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  1. 鳥取県議会 2022-12-01
    令和4年12月定例会(第6号) 本文


    取得元: 鳥取県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-07
    ▼最初の箇所へ        午前10時00分開議 ◯議長(内田博長君)ただいまから本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、県政に対する一般質問並びに議案に対する質疑であります。  それでは、議案第1号「令和4年度鳥取県一般会計補正予算(第6号)」から第22号「職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例」までを一括して議題といたします。  これより、一般質問並びに議案に対する質疑を行っていただきます。  16番安田由毅議員 ◯16番(安田由毅君)(登壇、拍手)おはようございます。県議会自由民主党の安田由毅でございます。  早速ですが、質問に入らせていただきます。今日は、通告に従い3点質問させていただきます。  まず境港公共マリーナのこれからについて、11月24日に日本セーリング連盟、馬場会長とオンラインで面談し、境港公共マリーナJOC競技別強化拠点センターに正式に認定されたとの報告を受けました。それに先立つ8月24日に、お忙しい中、平井知事には東京の日本セーリング連盟まで足をお運びいただきトップセールスを行っていただきましたが、正直申し上げて東京五輪に向けて全国7か所に広げていたJOC競技別強化センターを3か所に絞ることになった中で、大変に厳しい結果となってもおかしくない状況でありました。実際に地元紙にはそのような報道もなされ、それを読んだ方々からも私の元にも心配の声を寄せていただいておりました。  そのような状況を一変させたのは、やはり平井知事自らが先方に出向き誠意と熱意をお伝えいただいたこと。そして、わかとり国体を契機に境港公共マリーナを現在の竹内団地に整備された先人方の先見の明、その施設に集い長年にわたりセーリング競技の指導、育成に努めてこられた関係者の皆様の御尽力、また青少年を海で育むという崇高なお考えの下、大切な漁場でのレースや練習に御理解を示してくださる漁業関係者の皆様、それらの積み重ねで我々が誇る美保湾が国内屈指の練習海面として認められるという今回の結果につながったものであると認識しており、この場を借りて改めて関係者の皆様に御礼を申し上げます。  このたびのJOC認定競技別強化センターの再認定を受けて、境港公共マリーナは名実ともに国内のセーリング競技の中心となる施設になる可能性が出てきたのではと思うところであります。  また、これは今年度当初予算で掲げた目指せ!「スポーツリゾートとっとり」創造事業を具現化したものであり、このコロナ禍においても合宿聖地化支援事業、県内におけるスポーツツーリズム振興への機運醸成事業から成る「スポリゾ元年機運醸成事業が大きく動き出したものだと私は認識しております。  再認定を受け、日本で3か所のみのJOC認定オリンピック強化拠点として、境港公共マリーナを今後ハード、ソフト両面でどのような整備をされ、日本セーリング連盟オリンピック強化選手、またホープ育成選手をお迎えし、さらには本県選手の強化・育成・普及につなげていくお考えか、知事の所見を伺います。  また、境港公共マリーナは所管する境港管理組合により東側沖合へ1.8ヘクタールの拡張が決まり、今年度から調査設計に着手したところであります。令和10年をめどとして今後詳細が決まっていくと思いますが、競技用・レジャー用モーターボート、また遊漁船など完成後の需要増加は間違いないものだと確信しており、地域にとっても完成が待ち遠しい案件であります。  現在の境港公共マリーナの設備では足りなかったもの、例えば障害をお持ちの方が気軽にヨットに乗艇できるような設備であったり、先般広島で世界大会が開催されたハンザクラスの整備であったり、また子供たちが気軽に海遊びやヨット遊びができる環境整備、そういった視点が必要ではないかと考えますが、併せて知事の所見を伺います。  2項目め、特定不妊治療について伺います。  今任期中にも、少子化問題に係る不妊治療については藤井元議員、常田議員、語堂議員が取り上げてこられましたが、今回私は特定不妊治療に絞って議論をしたいと思います。  子供の出生を望んでいるにもかかわらず、特定不妊治療以外の治療法によっては妊娠の見込みがない、または極めて少ないと医師により診断されている夫婦に対して、高額な医療費がかかる体外受精、顕微授精などの特定不妊治療が本年4月から公的医療保険適用となりました。保険適用となり患者の自己負担額が軽減された医療機関もあるようで、それは大変喜ばしいことです。  しかしながら、保険適用前であれば行政の助成制度を使うことにより自己負担額がほぼなしで治療を受けることができた医療機関では、現在では3割の患者負担が大きな壁となっているという事実を鳥取大学医学部附属病院女性診療科の先生方からお聞きしました。この問題に関しては、本年2月議会での語堂議員の一般質問、同じく9月議会での常田議員の代表質問でも触れられていましたが、既に全国知事会でも妊娠、出産の願いに寄り添う不妊治療支援のための提言として保険適用による効果の検証、また自己負担額の軽減措置について、まさに先ほど述べた問題点の解消を次世代育成支援対策プロジェクトチームリーダーである滋賀県三日月知事が本年3月25日に当時の厚生労働大臣政務官に要請活動を行われたとお聞きしております。  国、県に加え市町村も金額や回数の違いこそあれ助成制度を設けています。その中で特筆すべきは湯梨浜町で、県の補助対象範囲に加え保険適用自己負担部分も助成対象とする。回数に関しても、治療開始時の女性の年齢が40歳以上43歳未満の場合、1子につき通算3回までとされている中、制限なし、43歳到達後は3回までとしており、つまり持ち出しなしで何度もチャレンジできる制度となっています。
     特定不妊治療は、夫婦で協力して臨むものであることは言うまでもありません。しかし、やはり女性の体への負担、精神的な負担は男性の想像をはるかに超えるものであると思います。それを乗り越え結果が思うほうでなかったとき、追い打ちをかけるように金銭的な負担が重くのしかかる。どうにか子供を授かりたいと頑張っている方に対して、あまりに残酷ではないでしょうか。この問題をクリアできたら、必ず子供の数は増えると言っていい。ドクターは断言をされました。  平成22年、子育て王国とっとりを宣言され、不妊治療また少子化対策についても常に国の一歩先を行く政策を打ってきた平井県政が、いよいよ国を置き去りにするくらいの手段をもってこの問題に対処すべきと考えます。市町村と協力し、経済的な理由により特定不妊治療を諦めることがないよう、自己負担額の軽減を図るべきと考えます。この問題について、知事の現状認識と今後どのような御対応をお考えか伺います。  最後に、原発関連交付金制度改正及び今後の安全対策について伺います。  11月10日に、原発関連交付金について保坂資源エネルギー庁長官から鳥取・島根両県の知事に説明があったとお聞きしています。内容は交付規則の改正であり、今まで原発立地県のみに交付されていたものを隣接県である本県が全国で初めて交付対象となったものと認識しております。今回の改正は我々議会が平井知事に対して求めていたものであり、大きく一歩前進したものと高く評価したいと存じます。  その際の「周辺地域が求めているのは安全であり、対策に要する費用については一定の財源措置がなされるべき、当方のこの意見に対し今回の改正を設定いただくことは評価するものの、問題の解決はもっと大きなところにある。今回限りの5億円の財源措置で解決になるものではない。」また、「原子力災害特別措置法で我々周辺自治体にも原子力防災対策が義務づけられている一方で、国策としての財源措置がなされていないというギャップがあるという根本的な課題解決を国には議論してほしい。」こういった知事の御発言にはUPZ内に住まう一人として、また議員として賛同するところであります。  今回の原発関連交付金はかなり広い使途となっているようですが、米子・境港両市長とどのような使途をお話しになっているのか。また、どのような使途であれば周辺地域が求める安全に応えるものとなるとお考えか、知事にお聞きします。  以上、登壇での質問とさせていただきます。 ◯議長(内田博長君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)安田議員の一般質問にお答えを申し上げます。  まず、境港のセーリングにつきまして何点かお尋ねをいただきました。  JOCの認定競技別強化センターに指定されたわけでありますが、さらに本県選手の強化・育成・普及あるいは日本全体での選手をお迎えする、どのような考え方で臨むのかということ。また、境の公共マリーナにつきまして拡張計画がある、ハンザクラスの整備等々、新しい視点が必要なのではないか。こういうお話でございました。  先般、安田鳥取県セーリング連盟の会長さんにも御同席をいただきながら、馬場日本セーリング連盟の会長さんとネットでお話をさせていただいたりしまして確認をいたしました。難しいとも考えられていたJOCの強化施設に境港の公共マリーナが晴れて指定をされるということになりました。これにつきましては、途中経過としては今安田議員がおっしゃったように非常に競争率も高く厳しいものでございました。実は、片方でクライミングのほうの施設についても同じような状況がありました。  このセーリングにつきましては、そうはいっても最後まで何とか候補に残るようにしようと。特に国のほうの意思決定、理事会だとかいろんなタイミングがあるわけでありますが、その前にやはり働きかけるべきではないだろうか。私ども県庁内部の職員とお話しいたしましたら、なかなか今働きかけてもということを担当は言っていましたけれども、ただ、まず懐に飛び込んでみるのだったら今のタイミングしかないではないかと。かなり無理なお願いを申し上げたとは思うのですが、安田セーリング連盟の会長のほうでも間を取っていただきまして、それで東京のオリンピックの関係者が集まるスポーツ協会の建物の中で面談をさせていただくことがかなったわけであります。  馬場会長が京都から出てこられまして、すぐに理事会にかかるという直前のタイミングで、境港の優位性だとか地元の熱意についてお伝えをしたところでありました。馬場会長は幸い京都の方ということもあって、恐らく山陰の海にはある程度御造詣があったのだろうと思いますし、現実にセールを立てて船で海へ乗り出した経験もおありなのではないかと思います。そういう意味である意味理解があったのだと思いますが、比較的早く波が立ち上がる、いい風が吹く、そして地元の受入れ体制としても非常に配慮したものがあるし、ある意味セーリングの練習環境としてはよいではないかと。このことについての御理解は言葉をこちらでいろいろと弄するまでもなく、ある程度御感触をお持ちだったようでありました。  今回非常に厳しい関門を突破することができ、パリは非常に近づいていますので、そういう意味で重要なこのタイミングで継続を取ったことの責任が逆に私どもにもあるのだろうというふうに思います。  私ども、このセーリングの世界では瀬川選手が幸いオリンピックに出場を決めまして、階級を変えてでも挑戦するという飽くなきファイティングスピリッツを見せていただきました。それは今でも鮮明に我々脳裏に焼きついているところであります。  このたびの久方ぶりに開かれたとちぎ国体におきましても、瀬川選手や池淵選手、山崎選手といったそうした若い方々も含めて活躍をされ、ジュニアでもジュニアアスリートの発掘事業などの効果もありまして後進も今育ちつつあるということだと思います。JOCの拠点として勝ち取った施設を我々としてもハード、ソフト両面でグレードアップさせていただきながら選手育成を本県でも進めていければと思いますし、鳥取県のセーリング連盟の皆さんと協調してやっていきたいと思います。  また、国全体のほうでもいろいろとお話はあろうかと思います。先ほどハンザクラスのこともございましたし、パリに実際に向かっていくそういう体制づくりでも御協力できることはいろいろあるはずでありまして、そのためにはなお一層の条件整備というのは話し合っていかなければならないのだと思います。そういう意味で、この議会が明けましたらJOCの強化施設が2つ取れたということがあり、これからキャンプなどが順次出てくる可能性があります。これは国内のチームが当然多いと思いますが、そういうものでもやはり受け入れながら若い方々に見ていただいたり、地元としていずれ国民スポーツ大会を控えたり、もちろんねんりんピック等もございますので、そうしたものを目指してスポーツの振興を図る必要があるのではないかと考えます。  そういう意味で、まずは庁内にプロジェクトチームをこしらえましてパリオリパラに向けたスポーツ振興、そのための環境整備についての動きを2年後に迫りますパリに向けて我々としても動きを強めていく段階に入ったと思いますので、まずは組織的対応を考えてみたいと思います。  その上で、セーリングだとかあるいはクライミングだとかそういう関係者とも話合いをさせていただいたり、あるいは陸上をはじめとしていろんなスポーツ競技において外国のキャンプということも想定される状況でございますので、私どもとしてそうした受入れ環境を整えてまいりたいと思います。  現実にも今計画をさせていただいておりますのが、セーリングレーザー級の全日本の大会でございます。これにつきましては、100名余り集まることは確実視されるような大きな大会であります。そういうこととまた軌を一にしまして、議員のほうからもお話がありました境港の公共マリーナの整備を進めようとしているところでして、657メーターに及ぶ新しい堤防を造ったり、それから後背地として1.8ヘクタールのものを設けたり、今青写真ができてきているところであります。これを順次整備を進めていく。取りあえずは今調査に入りましたけれども、こうしたことを整えながら、そのほかの施設やソフトにつきましても先方、日本の組織とも協議をしながら整えていければと思います。  ハンザクラスのお話もございまして、こういういろんな主体がセーリングに関わっていけるバックアップも大切だと思います。これについてはスロープの設置であるとか、それから手すりとかそうしたものなどにつきまして調整しながら今後また改良していったり、それからハンザクラスの艇を一定程度そろえるのかどうかなど、こういうこともまた関係者とよく議論していければと思います。  広島の大会もございましたが、そうしたことも参考にしながら、もちろん財政の問題などもありますので、どの辺が現実妥当な線かということも先ほどのプロジェクトチームなどでも調査をさせていただきながら展開を図ってまいりたいと思います。  次に、特定不妊治療につきましてお尋ねがございました。湯梨浜町の例も引かれながら、諦めることがないよう自己負担の軽減ということに取り組んではどうか、こういうお話であります。  実は、本県はまさに議員がおっしゃったような歩みを続けてきております。最近の状況からしますと、実は湯梨浜町のようなことを本県は実際やっていたわけです。平成25年のときにいろいろと関係者にもお話を伺ったりして、それで特に妊娠がなかなか難しい、晩婚化が進んでいましてそういう不妊治療が重要であるというような観点で、平成25年のときに回数制限を実は撤廃をいたしました。当時、我々としてはかなり思い切った措置をしたところでございまして、助成制度については全国でもそうした意味でリーディングケースになるというふうにも考えながら、かじを切ったものであります。その後、いろいろと国のほうの科学的指針での専門的知見が固まってきたり、それに基づく制度改正なども行われてきました。それで43歳とか、そういう線が引かれるようにもなってきたわけであります。  実は県内でも全国指折り不妊治療の専門の先生方もいらっしゃいまして、そうした先生方にも、あの当時こういう国の動きを見ながらどうすべきかという議論をいろいろとさせていただきました。それでこれはやはり生き物としての人間、ホモサピエンスということがございまして、やはりそれについては年齢といいますか、そうしたことも妊娠の可能性については大きく影響するというのはやはりこれは科学的事実であるというようなお話があり、それに基づいてやはり国も見直したということも当時クローズアップされました。それ自体は割と肯定的に捉える専門家も県内には大変多くございまして、ではどうするかということになったわけでありますが、国の倍の例えば6回とか10回とかそうした回数まで認められるように県としても上乗せをさせていただく。