているというお答えがございました。少しずつではございますが、国が設置する騒音測定器の基数も増えてきております。鳥取県といたしましては、引き続き国が責任を持って設置をしていただくよう粘り強く要望してまいりたいと思っております。
◯副議長(広谷直樹君)足羽教育長
◯教育委員会教育長(足羽英樹君)市谷議員の一般質問にお答え申し上げます。学校給食費の無償化及び実施をした場合の経費についてお尋ねをいただきました。
学校給食法の規定により、この人件費だとか必要経費、修繕等の経費を除く分については保護者負担というのが大原則というふうになっております。この保護者負担につきましては、食材費に係るこの高騰等も含めながら、各市町村がそれぞれの地域の実情や実態に応じて決定をされ、さらには負担軽減のための助成もされているところでございます。
御紹介があったように5町が無償化に踏み込んでおられるところでございますし、このたびの物価高騰につきましても地方創生臨時交付金を活用されながらその高騰分の負担軽減が図られるように市町村のほうで努力をされていらっしゃるところでございます。
仮に全額保障した場合、今年度の児童生徒数で言いますと小学校の場合で15億5,000万円、中学校で8億5,000万円、これは児童生徒数にそれぞれの給食費を掛け合わせたものとなります。24億円が必要となるところであり、先ほど申し上げたとおりやはり市町村との役割分担も含めながら、この無償化については市町村の判断に今後も委ねてまいりたいというふうに思っておるところでございます。
◯副議長(広谷直樹君)6番市谷議員
◯6番(市谷知子君)まず、物価高騰対策で消費税の5%減税なのですけれども、社会保障の財源がなくなるというようなことを言われるのですけれども、今この物価高騰の下で物を買うたびに増税状態ですね。今消費税の10%増税で年間12.5兆円、国民1人当たり年間10万円の増税状態です。このままでは消費も経済も悪化です。大企業の優遇減税解消で8兆円、高額所得者への課税強化をすれば6兆円、これで合計14兆円できまして、消費税の5%減税はできます。こうすれば物価高騰から暮らしを守ったり、消費の拡大、また格差の是正、そして富裕層の余剰資産の有効活用で経済成長の道が開けてまいります。また、さらに消費税を5%に減税しますと、複数税率が解消されて、今業者や農家の皆さんが登録と負担増に困っているインボイス制度も必要なくなると思いますけれども、知事、いかがですか。
さらに、中小業者支援です。スナックのママの話です。平日の夜の弥生町は真っ暗ですよ、忘年会も二次会もないし、日々お客さんはゼロか1人か2人、コロナが始まった3年前と全然変わらない。でも、3年前は持続化給付金があったけれども、今はなくて、今あるのはコロナの融資の返済月4万2,000円、光熱費は上がり月3万円、家賃10万円、カラオケリース料4万2,000円とお金が出るばかり。知事は制限をかけていないと言うのだけれども、全然分かっていない。県庁職員は全然来ないし、制限を解除する、どんどん忘年会やってと言ってほしい、スナックのママはこう言っていました。言えますか、知事。私はもう一度、応援金を出すべきだと思います。知事、いかがですか。
また、農業、酪農ですけれども、餌代が高騰し、それに見合って乳価は上がらないし上げづらい。県の追加支援を、また和牛や豚肉のような所得補償の酪農マルキン制度をつくるべきと思いますが、知事、いかがですか。
また、お米です。統計では生産費が大体1万5,000円なのに、米価は上がらず昨年程度の1万1,000円、これでは生産費が賄えません。差額補填することは、知事、どうでしょうか。
次に、子供の医療費の無料化に経費はあと4.6億円、学校給食費の無償化は24億円、子供の国保の無償化は2,200万円、この3つのゼロの実現にあと約29億円。市町村と折半で14億円。今回、国から地方交付税が何と40億円も来ましたけれども、補正予算では全国旅行支援に国費と合わせて30億円も県外旅行者にばらまいて、私は県内の子供たちを優先すべきだというふうに思うのです。子供の医療費の無料化ですけれども、先ほども答弁ありましたし銀杏議員への答弁でも市町村と協議すると。では、早速ですね、年明けの県市町村の行政懇談会で協議を始めていただけますか。
小中学校の給食費は月に大体約6,000円。兄弟がいたら月1万2,000円。憲法26条では、義務教育は無償とするとあります。教育長、給食は教育と考えますか。また、食材費は保護者負担なのだと、それから支援は市町村なのだと言われますけれども、教育長、県の支援は禁止をされているでしょうか。千葉県では、県段階で初めて第3子の給食無償化の助成に取り組みました。市町村と協議をして、市町村から要望が出れば支援されるでしょうか。以上、教育長、お答えください。
また、国保の子供の均等割の無料化、この自治体支援なのですけれども、先日、常任委員会で聞きましたら、国の通知で禁止されているというようなことを言われました。でも、この通知には適切ではないが、法令違反ではないと書いてある。自治体の支援は駄目だとは書いてないのです。それは国保法77条で減免のために自治体が一般会計から繰り入れるのを認めているからなのだと厚労省から聞きました。国で国でと言われるのですけれども、では、確認ですけれども、自治体の独自減免、これは可能だということで、知事、よろしいでしょうか。
次に、新型コロナですけれども、感染症法の改正で約束した病床を確保すると、都会地ではなかなかそれが難しいので、こういうものは必要だと言われましたが、ただ、ペナルティーを科すというやり方というのはどうなのだろうかと知事も言われました。私も本当にそう思います。やはり約束どおり病床を確保しにくいというのがコロナだったり感染症なのです。東部のある病院では、感染対策で動線を分けた病棟を確保し、現場の声に応えた手厚い看護体制にしたのですけれども、結局、新人看護師が不安になって離職。病棟が回せず赤字となって、運営に大変苦労しています。コロナ病棟をつくることを通じて、本当に困難になっているのです。今県に支援を求めています。できなかったら病院の自己責任ではなくて、現場の苦労に心を寄せて、財政、人など病院が求める支援に応えるのが、私は政治や県の役割だというふうに思います。この病院の要望に知事、応えていただけますか。