それから、43歳の線を越えていっても残りの回数だとか3回だとか一定程度はそれは許容していきましょうと。そういうことで御本人のお気持ちと、それからお医者さんたちがおっしゃるような専門的・科学的アプローチとの言わば調和を図ろうというようなことで新しい制度設計に入ったところであります。  これはやはり一つの科学的知見に基づくものでありまして、そこにさらに湯梨浜町のようにのせられることは私は差し支えないと思うのですが、ただ先生方が当時気にしておられたのは、なかなか可能性がなくて精神的にも追い詰められていくのを見ながら治療だけを繰り返すというのは誠に忍び難いものもある。これは確かに難しいのであれば難しいということもある程度認識してもらった上でというのは事実なのだろうと思いました。  そういう意味で本県としてはそうした対応を取らせていただきながら、他方でなるべく早く不妊治療に入っていただくのがいいだろうと。そういう意味で、最近我々が取っている全国に先駆けたものとしては、若いうちに不妊の可能性についての検査をしていただく。それでお子様をつくる能力の高い時期に、早めにその不妊治療に入っていただくべきなら入っていただく。こういうように制度設計を合理化といいますか、科学的知見に基づいて改めたところであります。  また、令和2年度には大幅にそうした治療の中身も拡充をさせていただきまして、採卵を伴うような治療については10万円上乗せをするとか、費用の実情を調べた上で各種の措置も取らせていただきました。  議員がおっしゃるように、不妊治療というのは多分晩婚化等もございまして非常に重要になってきているということは本県でも色濃く出ていまして、今後ともこれを絶対的なものと考えることもございませんので、専門家の先生方の知見などもよくよくお伺いをさせていただきながら、また実際のお父さんお母さん、そうした世代の方々のお気持ちというものもお伺いして、できるだけ改善を図っていきたいと思います。  他方で、今の重要な問題は保険適用がなされたわけでありますが、これにつきましてはようやく今月ぐらいに入って大分報道するところも出てきたところでありますけれども、今の保険適用というのは非常にトリッキーでありまして、保険適用外の高度な治療を少しでも入れてくると全体自己負担のほうが高くなって以前よりもかえって自己負担が増える。一生懸命やっている地域ほどそうなるということになります。保険適用で認められる治療というのを可及的に広げていくか、あるいはこうした制度を改める必要がありまして、このことが多分今後実際にお子様に恵まれたいという御家族にとりましては障害になる可能性が非常に強いわけです。  本県はここは完全にクリアするということで、国が今回撤退した部分は全て県のほうでのせていくというやり方をしておりまして、御本人たちにはそうした御不便はない珍しい県になっていますけれども、ただそもそも制度設計がおかしいので、政府が不妊治療を進めるために保険適用したと言いながら、逆にそれが経済負担をもたらしている。実は逆のベクトルを向いているというのもまた皮肉な話でございまして、これについては早急な解消を全国知事会を通してまた本県としても求めてまいりたいと思います。  最後に、原発の関連交付金につきましてお尋ねがございました。これにつきましては、どういうような今後の進め方をして周辺地域安全確保等に応えていくのか、こういうお尋ねでございます。  これにつきましては、原子力発電施設等立地地域基盤整備支援事業交付金という比較的新しい交付金がございまして、これについて11月10日に資源エネルギー庁の保坂長官が我々のほうにネットを通じた説明会を持たれまして、島根県、鳥取県の両県に対する伝達がございました。これにより周辺地域としては初めて5億円の交付金というものが国から拠出されるということになり、この使い道につきまして境港、米子両市のほうでも検討されますし、県のほうの執行分につきましてもやはりこれはそうした周辺地域のお考えに沿ってやるべきだと思っておりますので、この県執行分についても地元の両市のお考えとすり合わせをしてやっていく方針を両市に伝えているところでございます。  その際に保坂長官ともいろいろやり取りをしたのですが、一つには私どもが求めているのは例えば人件費のような毎年一定額以上かかってくるものがある、年間1億数千万円かかるのが今の状況です。ですから5億円ではとても足りないし、こういう経常的な経費など解消されていないということは訴えさせていただきましたし、それから保坂長官のほうからは、使途については例えば公共用施設の整備であればその整備だけでなくて維持補修、運営等も含めて、あるいは産業活性化だとか地域振興も含めて幅広い使途がある。こういうお話がございました。ですから、非常にある意味緩やかなものであります。  これにつきましては、かねて本県のほうでも周辺地域も立地と同じように人件費をはじめとした費用がかかるわけでありますから、これを県民の税金で賄うというのはどうしても納得がいかない。別に固定資産税も入らなければ法人税収もそれについて入らないわけであります。ですから、そうした意味で国として制度を設計すべきだということを繰り返し要望してきたわけです。これに対しましていわゆる電源立地三法に基づく交付金としてこうした交付金がセットされて、10月の末にこれを周辺地域も含めて交付し得るものにするという規則改正もなされたと伺いました。長年の私どもの働きかけが一定程度実を結んだものではありますが、まだ完全なものではないと思っております。  そうした意味で今後働きかけも継続していく必要があることを両市と確認をいたしましたし、その使途につきましては大切にこれを地元のために使っていこうということで一致しまして、一つの方向性としては議員もおっしゃいましたが、地元の安全対策にも資するような性格のものを優先してこれから選択、検討していきましょうというお話を両市長もされておられました。例えば一時避難施設だとか、いろいろと原発にも絡みながら平時でも地元の地域振興、産業振興等に波及していくようなものがあろうかと思います。現在、両市においてもその辺の考え方を整理中でございまして、私どもも丁寧にそうした両市の考え方に向き合ってフォローしてまいりたいと考えております。 ◯議長(内田博長君)16番安田議員 ◯16番(安田由毅君)御答弁をいただきました。  境港公共マリーナ、ちょっと先ほど説明不足でもありましたハンザクラスというのは、ひっくり返らないヨットです。いわゆる沈というのですけれども、半分セールが海面につく状況、それがそのまま海面に突き刺さる状況、そうならないヨットでして重心が大変安定しているヨットで、これが障害者の方々も操ることができたり、非常に今普及をしているヨットです。これの大会が広島であったのですけれども、これは私も聞き及んでいるだけなのですけれども地元のいわゆる奉仕団体の方々が寄贈して、そこに話が広がって日本財団さんが100艇そろえて、ではということで広島県がマリーナを4億円かけて整備をして置く場所を造ったりとかして、今物すごい実は広島のマリーナが盛り上がっているという話があります。私も近々見てきたいと思っておりますが、本当にこういった共生できるようなマリーナというのがこれから必要なのではないかと思うに至りました。  知事と先日JSAFと面談した後に、翌日に境港の伊達市長に認定が決まったことの御報告に上がったときに、公共マリーナではなくて共生マリーナでどうだというようなお話があって、ちょっと納得するところがありました。境港公共マリーナから境港共生マリーナというような話もあって、でも本来の目指すべき方向はそこなのかなと思っております。  このマリーナの認定についてなのですけれども、本当にこの知事のセールス力、営業力のすごさを隣で拝見させていただいて改めて大変感銘を受けました。先方が選定から漏らしてもいいかなと思っていたところを一気にひっくり返す。やはりトップセールスというのはこうあるべきだと思いました。  地元の方に大変喜んでいただきました。特に危うしというような記事が出た後だったので大丈夫かと。何かあったら言ってこいよと言ってくださった方々が、2019年の世界大会のときに寄附をしてくださった方々なのです。だから日本は寄附文化が根づいていないなどと言われますけれども、寄附をしたことによって自分事として捉えてくださっているのだと認識を新たにしたところであります。その寄附を集めるときに私を同行して連れていってくれたのが今病院事業管理者の広瀬さんで、大変一緒に汗をかいて寄附を集めてくださいました。そういった方々からの本当の御心配の声と、あとは決まったときの喜びの声をいただいております。なので我々もしっかりと整備を進め、この合宿が受け入れられる体制整備をまた執行部と御相談をしながらしていきたい、そう考えている次第であります。  まず、公共マリーナについて追及を1問させていただきます。  令和10年に向けて整備が進むわけですが、現在のマリーナの敷地の周辺は、夢みなと公園でありますとかキャンプ場周辺、サイクリングロードの沿線でもあります。この辺りの可能性をもう一度見直すことが必要ではないかと思っております。例えば、わかとり国体の際に式典会場として使われた芝生広場でキャンピングカーも利用できるようにするとか、夢みなと公園内にドッグランエリアを設けるとか、民間活力を活用することも含め県民生活の向上や健康増進にも供するスポーツを中心としたエリアとしての検討が必要ではないかと考えます。この地域の未来を描く際に必要な視点ではないかと思いますが、知事の所見を伺います。 ◯議長(内田博長君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)安田議員から重ねてのお尋ねがございました。  境港公共マリーナにつきましては、議員のほうからも御指摘があった世界大会がございました。レーザー級の大会のときに非常に熱心に事務局を務めていただいたことに改めて感謝を申し上げたいと思います。  思い起こしましたが結構資金の問題がやはりありまして、そのときに企業回りをしていただきまして、実際出来上がったパンフレットには各企業の協賛の名前が幾つも幾つも名を連ねておられまして、地元の熱意、それからそれを取りまとめられた事務局の皆さんの御苦労というのが非常にしのばれるものでもございました。ああいうことで逆に確かにセーリングが地域に浸透したのかもしれません。境港市内のみならず西部一円、あるいは全国的な企業の名前もありましたけれども、そうした意味で認知を高める、あるいは結束を固めることになったと思います。  そういう意味でこれは一つの財産とも言えるものでありまして、先ほど議員がおっしゃったようにハンザクラスの可能性も含めまして、よく関係者とこのマリーナの在り方を議論していければと思います。  公共マリーナの整備費用は今24億円と見込まれていまして、結構な事業費になります。その中でどういうことができるのか。もちろんあの水域での係留は110艇とか、それから陸域でも280艇を超えてくるようなそういうふうにかなり大きなものになりますが、ただそれだけでなくていろんな方々に活用していただける姿というのも今後は織り込んでいかなければいけないのかなというふうに思いました。そういう意味で、ハンザクラスというのも非常に魅力的なものでございます。それから子供たちの世代から含めてヨットに親しんでいただきまして、鳥取県境港でなければ体験できない体験というのを我々からプレゼントできるようにする。これは一つの方向性かもしれません。  完成したら境港公共マリーナを共生マリーナにするかどうかはありますが、何か愛称をつけて、堅苦しい公共マリーナというイメージよりも、もっとちょっと休日に出かけてヨットでも眺めてみようかと多くの方々が親しんでいただけるようなネーミングもその際にはつける必要があるかと思って伺っていました。  この公共マリーナの周辺には実はいろんなポイントがありまして、一つはおっしゃったキャンプ場、これは国体のときにもかつて使われたこともございますし、それから夢みなと公園があの一帯に長く延びているわけであります。これも平成9年に境港の夢みなと博が7月から9月に開催をされ、その後10月に公園としてまた再整備をされる。平成10年になりますと、育樹祭でここにお成りということもあったりしまして盛り上がったこともございました。そういういろんな記憶をとどめたものでございましてそこそこの整備はされているわけでありますが、キャンプ場だとかあるいは釣りの施設を今仮にセットしましたが、これを今後どういうようにあつらえていくかという今課題に動いています。こうしたゾーンとしてそこをどういうふうに造り上げていくかというのは、これも一つ公共マリーナの整備と併せてこの間議論に値するのではないかと思います。  管理運営等につきまして、民間の活力をというお話もございました。これをどうするかというのは、また個別に分析してみないといけないところもあります。例えば公共マリーナのほうは、これはやはりある程度船を収納したり、場合によってはここを訪れる人たちにアドバイスをしたり、いろんな能力がないといけないかもしれません。ですから、通常のビルメンテナンスみたいな感じではできないのかもしれません。片方でキャンプ場だとか夢みなと公園、それから釣り場などそうしたところはもう少しレジャーの感覚で見るべきものがあるかもしれません。  現在は基本的に直営という形でやっておりますが、この境港管理組合のほうでも議論をしていただきまして、適切なそうした民間とのパートナーシップの可能性も考えていただければと思います。 ◯議長(内田博長君)16番安田議員 ◯16番(安田由毅君)今御答弁いただいたとおりで結構だと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  特定不妊治療についてです。先ほど、知事の答弁の中でも触れられておりましたこの治療による出生数なのですけれども、これはちょうど2007年にはこういった治療を用いて生まれた子の割合が1.8%だったのですね。2019年(令和元年)には7%まで増えている状況です。大体14人に1人ぐらいでしょうか。という子供たちがこの治療によってこの世に生をうけているという現実があります。  これも先ほど言われていたのが手元にあるのですけれども、ちょうど41歳から42歳ぐらいのところで妊娠率と流産率が逆転をする。これがいわゆる科学的な根拠になっていると思います。40歳から43歳が今基本的な治療対象となっているというところなのですが、この科学的な数値というのもドクターにお話を聞くと、やはり医療技術の進歩により年々伸びている。ただ、人としての機能というのは先ほど知事が言われたとおりの状態だと思います。  今回この質問をするきっかけとなったのは、私自身、昨年皆さんからお祝いをいただいてお言葉をいただいて結婚をいたしましたが、私もよわい51ですし妻は10ほど下ですけれども、なかなかやはりそういう確率の低い年齢にもうなってきている。これは男も一緒だし、女性も先ほどのとおりです。挑戦してみたら、これはなかなか大変なことだというのが分かりました。排卵、卵を増やすために10日も前から注射を打ち続けて、途中からは2本になったり採血入れたら3本。私の妻は鳥大の病院の敷地内で働いているのでちょっと仕事を抜け出して毎日行くことができるのですが、一般の企業や外で働いている方にとってはこれはなかなか大変なことで、育休、産休ありますけれども、妊活のための休暇とかそういうのが必要なのではないか。これは通告外なので答弁は結構ですけれども、そこまでしないとなかなか子供を増やすことができない時代になってしまっている。  いろんな方にお話をお聞きしたら、これは女性の方がおっしゃいました。「もっと女性にも妊娠適齢期があることを高校のときとかに教えてほしかった。」とその方はおっしゃった。なるほどなと。確かに私自身もそういう教育を、女性にはもしかしたらしていたかもしれない、受けた記憶はないと思い、やはりそういったところも含めて子供を授かること、人口を増やすことを考えていかないとこの少子化問題というのはいい方向に行かないものだというところが分かり、今回ドクターがこれをやれば間違いなく子供の数は増えますと断言するほどの治療法、ここを県で単独でというのは本当に大変だと思うのですけれども、全国知事会からぜひ国にさらに要望を強めていただきたい。本当にこの制度の不備を最初に見つけて提言されたのは平井知事であり三日月知事だったのではないかと思いますが、引き続きこれに関しては国への要望をしっかりしていただきたいと思います。そこについて、もう一度答弁をお願いいたします。 ◯議長(内田博長君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)安田議員から重ねてのお尋ねがございました。  私どももその思いがひしひしと伝わってくるお言葉をいただいたと思っております。  私どももこの不妊治療に向き合ってまいりまして、非常にこれは大変なものだと。これは挑戦すること自体勇気も要りますし、またお体に対する負担、日常生活に対するそうしたしわ寄せ、そこに経済的な負担も重なってくる。ただ、そのお子様を持ちたいと願うことに地域として真正面からやはり向き合って、それを応援する必要もまたある。何となれば今少子化でありまして、そうした願いをかなえることは社会全体にとりましても大きな意味を持つというふうに我々は感じました。ですから全国でも少し頭を出して、この不妊治療には平成25年以降取り組んできたところでありますが、試行錯誤を重ねているというのが実際のところだと思います。  議員がおっしゃるようにこれには様々な要素があって、例えば妊活等のお休みを取りやすい職場というものを考えていくことなどもありますし、また最近では例えば出生前の診断であるとかいろんなことも妊娠、出産に絡んで出てきているわけであります。そういう意味で今関係者ともお話合いをしているのですけれども、新年度以降こういう願いをかなえるような妊娠、出産についての専門家を交えたネットワークというものを設立してはどうだろうか。ここに鳥大病院さんとか見尾先生とか、あるいは彦名レディースクリニックだとか、東部で言うと中央病院などございますが、そうしたところなども交えながら、こうした妊娠や出産について専門家の知見も交えてどういうふうにアプローチするのがいいのかどうか。議員がおっしゃるようにこれは効果があってある程度の年齢でもいけますよというようなお話が実際に確立されてきているのであれば、そういうものを取り入れながら不妊治療の応援をするということは当然あるだろうと思います。こうしたことなど、そうした包括的な働き方なども含めた話合いをしたり提言をしたり、政策につなげていくようなそういう協議体をつくっていきたいというふうに思っております。  そういう中、議員がおっしゃるような国への働きかけは決定的に重要でありまして、今回のこの保険治療の導入というのは志は非常によかったのだと思うのですが、どこかで、恐らく役所のレベルで換骨奪胎されたのではないかと思います。結局、ここまでは面倒見ますという線引きをしたがるのですよね。そのときに財政負担が増えないように、何だったら若干減るぐらいのことをもくろんだかもしれません。そうでないとすれば、見直す必要があるという我々の願いや思いに国は正面から向き合う必要があると思います。  なかなかこの出生についての産婦人科学会だとかいろんなお医者さんたちの御意見もあるのだと思うのですか、結構その地域やドクターによって導入されている手法が違う。そういう中で、厚労省はありがちなのですけれども、ごく限られた世界の人たちの話だけ聞いて制度をつくって、そうすると財務省と話ができる。最近も新型コロナでの病床確保などもそうなのですが、そうした非常にある意味自分たちの狭い世界で決めてしまっている感があるのではないかと思います。これについては、小倉大臣にもこのことは申し上げております。今後よく関係者にも働きかけをしまして、一歩ずつあるべき方向に政府を動かしていけるように力を込めていきたいと思いますし、そうはいっても背に腹は代えられないという我々地域の実情もございますので、専門的知見も交えながら特定不妊治療等についての政策のバージョンアップは不断にさせていただきたいと考えております。 ◯議長(内田博長君)16番安田議員 ◯16番(安田由毅君)ありがとうございます。  本当にこの問題、この小さな鳥取県だからこそ前を向いてもっともっと国を置いていくような政策が打てる話だと思いますが、それにはやはり当然財源の裏づけも必要でございますので、引き続き国に対して、小倉大臣は元自民党青年局長でございますので私たちも面識がありますので、みんなでメールを打つなり陳情に行くなりしっかり働いていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  原発関連交付金制度の改正及び今後の安全対策について追及をさせていただきます。  知事から用途についてのお考えの根底をお聞きしたと思っております。どうか両市としっかり話し合っていただいて、住民の安全に帰する使い方をしていただきたい、そう考える次第です。  追及に移ります。周辺地域が求める安全という観点からは、かねてから申しておりますが米子-境港間の高規格道路の整備促進が外せません。今年も11月8日には中国横断自動車道岡山米子線(蒜山IC~境港間)整備促進総決起大会が都内で開かれました。主催は鳥取県と期成同盟会です。今回も岡山米子線の全線4車線化の早期実現と、米子-境港間を結ぶ高規格道路の早期実現を求める決議を採択し、平井知事から国交省、橋本高速道路課長へ期成同盟会会長の伊木米子市長から西日本高速道路、後藤常務執行役員へ要望書が手交されました。期成同盟会は西部圏域の市町村長が役員を務められ、各市町村議会、商工会議所、商工会、観光協会、トラックやバス、旅館組合、境港水産振興協会、環日本海経済活動促進協議会などが会員となり、まさに圏域一丸となった要望活動を精力的に行っていただいております。  私は、この活動を島根県の協力をいただき進められないかと考えます。なぜなら、鳥取・島根両県知事と両県議会は島根原発2号機の再稼働を容認し、周辺住民の求める安全に対してひとしく責任を分かち合うと考えるからであります。万が一の際に境水道大橋と江島大橋を利用して避難すると想定される島根県民最大9万人、境港市と米子市の弓浜部で住まい働いている方最大7万人、合計16万人が避難行動を取ることに至った場合、現状の道路網では満足とは言えません。一日でも早い整備が求められている中で、ぜひ立地自治体である島根県や松江市の協力を取りつけていただきたい。  また、必要とあらばもう一つ、両県から成る期成同盟会を受皿として組織することも考えられるのではないかと思いますが、知事の所見を伺います。 ◯議長(内田博長君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)安田議員から、重ねて米子-境港間の道路等につきましてお尋ねがございました。  これにつきましては、先頃東京のほうで開かれました米子道の決起集会に、議連のほうからも斉木会長や安田議員はじめ数多くの議会の皆様もおいでをいただきまして共に声を上げることができましたこと、感謝申し上げたいと思います。  私のほうからは、その前に既に斉藤大臣ですとか、それから古川政務官のほうにもお願いをさせていただいておりますし、こうした声をその後国交省側、これは政務も道路局長も含めましてこの年末にかけて相次いで要請活動もさせていただいているところであります。  状況は相変わらずと言ってもいいようなことではあるのですけれども、ただかつてよりは風が吹き始めていることも近年は感じるようになってきました。もともとは令和3年に私どもは米子-境港間というお話を申し上げていたのですが、国交省のほうのリーダーシップがありまして、中海・宍道湖圏域での道路整備についての研究会が発足をし、いわゆる8の字ルートと言われます中海、宍道湖を周回する道路網につきまして一括して議論をするようになり、その必要性については関係地域の了解が得られた合意事項となりました。  これに基づいて国交省のほうも今道路整備の必要性というのは以前よりも大分前に向いてきていると受け止めております。その中身には、431号の島根県内での出雲から美保関に至る道路のことと併せて、私どもの日吉津から米子、境港、これら地域を結ぶような道路につきましてそこには盛り込まれているわけでございます。  今、残念ながら米子-米子北間が凍結された状態のまま平成18年以降続いてきておりますけれども、まずはこの状態の解消をして、それでそこにまたもう一回言わば事業化のルート、線を米子、境港に入れていくということが次の目標になってくると思います。そうした焦点も定めながら、先月決起集会で我々は大会決議をさせていただいたというところでございます。  島根県側につきましてでありますけれども、実は既にこの点については協力は得ていると思います。原発の2号機の議論をこの議場で全協等で繰り返しさせていただきました。あのとき安田県議も含めて議場でこの米子、境港を結ぶ高規格の道路というのが避難道路として重要だと。こういう声があり、これをぜひこの機会に国のほうに要求すべきであると強いメッセージがございました。私も当然ながらそれを受け止めて関係方面に働きかけをするわけでありますが、隣県の島根県、丸山知事にも県議会の議論というのはそこは強くお伝えをさせていただきました。鳥取県側ではこのことが非常に大きな論点になっている。これは島根県民の避難につきましても重要な効果、役割を果たすはずであると。丸山知事のほうでは、それは分かりましたというのが基本でございます。  その後どうなったかでありますが、3月に私ども経産省の副大臣のほうにこうした趣旨も含めまして原発についての考え方を投げ返しをさせていただきました。政府内で検討するというお話でありましたが、政府に対して非常に影響力がある島根県のほうの打ち返し、これは6月に県議会での議論を経てなされたわけであります。この島根県の丸山知事が萩生田大臣のほうに、この2号機の協議についての最終局面での島根県の考え方というのを国に要請したわけですね。その中に、実はそっくりそのまま鳥取県の平井知事のほうからこの米子-境港間の道路については重要であるということが言われている。こうしたことについて、やはり地域の実情を踏まえた対策を強力に取ってもらいたいというのを実は丸山知事がこっちでそういうふうにきちんと調整したわけではございませんが萩生田大臣に働きかけをしていただいております。そういう意味で山陰両県、この点につきましては合致をしておりますのと、中海・宍道湖・大山圏域の首長会、こちらのほうでも現在こうした道路整備につきまして8の字ルートの研究会をつくっておられます。この中でも多分今年度末ぐらいには中間報告が出るのではないかと思うのですが、こういう米子-境港間の道路につきまして島根県側の松江市、出雲市、安来市が入る中でその重要性というものを改めて提起することになるだろうと思われます。  私どものこの米子道の考え方につきましても、これまでも島根県側の松江市、安来市等協力をしてくれておられますので、そういう意味で県レベルでも市レベルでも一致した今行動を取っているというふうに御理解いただいてよろしいのではないかと思います。  ぜひこれから年をまたいでいくと思いますが、ここが正念場とまずは米子-米子北間の凍結解除等を、道筋を政府が引いていただけるように働きかけを強めてまいりたいと思います。 ◯議長(内田博長君)暫時休憩をいたします。  再開は11時15分といたします。        午前11時05分休憩    ────────────────        午前11時15分再開 ◯議長(内田博長君)再開いたします。  引き続き一般質問並びに議案に対する質疑を行っていただきます。  20番中島規夫議員 ◯20番(中島規夫君)(登壇、拍手)自由民主党の中島です。
     前回は体調はよかったのですけれども、質問は休みました。1回置くと何となく恥ずかしい気持ちもいたしますが、本日も簡潔明瞭な質問をいたします。賛同してくださる方、そうでない方いらっしゃると思いますけれども、知事におかれましても簡潔明瞭な答弁をよろしくお願い申し上げます。  では、通告どおり、まず投票率の向上について知事と選挙管理委員会委員長にお聞きします。  全国的に投票率が低下傾向にあるのは皆様も御存じだと思いますが、この鳥取県でも40%を切る選挙投票率が現れました。去る11月20日投開票の鳥取市議会議員選挙は、定員32名に対して37名が立候補する激戦であったにもかかわらず、投票率が39.15%でした。投票前から新聞で投票率の低下を懸念する報道がなされ、本当かなと私も思い地元を歩いてみましたが、実際多くの有権者の選挙に対する関心の低さには驚かされました。高齢になり投票所へ行けないとか交通の便が悪いなどいろいろ問題はあるとは思いますが、このままではいけないと考えます。  投票率の低下に関する現状と課題に対する認識、投票率向上に向けた取組・対策について知事及び選挙管理委員会委員長に伺います。  次に、ここ近年発生しているラニーニャ現象に起因する冬季の雪害対策について質問いたします。  先ほども同僚議員から雪は降るのかという声がかかりましたけれども、天気予報ではもうじき12月14日は雪マーク、一般に1月になったら雪がたくさん降るだろうとこう予報されておりますので、そういうことでございます。よろしゅうございましょうか。  県の雪害対策はここ数年改善され、その取組に感謝いたします。今回の12月定例会にも、語堂議員の代表質問に対して知事は5億円の補正予算が提案され総額20億円となった事業には国、県、市町村と協働した事業者への啓発、訓練等が盛り込まれており、心強く感じております。年明け1月頃から積雪が予想されるとの報道もありますが、除雪事業者(国、県、市町村、民間)は十分に確保されているのか。機械や人、人とはこの機械を操作するオペレーターでございますけれども、充足しているのか。また、オペレーターは除雪地域の地理や道路に習熟しているのか。今冬の除雪対策について、知事の所見を伺います。  次に、郵便局と自治体との連携について質問いたします。  総務省は、全国の市区町村に対して郵便局とどのような連携を希望するかを複数回答で調査するアンケートを実施し、その結果を11月21日に公表しました。報道によれば、本アンケートは全国の1,741自治体中約64%に当たる1,119自治体が回答し、分野別では1番、地域の安全・防犯関係、2番、郵便局での証明書発行などの行政サービス、3番、災害対応の順で希望が多くあり、そのほかにも高齢者福祉や空き家対策という回答も目立っておりました。  また、初期費用や維持費用の負担の厳しさから、郵便局との業務連携に当たっては国からの財政支援を求める声が多くあったとのことでした。  多くの自治体が人口減少問題に直面する中、総務省は全国各地に存在する郵便局のネットワークを有効活用し住民サービスを維持しようと考えているようですが、この方針に対する認識と県の方針について知事の所見を伺います。  以上で登壇での質問を終わります。 ◯議長(内田博長君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)中島議員の一般質問にお答えを申し上げます。  まず、投票率の低下についての現状や課題あるいは投票率向上に向けた取組等につきまして、選管と併せましてお話をいただいたところでございます。  選管のほうからも詳しいお話があろうかと思いますが、私のほうからもコメントをということでございますので申し上げたいと思います。  議員がおっしゃったように、このたびの鳥取市議会議員選挙、40%を初めて切って39%台の投票率であったということであります。また、これに先立って行われました鳥取市長選挙も30%台とやはり過去最低を記録しています。近年そういう傾向が非常に色濃く出ておりまして、国政選挙もそうでありますし、皆様の4年前のあの選挙も52%台、それから知事選も53%台でございまして、過去最低を更新してきているということであります。  この問題というのは、やはり政治に対する関心とか魅力感というのが一つあるのかもしれません。そういう意味で選管のほうでもされていますが、明るい選挙推進協会など全国的な啓発活動、PR活動というのは一つは重要でありますし、議場でも繰り返されているような若い方々に対する民主主義の教育、そういう政治参加についても市民として、シチズンとしてのそうした研修、そういう素養というのをやはり欧米のように積む必要があるのではないかということです。  我が国はヨーロッパの一部で取られているような義務投票制というのは取っておりませんので、投票所に行くということはあくまでも任意であるという仕掛けでございます。ただ、やはり民主主義を支えるのは投票にほかならないわけでありまして、そこでの有権者による選択というのが前提で私たちの社会の適正、公正あるいは発展というものが基礎づけられているところでございます。そういうデモクラシーの理念というものはやはり薄らいではいけないことでありまして、この点は非常に重要であろうかと思います。  ただ、あわせて社会的要因というのがもしあるのであれば、これは注意する必要があります。一つは、投票所が遠いというアンケート結果が実は結構多くなってきているということです。特にお年寄り、あとなぜか若い方々も含めまして「投票所が遠いから行かなかった。」こういうお話が聞こえてきます。あと、お年寄りについて特に70代ぐらいで顕著になりますのが「体調の具合で行けなかった。」こういうようなことがあります。これらはやはり制度的なアプローチが必要だろうと思います。現実にやはり市町村合併の頃に大きく作用したのは、投票所の減少という局面だと思います。