次に、原発交付金は、県が求めた安全対策費に国が応えたものだとさっき御答弁がありました。でも、これは安全対策の交付金ではありません。
資料の2です。この国の説明を知事は聞かれましたよね。ウクライナ危機を口実に、エネルギー確保のために国が総力を挙げて島根原発2号機を含む設置変更許可済みの7基は、来年夏冬までに再稼働に向けて国が前面に立って対応すると。それで出てきたのが今回の交付金です。言わばこれは再稼働加速化交付金です。さらに国は、福島原発事故後、否定してきた新たな原発の開発、60年以上たつ老朽原発をもっともっと長く使えるようにと年内に取りまとめをすると言っています。知事はエネルギーシフトだと、原発を減らしていくのだということをおっしゃっていましたけれども、国のこの施策を認められるのですか、答えてください。今回の交付金、
資源エネルギー庁に聞きましたら、再稼働が前提なのだと聞きました。それでも知事はもらいますか。
次に、米軍機の騒音測定器ですけれども、外交防衛は国の専権事項だから国で設置をと先ほども答えがありました。さらには東部町長からこういう要望を聞いていないと言われました。そこで、私、県の町村会に電話して聞いたのです。そうしますと、東部町長会の要望を県の町村会が県に出そうとしたら、県から、設置している島根県から管理が大変だと聞いたと言われ、要望を出すのをやめたと聞いたのですね。私、島根県に聞いたのです。そうすると、そのような声は出ていないし、島根県では騒音測定器で測定した記録をホームページで公表して、島根ではとっても有効活用をしていますよということでした。私はこれを聞いて、県がこうやって東部の町長会から出てきた要望を踏み潰したのだなと思いました。これはいけないと思いますよ。まず、知事にお願いしたいのは、要望が出ている東部町長会と直接協議をしていただけますか、いかがでしょうか。
◯副議長(広谷直樹君)答弁を求めます。
平井知事
◯知事(平井伸治君)(登壇)市谷議員から重ねてのお尋ねがございました。ちょっとかなり本数があったわけで、一生懸命メモを取ったのですが、また足らざるときはおっしゃっていただければと思います。
まず、消費税の5%の減税やインボイスにつきましてお尋ねがございました。これにつきましては、重ねて総務部長のほうからお答えを申し上げたいと思います。
中小事業者の支援についてお尋ねがございました。これにつきましては、商工労働部長のほうからお答えを申し上げます。
農業に関連しまして酪農のお話と米の概算金についてお尋ねがございました。これらにつきましては農林水産部長と畜産振興局長からお答えを申し上げたいと思います。
今回の補正につきまして、議員のほうからおっしゃった交付税40億円に対して29億円あればこういう施策ということではあったのですが、旅行者支援にそれを使っているというお話がありましたけれども、旅行者支援に充てたのは国費です。全国旅行者支援事業というものの追加配分に基づいてやっているわけでありまして、交付税を充てたというのは事実誤認であります。そうした財政の今回の考え方につきましては、総務部長のほうからお答えを申し上げたいと思います。
子供の医療費無料化は市町村と負担について協議を年明けにやるのかと、こういうようなお話がございましたが、これについては銀杏議員からも今回御指摘がございまして、そのときもいろいろとやり取りをさせていただきましたとおり、これは多分、我々の任期中に解決できるものではなく、まずは市町村といろいろと協議、コミュニケーションを取ることから始める必要があるということでありまして、この年明け早々にすぐに市町村長と案を示してやるという問題では多分ないだろうと思います。むしろまた任期が変わった後のメンバーできちんと議論していただける道筋をつけるところまでだと思いますので、市町村のほうにも問題意識を持っていただくような、まずはコミュニケーションを取り始めて、状況をよく確認したりということから始めるのかなと思っています。これは民主主義のエチケットとして、やはり次の期のことは次の期の人たちでやるべきではないかと考えております。
国民健康保険のことに関連しまして、国の減免に関する通知についてお尋ねがございました。これにつきましては、健康医療局長のほうからお答えを申し上げます。
また、病床の確保に関連をしまして、病院の例を挙げてお話がございました。これにつきましては、新型コロナウイルス感染症対策本部事務局長のほうからお答えを申し上げたいと思いますが、病床確保につきましては、今も渦中でありまして、私どももいろいろと病院側とお話をさせていただいていますが、当然ながらそれぞれの現場が回るようにこれまでも最大限我々のほうで努力をさせていただき、大きな問題はないと思いますし、本件につきましても、私どもも既にコミュニケーションを取っていますので、一定の成果は感じていただけるはずだと思っております。ただ、いずれにいたしましても、健康や命を守るための現場が仕事がしやすい環境を整えることが我々の目的とするところでありまして、今回、政府側ではそうした病床確保料をカットしようという動きになりましたけれども、この辺を私どものほうで言わば体を張って阻止したという状況であります。この点は当該病院関係者もよく御理解いただけていると思います。詳細は新型コロナウイルス感染症対策本部事務局長のほうからお答えを申し上げます。
原子力発電所につきまして何点かお尋ねがございました。これにつきましては、危機管理局長のほうからお答えを申し上げたいと思います。