かつてピーク時には全県で581あった国政の投票所については、現在直近では361まで減っている。実に3分の1ぐらいを失われているわけであります。ですから、アンケート調査で投票所が遠いという意見が出てくるのは、それもある意味当然なのかもしれません。  そこで、最近はバス等で運ぶそういうモビリティーをやっていくことに対して、県や国のほうでも支援制度も生まれてきているわけでありますが、そういうことで投票所が遠くなったことを補っていくだとか、あるいは巡回投票のようなことだとか期日前投票をやってくることなど、いろいろと投票機会を増やすことが重要なこの局面に入っているのかもしれません。  また、あわせまして郵便投票という制度があります。このたびのアメリカの大統領選挙でも、このメーリングバロットと言われる郵便投票制度が共和党からは否定的に言われ、民主党からは肯定的に言われるという構図がありましたが、ただこれもともとは投票所が遠いことだとか、それから投票所に行けない事情があるそういう方々を守るための手段でもございまして、民主主義の方向性として間違っているわけではないと思います。  ただ、日本では不正の温床になるのではないかということをかねて言われていて、この郵便投票制度というのは限定的に運用されてきたということがあります。ただ、これも国のほうで今こうした投票率低下に伴う諸課題を議論することが総務省の中でもございまして、そういう研究会などの議論も明らかにされてきた関係から、今、国会のほうの議員立法で例えば要介護度を5から3に変えて、もっと多くの方々が郵便投票を利用できるようにしようという動きが今出てきているところであります。  さらに言えば、大きな制度論から言えばインターネット投票をどうするのかとか、それから特に在外投票、外国での投票についての扱いもこれから議論されなければいけない時代に入ったのだろうと思います。在外投票につきましては最高裁判所の国民審査もございますし、非常に厄介なことは厄介なのでありましょうが、このたび司法の判断としては今のやり方というのは違憲という問題提起もございまして、こちらのほうも含めてやはり投票のアクセス権というのをきちんと担保しなければいけないのではないかと思われます。そういう意味で、制度的な議論も含めて啓発等にとどまらずされなければならないのではないかと思います。私どもも、地方団体としてこうした意見というのはやはり国に投げかけていくべきなのだろうと思います。  他方で、市町村が投票所を持っていますので、投票所の在り方が今のままでいいのかとか、その辺はやはり市町村の選管のほうでも改めて議論していただく必要があるのかもしれませんし、できる限り様々な利便性を中山間地を中心に考えていただくというのは統一地方選挙が迫っていますけれども喫緊の課題なのではないかと私は受け止めております。  ラニーニャ現象による雪害につきましてお尋ねがございました。  これにつきましては、今、中島議員からも覚悟ができたかとこういう呼びかけが議場にございましたが、水曜日ぐらいになりますとラニーニャ現象の影響を受けて本格的な降雪になる可能性が西日本、山陰でも生まれてきました。ラニーニャ現象が起きますと、アジア大陸の東岸地域におきまして偏西風が北へ蛇行し、そして日本海に入ってきて南へ蛇行していきます。こういう風の流れができることが、実は降雪という意味では非常に条件づけが強烈になるわけでありまして、それで大量の雪が降るということになります。  昨年の11月以降、このラニーニャ現象が見られていると世界的には観測をされておりまして、昨年も230を超える積雪深になりまして、これは平成28年度、5年前のあの豪雪をもたらした頃に次ぐ積雪深になっていました。ですから非常に厄介な年ではありましたが、以前の反省が大分生かされていまして、議員のお尋ねのところでありますけれども除雪体制というのを強化してきたことから、大きなスタック、交通障害が起きることなくシーズンを終えることができました。  今年度も、例えば訓練なども含めて各方面で今準備が進められているところでございます。現実に除雪の事業者につきましては87でございまして若干90を下回るということになっていますが、入札不調が起こることなく手配ができています。それで除雪車につきましては500の大台に乗っかって509になりまして、順調にここは増やしてきているところでございます。  ただ、その人員の問題があって、結構除雪の技術者はだんだん年齢を重ねてきていることなどで後継者の問題がいろいろと必要になってきているところでありまして、この辺も県として市町村への補助も含めてその育成事業ということをやってきております。その結果によりまして、今年度に恐らくこれも500人を超えてくる技術者養成ということになると思います。こういう新たに生まれてきた技術者養成のそのうちの3分の2は20代、30代でありまして、結構若手の登用が進んできている状況になってきました。こうした方々に現地に習熟してもらう研修会などもさせていただいておりまして、まだ今現在は大きな雪は降っていませんが、この水曜日以降本格的な雪のシーズンを迎える可能性があり、気象台の予報にはラニーニャ現象の継続ということが言われていますので、我々も警戒を怠らず対応してまいりたいと思います。  郵便局につきましてお尋ねがございました。郵便局との連携について総務省のほうで今検討が進められているけれども、本県としての方針はいかがなのかと、こういうお尋ねでございます。  これについては、議員のほうから御指摘ございました今年度情報通信審議会という政府のほうの審議会におきまして、この郵便局の地域貢献、それから行政サービスへの寄与について議論、研究がなされています。まだ議論の途上でありまして、出口がどうなるかということはまだよく分かりませんが、私どもとしては歓迎したいと思っております。  鳥取県の場合は、有名なところではゼロ分のイチ運動に基づいてひまわりサービスということを提唱した八頭郡智頭町の例もございまして、かねてから郵便局の皆さんとは協調しながら地域づくりをしてきたという実績があります。平成28年の中部地震のときも、いち早く防災士の郵便局長さんたちがボランティアセンターなどで活躍したことは記憶に新しいところでございます。  こういうようなことで、一旦は郵政民営化で郵便事業も含めて郵便局の位置づけは民間ということになったわけでありますが、ただこれについては因幡の局長会とか伯耆の局長会のように非常に地域で熱心に活動していただいている方々もいらっしゃいまして、これを地域資源として認知をし、ネットワークを張っていこうと。これは当然ながら我々としてやるべきことだと考えまして、平成30年に日本郵便と包括協定を結ばせていただいております。この中で地域における振興事業であるとかあるいは行政サービスの提供であるとか、それから郵便局舎の活用であるとか、そうしたことを協定に基づいてあちらのほうも組織的に認知し対応していただくという体裁が整いました。  その初期の頃、その協定ができまして、例えば鹿野においてまちの保健室を鹿野郵便局でやりましょうと。これはその後も年々続いているところでございます。このまちの保健室のようなスペースとして来てもらって、そこで滞在してもらうことによって、郵便局のほうも言わば地域貢献ができるのみならず顧客と結びつくことも多分できるわけでありまして、そういう意味で向こうさんもメリットがあるはずであります。  同じような使い方として若桜の池田郵便局を町営バスのバス停として活用するということも全国的には非常に評価されている取組でありまして、かつて増田社長が御覧になりに来られたこともございました。  こういうように本県は先進的にこの今回の国の審議会の動きを先取りしてやっているわけでありまして、ある意味大歓迎であります。  これから例えばねんりんピックが2年後に迫ってきますが、そういうものを役場だけで宣伝するのではなくて、こういう因幡やあるいは伯耆の郵便局のネットワークの中でもねんりんピックのPRをしていただいたり、その高揚を図っていただくことは当面考えられると思います。こんなような協調性を持ったやり方もあると思いますし、また郵便局のいろんなシステム上のもの等も活用できるかもしれません。今、審議会のほうでも議論されていますが、郵便局さんのほうがいろんなマップを持っているのですね。そういうものが行政サービスの高度化とか利便性向上に役立つものでもあるかもしれません。こういうものを結びつけながら、郵便局のネットワークのサービスと組み合わせていくことができるのではないかと思います。  こうしたことなどいろいろと今後の審議会の議論に注目をしながら、また市町村にもこの動きを共有させていただきまして、市町村も実は協定をそれぞれ結んでいますが、そういうものと組み合わせて地域サービスの展開を図っていければと思っております。 ◯議長(内田博長君)大口選挙管理委員会委員長 ◯選挙管理委員会委員長(大口久志君)中島議員より御質問をいただきました。投票率の低下に関する現状と課題に対する認識、また投票率の向上に向けた取組と対策についてお答えをいたします。  近年、本県の投票率は国政選挙、地方選挙を問わず低下傾向であり、先般の参議院選挙の投票率は48.93%で過去最低を更新し、令和元年の前回選挙に続き50%を下回る結果となりました。また、昨年の衆議院選挙では58.16%で、平成26年、29年に次ぐ過去3番目に低い投票率となり、令和元年の知事並びに県議会議員選挙においては過去最低の投票率を記録しております。  さらに、県内の市町村の選挙においても同様の傾向であり、議員御指摘の鳥取市議会議員選挙のほか本年実施された選挙では鳥取市長選挙、倉吉市長選挙、米子市議会議員選挙におきましても50%を下回る投票率を記録しております。  こうした選挙の投票率の低下の現状につきましては、公職選挙における投票参加は代議制民主主義の根幹をなすものであることから、鳥取県選挙管理委員会といたしましては大変憂慮すべきことであり、厳しい現実として受け止めております。  投票率低下の要因を特定することは困難でありますが、公益財団法人明るい選挙推進協会が国政選挙の都度行っている意識調査の結果から投票を棄権した理由を見ますと、選挙にあまり関心がなかったから、あるいは私一人が投票してもしなくても同じだからという理由が上位を占めており、政治や選挙に対する関心の低下や政治的な無力感が投票率低下の一因となっていることがうかがわれます。また、参議院選挙においては島根県との合区選挙が有権者の投票行動に影響を及ぼしているという声もあり、このほかにも地方選挙においては無投票当選の増加が住民の議会に対する関心の低下につながっているとの指摘もございます。さらに、昨今ではコロナ禍が有権者の投票行動に少なからず影響している可能性も否定できないのではないかと考えております。  このような中で、県選挙管理委員会におきましては、平素から政治意識・投票意識の向上を図るため市町村選挙管理委員会、県教育委員会及び関係団体と連携し児童生徒へのポスターコンクールの実施、高校生等に対する選挙出前講座、明るい選挙推進鳥取県女性集会などの常時啓発事業を実施し選挙や政治の重要性を訴えてきたほか、選挙が執行される際にはポスターの掲示、テレビCM、選挙のしおりの配布、SNS広告の実施など臨時啓発に多面的に取り組んでおります。なお、近年のコロナ禍の拡大は感染予防の見地から啓発事業を中止、変更せざるを得ない場合もあり、非接触型の啓発に取り組むなど工夫を凝らして啓発事業を実施しております。  また、議員御指摘の様々な問題により投票所に行きづらい方への対策といたしましては、市町村選挙管理委員会に対し期日前投票所の増設や投票所への移動支援、投票所のバリアフリー化など投票環境の整備を積極的に推進していただくよう要請しているところでございます。この期日前投票所の運用においては各市町村選挙管理委員会で創意工夫が行われており、例えば北栄町では地域の公民館を巡回しながら期日前投票所を設置する巡回式期日前投票所の設置にも取り組んでおられます。また、智頭町では平成29年から幅広い年齢層が利用される保健・医療・福祉総合センター・ほのぼのに期日前投票所を設置され、智頭病院などに通院される高齢者など投票機会の確保に努めておられます。そのほかショッピングモールや大学の期日前投票所設置などの取組もあり、県全体の期日前投票所の数は平成19年の統一地方選挙の際は県内35か所の設置であったのに対し、本年7月の参議院選挙の際には北栄町の巡回式を除いて43か所で設置されています。御承知のように投票所の設置の判断は市町村選挙管理委員会が行うものでありますが、さらなる投票環境の向上のためにも引き続き要請するとともに、有権者の皆様にもなお一層の制度活用について周知を図ってまいりたいと考えております。  また、県内の市町村選挙管理委員会では期日前投票所や当日投票所への移動支援としてバスや公用車を使用した送迎、無料乗車券の発行などに取り組んでおられるところでもございます。この取組は特に高齢の有権者の投票環境の向上につながるものと考えており、引き続き市町村選挙管理委員会に積極的に取り組んでいただくよう働きかけてまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても、投票率の向上を図るためには日頃からの学校教育、社会教育によって有権者の政治的関心を高めるとともに、誰もが投票しやすい環境づくりを一つ一つ確実に積み上げていくことが肝要と考えています。県選挙管理委員会といたしましては、今後とも市町村選挙管理委員会をはじめ県教育委員会、県明るい選挙推進協議会などの関係機関、団体等と緊密な連携を図りながら、選挙啓発や投票環境の向上のための取組に工夫を凝らし、投票率の向上に努めてまいりたいと考えております。 ◯議長(内田博長君)20番中島議員 ◯20番(中島規夫君)答弁はよく分かりました。  まず1番目の投票率の低下について、私は合併前の町村出身で、30年以上前ですか、その頃の投票というのは、言ったら怒られますけれどもよく地域の運動会で集落対抗リレー、部落対抗リレーという言葉を使っていたかな、そういうのでわあっと湧いて大体投票率は80%を超えておりました。そのときの感覚からずっと市町村合併で市に出て、県に出て、どんどんどんどん低下する。これが情けないですね。我々は住民の声をバックに発言すると言いますけれども、いかんせん40%ぐらいの有権者しか投票していない。そんなに関心がないのか。それは私も含めていろんな立候補者に魅力がないのかもしれない。それから、特に首長選挙のときは本命と、どうでもいいと言ったら怒られますけれどももう泡沫に近い、こういうときには投票率が下がるのは分かる。けれども、一番身近な市議会議員とか町村議会議員の投票率で40%を切るというのはこれは情けないですね。  選管の委員長は啓発に努める。これは大切なことでいいことなのですよ。するなとは言わないけれども、あまりまだ効果が出ていない。役に立っていないとは言いませんけれども、将来的に役に立つかもしれないけれども、今々数字が上がらない。  私、さっきも登壇で話したようにあまり低いだろうと出ていたものですから、投票前まだ歩くと奥のほうでは山芋のムカゴが採れるような頃からもう終わりの頃までぶらぶら歩いてみましたけれども、関心がない。「選挙はあるの。」ですよ。  それでもう一つ心配するのは、2025年にもう団塊の世代といって一番多い人口の層が75になって超えるでしょう。75はまだ元気だから投票所には行くだろうとは思いますけれども、それであと4~5年もして80ぐらいになったらこれは身体的に無理な方がたくさん生まれると思う。私、こんこんといって家へ入るでしょ。声はする、大きい声はする。奥から出てくるのにそれから1分半ほどかかってくる、足を引きずりながら。こんな状態の方が多い。だから投票に行きたくても行けない。半ば諦めているのかと思って、諦めているということは行政、立候補している議員の候補者に対して希望を持っていないのかもしれない。それは我々が反省しないといけませんけれども、これが情けないのですよ。  ですから若者に対する教育・啓発、これはいいことですよ。するなとは言わないけれども、年寄り、これから増えるであろうこの塊のところの要望も我々は受けて行政に反映していかないといけない。それに備えて社会を変えていかないといけないということは、割と高齢の方の意見もたくさん聞かないといけない。何でもかんでも若者は「おう。」などと言って、これは元気がいいようだけれども、社会全体としてはこんな高齢の方がいっぱいいて下になるほどこうでしょ。この辺のところの要望をわあわあ言ってみたって、不満がある人たちがいっぱいいる。そこを反映できないというのはこれはおかしいと思う。  知事もるる方法を言われて、これから検討、国自体も検討に入るのでしょうけれども、必ずそういう変更のときには制度の変更とともに財政的な負担がかかってきますよね。私は、少々はかかってもすべきだと思うのですよ。知事の任期は4月の初めぐらいまであるかな。次に出られるかどうかそれは分かりませんよ。私は出ろとも出るなとも言いませんけれども、しかし知事である限りは全国知事会の会長で、いろんなマスコミでも意見を聞いて意見を引っ張る立場にある。ましてや再選されれば9月ぐらいまで会長の任期はあるわけでしょ。だからそこを引っ張っていっていただきたいのですよ。それに対する知事のお考え、もう一度お聞きしたいです。 ◯議長(内田博長君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)中島県議から重ねてのお尋ねがございました。  かなりステレオタイプな議論があって、大体若者が投票しないからという議論が実はこの投票率の話は中心だったと思いますし、現にその傾向はあります。  ただ、特に私どものようなもともと投票率が高いところからしますと、年齢を重ねた方々が投票するアクセスを失うということは最も避けるべき事態なのかもしれません。アンケート調査のお話を申しましたけれども、具体的にはなぜ投票に行かなかったかということに対して70代の方は42%が「体調が優れなかったから」とおっしゃっておられる。また、8%の方が「投票所が遠いから」ということです。この投票所が遠いからというのは、若い人たちと同じぐらいなのですね。やはり間の働き盛りの人たちはそこまでは問題意識がないようでありますけれども、どうも若い方々はただでさえ面倒くさいのに、近所にあれば行くけれども遠いから行かないということなのかもしれません。ただ、お年を重ねた皆さんの場合は物理的に遠い。例えば運転免許証も返納しているのにどうやって行くのかと。こういうようなことが現実に起きているわけですね。  中島議員がおっしゃるように、実は投票所の設置経費も含めて国政であれば基準法という法律で100%保障されていますし、県の選挙であれば県のほうがそれは100%支弁しますし、だから問題は別の要因で投票所が減ってきている。ですから、そこのところはお金の問題以上にやはり問題意識とか考え方の問題かもしれません。  恐らく投票所が減ってきていることの一つは、これも私が言っているわけではなくてよく言われることとして申し上げれば、結局開票速報をやる。その開票速報をやるために投票所から投票箱を持っていかなければいけないわけですね。年々そのメディアも含めて即時性を求められるようになってきている。ですから、効率の悪い投票所というのはほかのところに吸収して合併したほうがいい。こういう圧力がかかりがちだということも言われます。特に市町村合併をしたときに、そうしたドライブが大きくかかった可能性はあって、果たしてその開票効率と投票の機会とどっちを重く見るかというのはまた別なのだろうと思うのですよね。ですから、そうした意味でもう一度この議論というのはきちんとやっていただく必要があると思います。  私は次期がどうということはございませんが、ライフワークとしてこの選挙や政治という問題に自治省においては中央選管にもいましたし、明るい選挙推進協会の全国組織とも一緒に仕事をしたことも数多くございましたので、やはり人一倍この問題意識は持っていると思います。非常に嘆かわしい状況になりつつあって、その辺の問題意識は我々やはり全国でも共有していると思いますので、今後も私も任にある限りは提起をしていきたいと思いますし、この問題は仲間の知事にもきちんとお伝えをしながら継続して議論していただけるようにしていく必要があると思っております。  「The ballot is stronger than the bullet.」というふうに言っていました。これはリンカーンの有名な言葉です。「投票は弾丸より強し」。しかし、このリンカーンの時代に民主主義に対する強烈な価値観、これが現代薄れつつあるのではないかというふうに危惧します。世界の情勢を見てもそういう投票ということも軽んじられるような、むしろbullet、弾丸のほうが投票、民主主義よりも強いかのような風潮がある。それは今時代として私たちが強く認識しなければいけない残念な事態ではないかと思います。だからこそこの問題についていま一度光を当てる必要があると思います。  実は、今月また地方制度調査会に私も委員として出席をさせていただくことになります。今議論されているのは地方議会における人材難、これが例えば無投票当選だとか場合によっては定員割れすら起こしかねない。これが政治に対する関心を失わせていることにもなっていますが、この問題を正面から地方自治法の観点で議論しようということが今実は議会側の地方団体から提起をされていまして、このことにまずこれから焦点を当てた地方制度の改革の議論というのはあると思います。こういうようなところに私自身も今月も参加をさせていただきまして、今日共有した問題意識なども政府の中枢に訴えかけをさせていただきたいと思います。 ◯議長(内田博長君)20番中島議員 ◯20番(中島規夫君)よく分かりました。頑張っていただきたいと思います。  選管の委員長、幾ら市町村に言ったって熱心なところとそうでないところはあるの。ずっと10年間いて議長もやっていましたけれども、執行部の考え方など分かりますもん。面倒なことは、まあ聞き置いたでしないこともいっぱいある。しつこいぐらい言わないと駄目ですよ。私はほかの市町村のことを言っていない。自分が住んでいる古巣の鳥取市のことを言っている。今、鳥取市の人間が聞いているかもしれない。あいつはけしからんと思っているかもしれないけれども、大概これは当たっているのだから頑張ってください。  では、続けて雪害について伺います。登壇で申しましたように、大分積雪が風水害や地震などの天災と同じように災害である、この認識が増えてきて、これは大渋滞だとか全国的に起こって、鳥取県内でも起こりましたから、そういうので意識がだんだん変わってきている。これはうれしいことだと思います。冬になれば私はいつも雪害のことを言っていて、今年で3回目かな、それに対して予算だとか訓練だとか充実してきたのでうれしいと思っておるのですけれども、訓練や予算をつける、これは知事のところで十分できる。ところが、予算をつけて、道路なり業者とかいろんな配置をするでしょ。それもできる。だけれども、実際は先ほど知事も言われたように本当に習熟したオペレーターがいるのか。こういうところの問題になってくるわけです。自分は特に東部にいるものですから、東部県土、今日はそこの所長が────────────────────────────────────────────────────────────────かなぐらいには思いますけれども、でも彼などは夏前の7月ぐらいからここのインター、上の道が止まったら下に降ろして、そこから国道までの除雪を誰に任せようとか、こんなことまで一生懸命しておりましたよ。それで素直にはなかなか決まらない。地元の道をよく知っているのは小さい業者になります。そんなものが一般競争入札で行ったってはじかれるに決まっていますから、だけれどもそれぐらい細かな配慮をしながら配置をしないと実務のところがうまくいかないと思う。  例えば浜村鹿野温泉インターとか宝木のインター、近くは分からない、2つ名前を出しますけれども、その2か所にしたって気高支所や鹿野支所を呼んで結構やっていました。支所のほうも最初は全然態度が悪いとかいって言ってきましたけれども、よく分かる。ただ、2か所のことを言いましたけれども鳥取県内広いでしょ。いっぱいそういう事務所が案件を抱えながら夏前からきっとやっていたのだろうと思うけれども、そういうのが本当にうまく当てはまっているのかという心配があって知事にお伺いしたいわけです。  でも、そのオペレーターの増員も500人規模でやって、3分の2が20代、30代で、20代、30代は道の辺をあまり知らないでしょうから、ローダーを路面より厚くしていっぱい残雪が残るとか、一生懸命下に降ろしたらマンホールの蓋を壊すとかいろんなことが考えられますけれども、これも授業料だと思って1年や2年我慢しないといけないかと思いますけれども、知事、そこをやってほしい。きっとその辺までは知事のところまで上がってきていないと思う。東中西の事務所の所長レベルでちゃんとしてあるのかどうかというようなことで、その上澄みを後ろに座っている県土整備部長のところに報告に上がる。部長、そんなものでしょう。部長がその地域のどこの土建屋がこれは大丈夫だとか、そんな判断はまだできないでしょう、小さいところ。そういう言い方したらいけませんけれども、それを知事以下頑張ってくださいよということですよ。知事がそこまで知らなくてもいいですよ。それはたくさん細かなことをしたら全体の県政が運営うまくいかないから、指示を出してその部下が意を酌んでちゃんとすればいいことですけれども。このことが言いたくていつも出しているのです。  自分がこの季節になったら除雪のことを言う。来年は言わなくてもいいような季節になればいいなとは思いますけれども。しかし通勤、それからいざ救急車、消防車、それからまちの中の人は雪が降ったら2~3日家におればいいではないかと思うでしょうけれども、この人たちはちょっと認識が間違っていると思う。近くのコンビニに行けば物がある、近くの医者に行けばかかれると思っているでしょうけれども、そこに物を運んでいる車がもう通らないのですから。そこに勤めている看護師さんたちが行けないのですから、やはり全体として交通網は常にないと我々は快適な生活を送れない。こういう認識をだんだん持っていただきたいと思って。私、時々市内でも会合があって飲みに行くでしょう。何話したのと。除雪と言うと何それって言われますけれども、そういう認識もだんだん変わってほしいなと思っているわけです。しかし、近年除雪に関してはよくなったと思いますよ。  では、続けて3つ目の郵便局。知事からるるお伺いしました。私のところは因幡特定郵便局のエリアですから、大分前からその方々と話していることもあるのですけれども、いずれ行政等の事務の依頼を受けて、へんぴなところにいっぱいありますよ。農協もだんだん縮小して、例えば青谷の中でも1つになった。前は5つあったのが1つですからね。それから銀行などでも支店が出張所になり、またいずれこれ自販機みたいに機械だけ置いた店舗になる、こういう可能性がある。そこを頑張っているのが民間とはいえ郵便局のこのネットワークなのですよ。それを残すためには何をしたらいいのですかと言った。そしたら、もちろん地域貢献も大切ですよ。だけれども、あの人たちも施設を維持して職員に給料を払うということは採算事業をやはり委託しないとなくなるのですよ。なくなってから復活させるというのは、まずもうこんな社会情勢では無理でしょう。ですから自分は道路を維持したりそれと同じで、郵便局もいろんなところに置いておくというのは社会インフラを維持するための方策だと思っておりますから、それに積極的に関与してほしい。  では具体的に何だといいましたら、こんなものを持って来られまして、これはカンニングペーパーです。これは、これをしろという意味ではないですよ。もうこれを機に、郵便事業者と県がこういうことはできるかという話合いに入ってほしいからちょっと紹介するのですけれども、今話題のマイナンバーカードの手続でやはり役所に行くよりも郵便局のほうが敷居が低い。これはよく聞く市民の声ですからね、役場など行かん、ぷんぷんぷんぷんされてというような声は時々聞きますからね。その感じはよく分かります。ふだんからコミュニケーションが取れているから、何々さん、うちでもできますよと、こういう感じでうまくやっている。別に横に福田議員がいるから言うのではないですよ。八頭町と提携を結んで始めていますと、こう書いてある。もっと言えば、県の中部、西部は少し後れております。因幡局長会と伯耆局長会、私が因幡の地域にいるから伯耆のほうをくさすわけではないですけれども、こういう状況がある。だけれども、全体的に同じようなサービスを受けてほしいわけです。ひいては、鳥取県ではこういう状態だけれども、全国に散らばっている郵便局を使うとなれば、今知事がいるポストが知事会長ですから言いやすい立場にいるでしょう。赤字でもJRを残せとかいろんなことを提言される。これと同じように、こういうインフラを残すようにすることをどんどん言ってほしいのです。  もっと書いてありますよ。マイナンバーカードはあれは10年大体有効だ。ところが、5年に1回電子的なものは書き換えないといけない。それの更新の委託を行政側から受けたいと具体的な案まで出してある。これがいいか悪いかは当局が話し合って決めればいいことですけれども、こういう具体策もやはり向こうも考えている。これに対して、知事、具体的に話し合われるつもりはありますか。 ◯議長(内田博長君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)中島県議から重ねてのお尋ねがございました。  まず、雪につきましてはおっしゃる意味もよく分かりますし、できるだけ適切にこれから、まだ雪がない状態ですから今何とも言えませんけれども、実際に降ったときにその降り方がやはりありますよね。この地域でわあっとどっかり降る。最近は結構その地域性もありまして、満遍なく降るとも必ずしも限らなかったりするわけですね。ですからそこのところをスタックを何とか外していくとかいうこともあるわけでありまして、適切にやっていくということだと思っております。  先ほど申し上げました500人を超えるのではないかという技術者の問題は、これは養成をしてきてそれで最近つくった人間だけでという意味です。その根っこの方々がおられますのでもちろん熟練の方々もおられるのですが、新規に後継していただきたい、交代要員になっていただきたいという方々を増やそうと。それが今のところ426人ぐらい昨年度まであって、そして今年も90人ぐらいは人数が加わるのではないかと。それで500人を超えてくるという目算なのですが、若い方々が中心ではあるかもしれませんが、そういう方々にまた研修もしていただきながら即戦力になっていただこうということです。  もともと日野郡で県道の分もかいてくださいと、そういう協定を結んだことからそうした人材養成ということが日野郡のほうで顕在化しまして、県のほうでその人材養成にコミットさせていただいたところ、さらに平成29年の1月、2月の大豪雪がありましたので、それで全県的に展開をするということでこの技術者養成をやっているところであります。ぜひそうしたものを活用していければと思っております。  また、議員のほうでかねて鳥取西道路が閉鎖をされるのではないかという危惧から議場でも提起をしていただきました。あれが一つの潮になりまして、その後国、県、市町村を結びながらやはりもう一度よくみんなで協力してやろうという機運が生まれたと思っています。そうしたものを生かして、これから始まりますので、地域の事業者の方も適切な運用をしていただけるように我々も働きかけをしていきたいと思っております。  その運用等につきまして、県土整備部長のほうから改めて今の状況等をお話をさせていただきたいと思っております。  あわせまして郵便局についてでありますけれども、これは先ほど申しましたようにうちは若干先行してやっていましたので、話合いは因幡56局、伯耆91局と今後も深めてまいりたいと思いますし、それをやる一種の協議会を毎年、定例的に郵便局側の要請に基づいて我々も参加させていただいております。今後も今おっしゃったマイナンバーカードの問題、あるいはそのほかの課題もあろうかと思います。例えばパスポートにつきましても郵便局での発行ということがありまして、そうしたことも各市町村で取り組むところは取り組んでいますし、マイナンバーカードは確かに八頭町で今7か所ぐらいですかね、それから若桜町で実はもう1か所今やっています。これをまた広げて、今、マイナンバーカードは急に行列ができるほど取得の圧力が高まっていますので、本当は活用していただければいいかと思います。これは国のほうの事業もありますので、市町村側にもまた紹介もしていければというふうに考えております。  こうした地域の中の貴重な組織としての郵便局、その機能というものを私どもとしてもきちんと検証させていただきまして、この存続や発展について呼びかけをしていければと思います。現実にも我々数多くその防災の観点だとか先ほどの健康づくりの話だとか、いろんなところで展開ができてきております。その恩恵もよく分かっています。例えば鳥取市さんではフードボックスを郵便局に置いていただいて、そこに不要になるような食材を入れていただく。これはこども食堂に活用するというネットワークに組み込んでいます。やはり各地に郵便局の局舎があるということが大きく影響しているわけでありまして、やはりいろんな形で結びついていって行政サービスの利便性の向上だとかに資するものになると考えておりますので、今後もよく調整をさせていただきたいと思います。 ◯議長(内田博長君)蒲原県土整備部長 ◯県土整備部長(蒲原潤一君)除雪の業務の現状につきまして補足の答弁をさせていただきたいと思います。  先ほど資格者が87社確保できているという中の例えば鳥取県土整備事務所管内では30社が確保できている状況ですが、それを管内を17工区に分けて発注をしているという状況です。この17工区ですけれども、旧鳥取市内ではある程度の業者数が確保できているのですけれども、旧福部村ですとか旧気高郡にあっては入札参加者がいない状況というような実態もございます。  地理に習熟するために、議員が御指摘のように例えば地域ごとに習熟した業者を選ぶという方向性はあるのかというふうには思うのですけれども、一方で機械の保有や常勤で免許等を持っている資格を義務づけているということですとか、それから先ほど申し上げたように地域ごとに入札参加資格者に差があるとか、それから都市部と地方部で作業環境に差があるというような課題もございます。議員の御指摘は、現場の所長の苦労話を基にいただいたものというふうに受け止めております。しっかり建設業界の意見も聞く必要があろうかというふうに考えてございます。  また、除雪期間の開始前には、県の現場技術員による操作技術講習会等の技術指導や受注者が運転する除雪車に現場技術員が同乗して実地指導を行うというようなことで習熟度の向上を図っているところです。まずはこうした取組を積極的に進めてまいりたいと存じます。 ◯議長(内田博長君)20番中島議員 ◯20番(中島規夫君)よく分かりました。頑張ってください。  ただ1つ、私、発言の途中で同僚からペーパーが入りました。県の方、────という発言をして、これは精査して削除なりなんなりよろしくお願いします。以上です。 ◯議長(内田博長君)暫時休憩をいたします。  再開は午後1時15分といたします。        午後0時17分休憩    ────────────────
           午後1時15分再開 ◯副議長(広谷直樹君)再開いたします。  引き続き一般質問並びに議案に対する質疑を行っていただきます。  6番市谷知子議員 ◯6番(市谷知子君)(登壇、拍手)日本共産党の市谷知子です。  深刻な物価高騰が県民生活を直撃し、日本共産党が9月から取り組んだ市民アンケートには7割が「暮らしが苦しくなった」と答え、「年金や給与は下がるのに物価も医療費も上がる。やっていけない。」と切実な声が寄せられています。しかし、自民・公明の岸田政権は物価高騰の異常円安をもたらしている異次元の金融緩和に固執し、物価高騰の中、高齢者医療費の2倍化、その後の国39兆円の総合経済対策や補正予算は、料金抑制は電気・ガス会社を通じての支援にとどまり、家計への直接支援やまともな賃上げ策もなく軍事費は増強、そして国の補正予算を反映した今回の県の378億円の補正予算は半分は公共事業、全国旅行支援に30億円なのに物価高騰への直接支援は1億円、物価高騰で苦しむ中小業者や農家には強くなれと新たな施設投資への補助36億円が組まれていますが、どれだけの業者や農家が使えるでしょうか。物価高騰対策の実効性に疑問を感じます。  そこで、資料1です。9月の鳥取市家計調査では、1年前に比べ実収入は24.5%減少する一方、消費支出は1.5倍、可処分所得に占める消費割合は46%から92.8%と手元にほとんどお金が残りません。あらゆる物価を下げる特効薬は消費税5%減税と思いますが、知事どう思いますか。  また、物価高騰から子供を守る子育て王国鳥取県3つの負担ゼロを提案します。1つは子供の医療費、助成年齢は全国一の18歳までですが、窓口負担があります。窓口負担を無料に。2つ目に学校給食費、若桜、智頭、大山、日野、江府町は無料です。県下どこでも無料に。3つ目に子供の国民健康保険料均等割、今年度半額になりました。今度は無料に。以上、県の支援を求め、それぞれ実施にかかる経費を知事、教育長にお尋ねします。  次に、新型コロナ第八波、新系統のオミクロン株が急増し、新規陽性者1,000人超えの日も出ています。感染者が増えれば死亡者も増え、在宅療養で亡くなる方もあります。そして最大確保病床使用率、東部は48.2%、西部52.3%と知事が行動制限をかけるレベル3のほぼ50%で、入院体制の抜本強化が必要です。ところが国は10月から、コロナ前より収入が増えた医療機関の病床確保料を減額するとし、知事会の緊急要望で食い止めることができ本当によかったです。しかし、先日成立した改正感染症法は、県と約束した病床数を確保できなかった医療機関に対し、病院名の公表や特定機能病院の認証取消しのペナルティーを科すと、そんな強権的なやり方では医療機関側も約束する病床数を減らし、病床確保に水を差します。実施中止を求めること、知事どうでしょう。  次にエネルギー問題、原発です。資源エネルギー庁が11月、周辺自治体で初めて鳥取県に5億円の原発立地地域基盤整備支援事業交付金を出すとしました。なぜ突然出ることになったと思いますか。知事、答弁ください。  次に淀江産廃。松田議員、山川議員も取り上げた淀江の母親有志への説明、過去にない47年もの長期計画なのに、安全性の肝の遮水シートの耐久性を淀江で使うポリエチレン系とは違う福岡高裁のゴムシートの判例で環境管理事業センターが説明。説明になっていない。だから知事に科学的な根拠での説明を求めているのです。これは再調査しないと説明できません。環境管理事業センターに再調査を指導しますか。知事、どうでしょう。  次に、同性パートナーシップ制度です。県立中央病院で同性パートナーが入院誓約書にサインできませんでした。県は同性パートナーを認定する同性パートナーシップ制度がなくても同様にサービスが受けられると言っていましたが、そうなっていません。改善し、同性パートナーシップ制度をつくること。  そして、最後に米軍機の低空飛行の騒音測定器の設置。以前、要望がないと言われましたが、このたび東部町長会が県に設置を求めています。  以上、実施をすること、知事の簡潔な答弁を求めます。 ◯副議長(広谷直樹君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)市谷議員の一般質問にお答えを申し上げます。  まず、物価高騰対策等の中身につきましてお尋ねがあり、そのうち消費税5%減税につきましてお話がございました。これにつきましては詳細を総務部長のほうからお答え申し上げたいと思いますが、物価高騰対策、例えば今回お子様ができる方々向けの寄附金、こういうような予算であるとか、またそれぞれの事業者の挑戦の助成金の拡充であるだとか、あるいは貨物自動車、トラックなどに対する助成制度であるだとか、様々今回の補正予算の中にも計上しておりますし、実はその前の9月補正等々、これまでの予算の中でもそうした予算組みをさせていただいております。そこに今回の29兆円の国予算を活用させていただいているというように御理解をいただければというふうに思います。  当然ながら身近な生活のところは市町村のほうの役割分担もありますので、市町村と県、そして国のほうの直接の例えば電気代あるいはガス代の助成制度など、国からの今回異例な措置が出されているところであります。そういうもの全体を見た上で、対策が取られているというようなことになるかと思っております。いずれにいたしましても、今後もよく状況につきましてはフォローさせていただきたいと思います。  消費税の5%減税ということでありますが、消費税自体は税の理論としては安定性だとか慎重性だとか、それから偏在性がなく普遍性がある税源であるというようなことなど、税理論的にはその有効性は付加価値税について言われているところでございます。  そこに持ってきまして今回の消費税率の引上げ分というのは社会保障に充てるということになっておりまして、本県でも社会保障の経費300億円というベースになっております。そういう意味で、この財源というのは非常に重要な財源であるというふうに御理解をいただきたいと思います。  子供の医療費につきましてお尋ねがございました。これにつきましては、子育て・人財局長のほうからお話をさせていただきたいと思います。  また、国民健康保険料の均等割につきましてもお尋ねがございました。これにつきましても、健康医療局長からお答えを申し上げたいと思います。  これらの課題につきましては、私どもも厚労省とかそれから小倉担当大臣のほうにもこうしたことを知事会としても、また我々鳥取県としても申し上げてきているところでございます。  次に、感染症法の改正につきましてお尋ねがございました。感染症法の改正をやめるように求めるべきではないかとこういうことでございますが、現在も新型コロナにつきまして極めて厳しい状況が続いております。今回、BQ.1.1が広がっているということも多分あると思うのですが、やはり感染力が非常に強いそう思われるクラスターが多発するようになってきました。恐らく今週ぐらいになりますと、過去最多を更新していくことは私は多分起こるだろう。それぐらい今感染の山を我々は迎えつつあって、ちょっと止まる気配があまりないのではないかと思っています。そういう意味で、金曜日も政府の分科会でも、現場は政府やあるいは専門家が言っているようなもうピークは来ているかのような発言というのはむしろ適切ではないのではないだろうか、やはり感染拡大しないように、感染予防習慣というのをきちんと訴えることなどがまず基本にあるべきだ、こういうようなことも申し上げたところであります。  こういう中で一番重要になってくるのは、今回感染力は物すごい強いと思われますが、重症化率はさほど高くはなっていないという現状です。そういう中で、ただ高齢者が多いので、高齢者の受皿としてのやはり病床の確保というのが重要になってくると思います。私どもも今必死になってこの増加している高齢者の状況を見ながら、その病床の確保に努めているところであります。  そういう中、議員からも評価をいただきましたが、2か月にわたりましてかなり政府ともバトルをさせていただき、病床確保量について確保できる、その執行が適切にできることに本県はなりまして、この点は現場からも喜んでいただいているところであります。  今回の感染症法は、土曜日に閉会をした国会におきまして成立したものでございますが、これは今回の新型コロナではなくて、この後の感染症に備えるものであります。全国的に言われているのは、やはり病床の確保に苦労していると。本県も当初は全然なかったです、12床しかありませんでしたから、そこから今350床ぐらいまで持ってきている。それはかなり説得をして、またそのための環境づくりを病院側と一緒にして、財政支出も伴いましたけれどもやってきたということによるものであります。こういうことが必ずしも大都会で十分にできているわけでもございませんので、政府として今回感染症法の改正ということをされることになったわけであります。報道でも病院が足りない、そういう言わば難民化した患者さんが出ているということが大変に問題になっていまして、その意味で一定の権限、あるいは制度をつくること自体は世の中が求めていたことではないかというふうに思います。  あとは今後の運用のことだと思います。本県におきましては、18の協力病院と協定を既に結んでおります。ですから感染症法の今回の改正でなされるようなことは、私どもは先取りをしてしてきたところであり、やはりこういう日頃からの信頼関係をつくった上でこういう法律の最終的な、伝家の宝刀的な手段というものがあるのではないかというふうに考えております。ですから、適切な運用ということをやはり政府に対しては我々もフォローして働きかけをしていくということではないかと考えております。  やはり健康や命を守るということでは、今、まさに新型コロナでもう最前線に立っていただいている病院側の協力が必要でありまして、こういうものが想定どおり得られていない地域のことも考えれば、一定の制度的担保というのは必要だったのではないかと思っておりますが、単に強権的にやることで協力が得られるわけではありませんので、その辺の運用ということが一番大切なのではないかというふうに思っております。  次に、資源エネルギー庁が11月、原子力発電施設等立地地域基盤整備支援事業交付金を出すということになったけれども、これはどういうことなのかということであります。これにつきましては、危機管理局長のほうからお答えを申し上げたいと思います。先ほども午前中も答弁いたしましたが、私どものかねてのお願い、要請に一定程度応えたものだと思いますが、まだ十分とは言えないものだろうというふうに考えております。  次に、淀江産業廃棄物処分場の計画についてでございます。これにつきましては重ねてこの議場でも取り上げていただいたところでございまして、そこで御答弁申し上げたことと一緒でございます。これにつきましては、やはり私ども適切に最終的には審査をして、どういう安全性が保たれるのか、ここが焦点だと思っております。これについては、まずは先方のほうの申請があった上で見るべきものであろうかと思っております。詳細につきましては、生活環境部長のほうからお答えを申し上げます。  引き続きまして、パートナーシップ制度についてお尋ねがございました。これにつきましては、人権局長のほうからお答えを申し上げたいと思います。議員もおっしゃいましたけれども、私どもではカミングアウトしなくてもそうした利便が享受できるように、これについては徹底をしてまいることといたしております。  最後に、米軍機の低空飛行につきましてお尋ねがございました。これにつきましては、地域づくり推進部長のほうからお答えを申し上げます。 ◯副議長(広谷直樹君)松田総務部長 ◯総務部長(松田繁君)消費税の関係の御質問に補足の答弁を申し上げます。  消費税でございますが、少子高齢化に伴いまして年金や医療、介護などの社会保障費用が年々増加しているというところで、国や地方の財政に占める割合が大きくなってきている状況がございます。この20年間における社会保障経費でございますが、国の予算においては約2倍、本県でも2.2倍の規模ということで増加をしているという状況がございます。  こういう状況を受けまして、国におきまして社会保障と税の一体改革の議論がなされまして、社会保障制度改革国民会議による提言なども受けまして、消費税を引き上げて社会保障の安定的な財源を確保し、年金であったり医療、介護、子ども・子育て支援など社会保障の充実に充てるということとなったわけでございます。  この消費税率を引き下げるとすれば、この引上げのときに行われました社会保障の充実の財源が失われるということとなりまして、国民の生活を支える社会保障制度を継続していくことが難しくなるというふうに考えられます。今後も社会保障制度を安定的に継続していくため、経済対策といたしましては減税というやり方ではなく原油高や物価高騰、また急激な円安の進行等に対するきめ細かな業種別の対策や生活者への支援、そして社会経済活動回復に向けた対策を歳出面から行うことが効果的であるというふうに考えております。  国におきましても対策が取られているところでございますが、本県におきましてもこれまでも経済対策を行ってまいりましたけれども、このたびも国の補正予算等を最大限活用しつつ、今議会に補正予算を提案させていただいているところでございまして、お認めいただければ新型コロナや物価高への対応といたしまして、売上げが減少した中小企業の支援や観光需要の喚起など、経済対策を速やかに行ってまいりたいというふうに考えております。 ◯副議長(広谷直樹君)中西子育て・人財局長 ◯子育て・人財局長(中西朱実君)子供の医療費助成について補足の答弁をいたします。  小児医療費の助成は、子育て世帯の経済的負担軽減策といたしまして平成20年に小学校就学前、23年には中学校卒業まで、28年には18歳に達する年度末までと市町村との共同事業といたしまして順次拡大をしてきました。この子供の医療費につきましては、国に対しまして全国一律の助成制度の創設や国庫負担のペナルティーの廃止など、継続して要望を行ってきました。来年4月にはこども家庭庁が設置されることもあります。引き続き国に対して要望を続けていきます。  18歳、現行制度のまま仮に完全無償化を行った場合の財政負担なのですけれども、令和3年度の医療費で見ますと公費負担部分が17億5,000万円で、患者さんの一部自己負担分が4億6,000万円がこれに加わります。そうすると年間約22億円が必要となり、この22億円を県と市町村で2分の1ずつ負担することになり財政的な負担も大きいところではありますが、今年日野町が7月から3年間の期限を区切って18歳以下の子供の自己負担分を町が助成するという医療費無償化に取り組み始めました。完全無償化を仮に実施するといたしましても、例えば小学校就学前まで、あるいは中学校までなど年齢制限を設けるのかなど様々なパターンの検討が必要となってきまして、市町村と十分な調整が必要となってきます。また、無償化することでコンビニ受診やドクターショッピングなどによる医療費も増え医療現場の負担も増える懸念、そういったことも考えられ、様々な協議や調整が必要となってきます。  しかしながら、県内の市町村で完全に無償化といった動きが出てきたこともあります。小児医療費の完全無償化に向けて、市町村と協議を始めてみることとします。 ◯副議長(広谷直樹君)丸山健康医療局長 ◯健康医療局長(丸山真治君)国保の均等割に係る無料化についてお答え申し上げます。  今年度から始まりました未就学児に係る国民健康保険料の均等割は、5割の軽減措置が取られておりますけれども、無料となるには幾らかかるかということと、それを県のほうで支援してはということですけれども、まず今年度の軽減措置による公費負担の総額が約2,200万円、このうち国が1,100万円、県、市町村がそれぞれ550万円を負担するところでございます。無料にということになれば、さらに2,200万円かかる計算になります。  また、この分を県で支援をということですけれども、そもそも医療保険制度につきましては相互扶助の精神に基づきまして被保険者の保険料により運用されるところですが、我が国におきましては国民皆保険制度ということで、その維持のために国庫負担金ですとか法律に基づく地方負担、これによる公費を加えて運用しているところです。  このたびの軽減措置ですが、子育て世代の負担軽減の観点から、全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律に基づきまして実施しているところでして、さらなる負担軽減を図るのであれば県ではなく制度設計を行っている国において検討されるべきものと考えており、子育て世代の負担軽減という考えの下、引き続き国に対して改善要望等をしていきたいというふうに考えております。 ◯副議長(広谷直樹君)水中危機管理局長 ◯危機管理局長(水中進一君)交付金の経緯について補足の答弁をさせていただきます。  今回の交付金につきまして、鳥取県のほうでは人件費等の財源確保要請につきましては、国へは平成23年から要望をずっと行っておるところでございます。このたびの制度改正によりまして、交付対象がこれまでの立地道県のみから初めて周辺地域である鳥取県への拡大がなされたものでございます。本県は、島根県と一緒に11月10日に資源エネルギー庁長官から交付金の概要及び改正内容について詳しく説明を受けました。原子力防災体制のより一層の強化のための財源確保等について、かねてより米子市、境港市と共に国に対し要請を行ってきたほか、島根県や全国知事会でも強力に要請を行っており、今回我々の要請が理解され、十分ではないものの国として一定の回答がようやく示されたものと考えております。国のほうでは、引き続き検討をしていくというふうに説明を受けております。  なお、国の政策決定のタイミングについては、詳細は把握していないところでございます。 ◯副議長(広谷直樹君)若松生活環境部長 ◯生活環境部長(若松紀樹君)産業廃棄物処分場につきまして補足の答弁を申し上げます。  現在、環境管理事業センターにつきましては、9月補正予算で計上いただきました詳細設計を最新の知見を交えて検討しているところでございます。現時点でその処分場の計画なり具体のその性能評価等につきましては、センターでないと説明できないものと考えているところでございます。しかしながら、県としましては要請がありましたら母親の会の方に限らずセンターによる説明の場を我々も同席してつくることを考えておりまして、施設の理解が進むよう環境づくりに向けて努力して、地元の声に真摯に対応していきたいと考えているところでございます。  なお、シートの安全性について科学的な説明をというお話がございました。実は、シートの具体の製品につきましても今の詳細設計の中で検討しておるところでございまして、具体の仕様が決まりましたら改めてメーカーに性能調査等を行う予定と伺っておるところでございます。これらデータにつきましても、改めて説明が必要であればセンターについてきちんと説明するよう働きかけてまいりたいと考えております。 ◯副議長(広谷直樹君)小林人権局長 ◯人権局長(小林靖尚君)同性パートナーシップ制度の創設について補足の御答弁を申し上げます。  本県では、制度という形によらず県営住宅入居や県立病院での医療同意、面会等につきまして異性間の事実婚と同様、カミングアウトの有無にかかわらず実質的に行政サービスを提供できるよう取り組んでいるところでございます。  県立病院におかれましても、同性パートナーの家族面会や医療同意等について患者御本人あるいは患者の御家族の御意向を確認し、家族同様に取り扱う運用を行っているところでございますが、御指摘の案件につきましては、病院局から運用が徹底できておらず誤った説明を行ったと考えられ、改めて院内職員に対し周知徹底したとお聞きしているところでございます。  去る11月30日に同性同士の婚姻届が受理されなかった男女が、同性婚を認めていない現行制度は憲法に反するとして国に損害賠償を求めた訴訟について、東京地裁が判決を出されたところでございます。この判決では、個人の尊厳に立脚した法制度の制定を求める憲法24条2項に違反する状態であるとの判断を示されたところでございます。  同性婚を可能とする立法措置に進展の兆しが見られない中で同性パートナーシップ制度が全国に広まっているところでございますが、制度のある自治体が交付する証明書には法的効力はなく、依然として異性間の法律婚との格差は残っておりまして、この制度への対応は民間事業者等の判断に委ねられているというところでございます。  国の同性婚を認めないことへの代替措置としてこの制度が広がっていくことに対し、当事者からは、この制度は根本的解決にならないとか、私たちが欲しいのは男女と同等の権利などの声が上がっているなど、複雑な感情を抱える当事者も少なくない状況でございます。  本県では、令和3年4月に鳥取県人権尊重の社会づくり条例を改正したところでございます。この改正に当たりましては、性的指向や性自認を含むあらゆる事由を理由とする差別行為を禁止するという内容につきまして、鳥取県人権尊重の社会づくり協議会や部落解放同盟等の関係団体などから様々な御意見を幅広くいただきながら調整をさせていただいたところでございます。その後、県内市町村において県と同様の取組が広がってきているところでございます。  以上の点を踏まえまして、現在の制度という形によらない取組を引き続き実施していくこととしておりまして、その実施に当たってはしっかりと対応してまいります。 ◯副議長(広谷直樹君)木本地域づくり推進部長 ◯地域づくり推進部長(木本美喜君)米軍機の低空飛行に係ります騒音測定器の設置について御答弁をさせていただきます。  議員のほうから、東部町長会さんのほうが騒音測定器の設置を県がするように求めているという御指摘がございましたが、県にはそういう御要望はいただいていないところでございます。米軍機の飛行訓練に関しましては、県ではなく国がその責任において必要な措置を講じられるべきものというふうに考えておりまして、県での設置は考えていません。  県では、毎年国が騒音測定器を設置していただくよう市町村とも一緒になりまして防衛省、外務省に対しまして国要望を行っておりますし、各種知事会におきましても同様の要望などを行っているところでございます。  今年度、中国四国防衛局に要望を行いました際に、国による騒音測定器の設置についての考え方などについてもお尋ねをいたしましたところ、具体的な設置の基準はなく、日頃の要望等を踏まえ自治体とも相談しながら設置をしているというお答えがございました。少しずつではございますが、国が設置する騒音測定器の基数も増えてきております。鳥取県といたしましては、引き続き国が責任を持って設置をしていただくよう粘り強く要望してまいりたいと思っております。 ◯副議長(広谷直樹君)足羽教育長 ◯教育委員会教育長(足羽英樹君)市谷議員の一般質問にお答え申し上げます。学校給食費の無償化及び実施をした場合の経費についてお尋ねをいただきました。  学校給食法の規定により、この人件費だとか必要経費、修繕等の経費を除く分については保護者負担というのが大原則というふうになっております。この保護者負担につきましては、食材費に係るこの高騰等も含めながら、各市町村がそれぞれの地域の実情や実態に応じて決定をされ、さらには負担軽減のための助成もされているところでございます。  御紹介があったように5町が無償化に踏み込んでおられるところでございますし、このたびの物価高騰につきましても地方創生臨時交付金を活用されながらその高騰分の負担軽減が図られるように市町村のほうで努力をされていらっしゃるところでございます。  仮に全額保障した場合、今年度の児童生徒数で言いますと小学校の場合で15億5,000万円、中学校で8億5,000万円、これは児童生徒数にそれぞれの給食費を掛け合わせたものとなります。24億円が必要となるところであり、先ほど申し上げたとおりやはり市町村との役割分担も含めながら、この無償化については市町村の判断に今後も委ねてまいりたいというふうに思っておるところでございます。 ◯副議長(広谷直樹君)6番市谷議員 ◯6番(市谷知子君)まず、物価高騰対策で消費税の5%減税なのですけれども、社会保障の財源がなくなるというようなことを言われるのですけれども、今この物価高騰の下で物を買うたびに増税状態ですね。今消費税の10%増税で年間12.5兆円、国民1人当たり年間10万円の増税状態です。このままでは消費も経済も悪化です。大企業の優遇減税解消で8兆円、高額所得者への課税強化をすれば6兆円、これで合計14兆円できまして、消費税の5%減税はできます。こうすれば物価高騰から暮らしを守ったり、消費の拡大、また格差の是正、そして富裕層の余剰資産の有効活用で経済成長の道が開けてまいります。また、さらに消費税を5%に減税しますと、複数税率が解消されて、今業者や農家の皆さんが登録と負担増に困っているインボイス制度も必要なくなると思いますけれども、知事、いかがですか。  さらに、中小業者支援です。スナックのママの話です。平日の夜の弥生町は真っ暗ですよ、忘年会も二次会もないし、日々お客さんはゼロか1人か2人、コロナが始まった3年前と全然変わらない。でも、3年前は持続化給付金があったけれども、今はなくて、今あるのはコロナの融資の返済月4万2,000円、光熱費は上がり月3万円、家賃10万円、カラオケリース料4万2,000円とお金が出るばかり。知事は制限をかけていないと言うのだけれども、全然分かっていない。県庁職員は全然来ないし、制限を解除する、どんどん忘年会やってと言ってほしい、スナックのママはこう言っていました。言えますか、知事。私はもう一度、応援金を出すべきだと思います。知事、いかがですか。  また、農業、酪農ですけれども、餌代が高騰し、それに見合って乳価は上がらないし上げづらい。県の追加支援を、また和牛や豚肉のような所得補償の酪農マルキン制度をつくるべきと思いますが、知事、いかがですか。  また、お米です。統計では生産費が大体1万5,000円なのに、米価は上がらず昨年程度の1万1,000円、これでは生産費が賄えません。差額補填することは、知事、どうでしょうか。  次に、子供の医療費の無料化に経費はあと4.6億円、学校給食費の無償化は24億円、子供の国保の無償化は2,200万円、この3つのゼロの実現にあと約29億円。市町村と折半で14億円。今回、国から地方交付税が何と40億円も来ましたけれども、補正予算では全国旅行支援に国費と合わせて30億円も県外旅行者にばらまいて、私は県内の子供たちを優先すべきだというふうに思うのです。子供の医療費の無料化ですけれども、先ほども答弁ありましたし銀杏議員への答弁でも市町村と協議すると。では、早速ですね、年明けの県市町村の行政懇談会で協議を始めていただけますか。  小中学校の給食費は月に大体約6,000円。兄弟がいたら月1万2,000円。憲法26条では、義務教育は無償とするとあります。教育長、給食は教育と考えますか。また、食材費は保護者負担なのだと、それから支援は市町村なのだと言われますけれども、教育長、県の支援は禁止をされているでしょうか。千葉県では、県段階で初めて第3子の給食無償化の助成に取り組みました。市町村と協議をして、市町村から要望が出れば支援されるでしょうか。以上、教育長、お答えください。  また、国保の子供の均等割の無料化、この自治体支援なのですけれども、先日、常任委員会で聞きましたら、国の通知で禁止されているというようなことを言われました。でも、この通知には適切ではないが、法令違反ではないと書いてある。自治体の支援は駄目だとは書いてないのです。それは国保法77条で減免のために自治体が一般会計から繰り入れるのを認めているからなのだと厚労省から聞きました。国で国でと言われるのですけれども、では、確認ですけれども、自治体の独自減免、これは可能だということで、知事、よろしいでしょうか。  次に、新型コロナですけれども、感染症法の改正で約束した病床を確保すると、都会地ではなかなかそれが難しいので、こういうものは必要だと言われましたが、ただ、ペナルティーを科すというやり方というのはどうなのだろうかと知事も言われました。私も本当にそう思います。やはり約束どおり病床を確保しにくいというのがコロナだったり感染症なのです。東部のある病院では、感染対策で動線を分けた病棟を確保し、現場の声に応えた手厚い看護体制にしたのですけれども、結局、新人看護師が不安になって離職。病棟が回せず赤字となって、運営に大変苦労しています。コロナ病棟をつくることを通じて、本当に困難になっているのです。今県に支援を求めています。できなかったら病院の自己責任ではなくて、現場の苦労に心を寄せて、財政、人など病院が求める支援に応えるのが、私は政治や県の役割だというふうに思います。この病院の要望に知事、応えていただけますか。  次に、原発交付金は、県が求めた安全対策費に国が応えたものだとさっき御答弁がありました。でも、これは安全対策の交付金ではありません。  資料の2です。この国の説明を知事は聞かれましたよね。ウクライナ危機を口実に、エネルギー確保のために国が総力を挙げて島根原発2号機を含む設置変更許可済みの7基は、来年夏冬までに再稼働に向けて国が前面に立って対応すると。それで出てきたのが今回の交付金です。言わばこれは再稼働加速化交付金です。さらに国は、福島原発事故後、否定してきた新たな原発の開発、60年以上たつ老朽原発をもっともっと長く使えるようにと年内に取りまとめをすると言っています。知事はエネルギーシフトだと、原発を減らしていくのだということをおっしゃっていましたけれども、国のこの施策を認められるのですか、答えてください。今回の交付金、資源エネルギー庁に聞きましたら、再稼働が前提なのだと聞きました。それでも知事はもらいますか。  次に、米軍機の騒音測定器ですけれども、外交防衛は国の専権事項だから国で設置をと先ほども答えがありました。さらには東部町長からこういう要望を聞いていないと言われました。そこで、私、県の町村会に電話して聞いたのです。そうしますと、東部町長会の要望を県の町村会が県に出そうとしたら、県から、設置している島根県から管理が大変だと聞いたと言われ、要望を出すのをやめたと聞いたのですね。私、島根県に聞いたのです。そうすると、そのような声は出ていないし、島根県では騒音測定器で測定した記録をホームページで公表して、島根ではとっても有効活用をしていますよということでした。私はこれを聞いて、県がこうやって東部の町長会から出てきた要望を踏み潰したのだなと思いました。これはいけないと思いますよ。まず、知事にお願いしたいのは、要望が出ている東部町長会と直接協議をしていただけますか、いかがでしょうか。 ◯副議長(広谷直樹君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)市谷議員から重ねてのお尋ねがございました。ちょっとかなり本数があったわけで、一生懸命メモを取ったのですが、また足らざるときはおっしゃっていただければと思います。  まず、消費税の5%の減税やインボイスにつきましてお尋ねがございました。これにつきましては、重ねて総務部長のほうからお答えを申し上げたいと思います。  中小事業者の支援についてお尋ねがございました。これにつきましては、商工労働部長のほうからお答えを申し上げます。  農業に関連しまして酪農のお話と米の概算金についてお尋ねがございました。これらにつきましては農林水産部長と畜産振興局長からお答えを申し上げたいと思います。  今回の補正につきまして、議員のほうからおっしゃった交付税40億円に対して29億円あればこういう施策ということではあったのですが、旅行者支援にそれを使っているというお話がありましたけれども、旅行者支援に充てたのは国費です。全国旅行者支援事業というものの追加配分に基づいてやっているわけでありまして、交付税を充てたというのは事実誤認であります。そうした財政の今回の考え方につきましては、総務部長のほうからお答えを申し上げたいと思います。  子供の医療費無料化は市町村と負担について協議を年明けにやるのかと、こういうようなお話がございましたが、これについては銀杏議員からも今回御指摘がございまして、そのときもいろいろとやり取りをさせていただきましたとおり、これは多分、我々の任期中に解決できるものではなく、まずは市町村といろいろと協議、コミュニケーションを取ることから始める必要があるということでありまして、この年明け早々にすぐに市町村長と案を示してやるという問題では多分ないだろうと思います。むしろまた任期が変わった後のメンバーできちんと議論していただける道筋をつけるところまでだと思いますので、市町村のほうにも問題意識を持っていただくような、まずはコミュニケーションを取り始めて、状況をよく確認したりということから始めるのかなと思っています。これは民主主義のエチケットとして、やはり次の期のことは次の期の人たちでやるべきではないかと考えております。  国民健康保険のことに関連しまして、国の減免に関する通知についてお尋ねがございました。これにつきましては、健康医療局長のほうからお答えを申し上げます。  また、病床の確保に関連をしまして、病院の例を挙げてお話がございました。これにつきましては、新型コロナウイルス感染症対策本部事務局長のほうからお答えを申し上げたいと思いますが、病床確保につきましては、今も渦中でありまして、私どももいろいろと病院側とお話をさせていただいていますが、当然ながらそれぞれの現場が回るようにこれまでも最大限我々のほうで努力をさせていただき、大きな問題はないと思いますし、本件につきましても、私どもも既にコミュニケーションを取っていますので、一定の成果は感じていただけるはずだと思っております。ただ、いずれにいたしましても、健康や命を守るための現場が仕事がしやすい環境を整えることが我々の目的とするところでありまして、今回、政府側ではそうした病床確保料をカットしようという動きになりましたけれども、この辺を私どものほうで言わば体を張って阻止したという状況であります。この点は当該病院関係者もよく御理解いただけていると思います。詳細は新型コロナウイルス感染症対策本部事務局長のほうからお答えを申し上げます。  原子力発電所につきまして何点かお尋ねがございました。これにつきましては、危機管理局長のほうからお答えを申し上げたいと思います。
     また、騒音の測定、米軍のテスト飛行、訓練飛行につきましては、これは地域づくり推進部長のほうからお答えを申し上げます。 ◯副議長(広谷直樹君)松田総務部長 ◯総務部長(松田繁君)消費税インボイスの関係、それから国補正に関した予算の関係につきまして、補足の答弁をさせていただきます。  まず、消費税の関係でございますけれども、先ほど申し上げましたけれども、少子高齢化の急速な進展や国、地方ともに極めて厳しい財政状況の下で、国民が安心し希望が持てる社会保障の実現が求められているということを踏まえますと、年々増加している社会保障費に対する安定財源の確保というのが必要だというふうに考えておるところでございます。  消費税を引き下げるということになりますと、この社会保障の充実に充てられた財源というものが失われるということになりまして、国民の生活を支える社会保障制度を継続していくということが難しくなるというふうに考えておりまして、やはり経済対策といたしましては、減税によるのではなく、原油高や物価高騰、円安等に対するきめ細かな対策であったり、生活者への支援といったものを歳出面から行っていくということが効果的であるというふうに考えておるところでございます。  また、インボイスの制度につきましては、複数税率の下で、適正な課税を行うために令和5年10月に導入ということが決まっているというものでございます。この制度の導入によりまして、これまで経験していないインボイスの発行管理や発行事業者登録等の事務や税の負担を不安に感じる中小企業者もあるというふうに認識しておりまして、これまで本県におきましては、円滑な制度移行に向けまして、実情を踏まえた対策を講じるように国のほうへ要望を行ってまいったところでございます。この11月におきましても、中小企業者等に混乱が生じないよう、実情を踏まえた対策を取ること等につきまして要望したところでございますし、また、全国知事会を通じましても、インボイス制度について、中小企業者に与える影響等を踏まえながら、制度の円滑な導入に向けて、引き続き必要な支援を行うよう要望を行っていただいているところでございます。  また、国補正に関連しまして、予算の関係でございますけれども、今回の補正におきましては、県におきましても国の補正予算等を最大限に活用して提案をしているというところでございまして、国の全国旅行支援等など、国のほうの制度があるものについては国の予算を使うということでございまして、交付税40億円の配分がございましたが、これにつきましては、国制度で補助とかにのらない分、県のほうで負担しなければいけない分、あるいは県独自でやるような予算というものに充当するというような考え方で対応しているところでございます。 ◯副議長(広谷直樹君)池田商工労働部長 ◯商工労働部長(池田一彦君)中小事業者支援としての応援金についての御質問にお答えいたします。  第八波が到来している中ではございますけれども、行動制限等をできる限り避けまして、感染防止対策の徹底と社会経済活動の両立を図ること、これは地域経済を停滞させないことにつながることというふうに考えております。  こうした考えの下に、本県では、県民に対しまして、会食について利用制限等を求めずに地域経済を回すことに取り組んでおりまして、県職員につきましても新型コロナ安心対策認証店を選択すること、会話時はマスクの着用を徹底し、大声を控えること、そして箸やグラスは共用しないこと、こうした感染対策の徹底を周知しつつ、特に会食の制限を行っていないものでございます。  本県では、過去2年にわたりまして総計86億円を超える応援金を支給し、事業者の皆様の事業継続を支えてまいりました。本来こうしたコロナ禍におけます給付金というものにつきましては、営業時間短縮や行動制限等への協力要請に伴う売上減少等に対し支給するものという性格のものでございまして、現在、国におきましても、各都道府県におきましても、こうした給付金は実施されておりませんし、本県でも応援金の支給は考えておりませんが、このたびの補正予算では、需要喚起策といたしまして、現在実施中のプレミアム付お食事クーポン券や安心対策エリア版割増クーポン食事券のさらなる販売期間の延長や追加販売を提案しております。また、新型コロナに加え、円安、物価高による売上減少や粗利の減少に対応した補助金につきましては、1,000件を超える申請をいただきまして、業種別では飲食業からの申請が最も多く、また全体の4割は個人事業主の方でございます。厳しい事業環境下にあっても、省エネ投資等による生産性向上で収益回復を図られるそういう事業者の多さを改めて感じたところでございます。  このたびの補正予算では、この補助金の延長、増額を提案しているところでございまして、こうした様々な事業を組み合わせながら、コロナ禍、円安、物価高騰を乗り切っていただけるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。 ◯副議長(広谷直樹君)岡垣畜産振興局長 ◯畜産振興局長(岡垣敏生君)酪農につきましての補足の答弁をさせていただきたいと思います。  配合飼料や輸入乾牧草の価格高騰によりまして、酪農家の収益が大きく悪化しているということもございます。そうしたことがございまして、4月22日に大乳生産者のほうから要請等もございました。また、マルキンのような所得補償制度は国が責任を持って行うべきということでございまして、国に対しまして11月の半ばに6団体要望の一環としまして、創設の要望をしたところでございます。  県といたしましては、今年度、議会の皆様の御協力の下に、5月補正、そして9月補正で酪農家支援ということで4億1,000万円余の畜産経営緊急救済事業を実施しております。生産者の皆様からは、県のおかげで、苦しい状況ではあるけれども、希望を持ち続けることができるという評価をいただいているところでございます。 ◯副議長(広谷直樹君)西尾農林水産部長 ◯農林水産部長(西尾博之君)米農家の皆さんに対する生産費等の差額補填に対する考え方について答弁をさせていただきます。  議員も御承知のように、平成16年度に国において大きな米の制度改革が行われました。それまでの米を作ってはいけない、いわゆる転作面積という配分という方式から、米の生産数量を指し示すという形へ移行した。また、転作奨励金という全国一律の奨励制度から、産地自らが何を水田において生産していくのか、そういう自ら考えて動く産地づくり交付金というような考え方に変わってまいりまして、各産地が自らの判断で需要に応じて米の生産に取り組むという仕組みに変わっております。  そういう中で、議員が言われますような米に対して直接助成する仕組みということでは、需給環境の改善でありますとか、ひいては米価の回復、安定には決してつながらないのではないかというふうに考えるところでございまして、米の生産費と米価との差額補填をするということは、現時点では考えておりません。  それと、JAの概算金でございますけれども、昨年と同程度というふうに言われましたけれども、皆さん努力されて主食用米から飼料用米と作付転換が一定程度進んだということもありまして、全国的には需給の緩和は引き締まってきつつあるということでございます。令和3年産米と比較すると、1俵当たり銘柄等によっても違うのですけれども、300円から500円程度引上げがなされているというところでございます。  先ほど米の生産費との比較をしておられましたけれども、例示に出されておられました米の生産費1万約5,000円、1万4,758円、これは統計上の数字なのですけれども、労働費でありますとか地代でありますとか、投下資本でありますとか、そういうものを全て経営の外から調達した場合の全算入生産費というものでございますので、概算費と直接的に比較されるというのはどうなのかなというふうに思うところでございます。当然、経営規模によってもその生産費は異なってまいりますので、慎重な議論が要るのではないかなというふうに思っております。  ただ、県としては、水田農業の安定化を図っていくということは非常に大事なことだというふうに思っておりますので、本年7月と11月の2回にわたりまして、水田活用直接支払交付金等の十分な予算を確保することと併せて、現場の実情を踏まえた継続的な取組の支援というものを拡充していただくことを国に対して要望しているところでございます。  また、県としては、先ほども申し上げましたけれども、需給バランスを図るという意味で、主食用米から飼料用米に転換される場合、その生産拡大支援を行ったり、あるいは肥料コストの低減につながります肥料価格高騰緊急対策事業、今議会でも提案をさせていただいておりますけれども、そういったようなものを行っているところでございます。  来年度につきましても、現場の声を聞きまして、必要な施策を検討してまいりたいと考えております。 ◯副議長(広谷直樹君)丸山健康医療局長 ◯健康医療局長(丸山真治君)国保の均等割につきまして、市町村が独自に減免が可能であるかどうかということについてお答え申し上げます。  国民健康保険の減免につきましてですけれども、もともと保険料の減免は、市町村が災害ですとか失業による減収、こういった個々の事情を勘案して条例で定めた上で、本人からの申請に基づき減免する制度でございます。このたび国のほうが7月25日の事務連絡で、例えば今回のような場合になるかと思いますが、画一的な基準で減免を行うことができるかという問いに対して、その通知の中で、明確に法令違反ではないものの、適切ではないというふうに回答しているところです。可能かどうかということでは可能にはなりますけれども、記載のとおりで、本来、国民健康保険の均等割の負担軽減ということにつきましては、答弁申し上げたとおりですけれども、制度設計を行っている国のほうで検討すべきものというふうに考えております。 ◯副議長(広谷直樹君)西尾新型コロナウイルス感染症対策本部事務局長 ◯新型コロナウイルス感染症対策本部事務局長(西尾浩一君)コロナ病床の確保に関連いたしまして、医療機関への支援について、補足の答弁をさせていただきます。  コロナの病床を確保するには非常に御苦労されているわけでございますので、これまでも県といたしましては、医療機関の要望をよく伺いまして、例えば施設の改修ですとか、あるいは人工呼吸器をはじめとする設備の導入ですとか、そういったことについて支援を申し上げてきたところでございます。  また、先ほど知事から御紹介がありましたように、病床確保の関係の補助金の見直しにつきましては、しっかりと要望をいたしまして、元に返すというそういった取組をしてきたところでございますし、またそのほかにも空床補償の単価の是正ですとか、あるいは医療機関の安定経営に向けた財政支援などについても知事会を通じて国に要望してきたところでございます。  また、看護師の離職についての御指摘もございましたが、これについても非常に大変な問題だと思っていまして、今年の7月からコロナ対応に特化した離職防止の相談窓口を看護協会に設置させていただいているところでございます。まだなかなか相談実績は上がっていないというところもございますので、この辺りのことについてはしっかりとPRをしてまいりたいと思います。  いずれにいたしましても、医療機関の御意見をよく聞きまして、必要な対応を取ってまいりたいと思います。 ◯副議長(広谷直樹君)水中危機管理局長 ◯危機管理局長(水中進一君)原子力政策と交付金について、補足の答弁をさせていただきます。  今回、この交付金の目的につきましては、再稼働や廃炉などの原子炉発電施設等を取り巻く環境変化が立地地域、いわゆるこれまで原子力政策を中心としてきた産業を行ってきた立地地域に与える影響を緩和することを目的としたものでございます。  今回、岸田総理のほうにつきましては、ロシアのウクライナ侵略に伴いまして、エネルギーの危機ということで、これまでの原発の再稼働について最大限の活用ということで、7月に電力需給が逼迫される今冬に、既に再稼働済みの原発9基の稼働を進めるように指示し、8月には第2回GX実行会議で、来夏以降に追加で7基の再稼働を目指すということで、その中に島根原発も入っております。このGX会議の中では、政治判断、政治決断といたしまして4つございまして、その中に再稼働に向けた関係者の総力結集という項目がございます。そのほかには次世代炉、あるいは運転期間の延長、再処理のプロセスの再処理、廃炉、最終処分プロセスの加速化という内容がございます。  島根2号機につきましては、昨年の9月に合格いたしまして、本年3月に議会とも御相談させていただきまして、安全を第一義として、新規制基準に係る安全対策を条件付で了解したところでございます。この際、フリーハンドで了解したわけではなくて、後段規制、いわゆる工事計画、今審査中の規制認可につきまして、意見が言える権利を得まして、2号機のほうについては、現在、後段規制に関する国の審査中でございまして、県は今後、節目節目で中国電力に説明を求め、必要に応じて意見を言っていくことにしております。  また、国に対しても原発の安全確保を最優先に厳格な審査になるように求めております。3月には財源措置について経産省に要望したところでございます。その中で、国の審査についても厳格な審査、厳しく指導監督、それから再稼働に係る安全の確保は政府が責任を持って対処すること等について要請しております。  原発の稼働につきましては、安全を第一義として行われるべきもので、再稼働に係る安全確保は政府が責任を持って対処するものというふうに考えております。 ◯副議長(広谷直樹君)木本地域づくり推進部長 ◯地域づくり推進部長(木本美喜君)米軍機の低空飛行の騒音測定器につきましての鳥取県町村会要望につきまして、答弁をさせていただきます。  騒音測定器は国が責任を持って設置すべきであるという考え方につきましては、従来から市町村のほうに県の考え方も御説明をし、その考え方を共有しているところでございます。県町村会のほうが県に対して何を要望されるかということにつきましては、県内の町村長の総意として判断されるものでございまして、県が要望を潰すというようなことはございません。  なお、島根県におきましては、県が設置した騒音測定器につきまして、市町の職員が測定、分析、公表を実施されておりまして、この状況につきましても市町村と共有しているところでございます。 ◯副議長(広谷直樹君)足羽教育長 ◯教育委員会教育長(足羽英樹君)市谷議員から重ねてお尋ねをいただきました。  学校給食費の無償化に関しまして、給食が教育の一環であるかどうか、それから市町村からの要望等についてのお尋ねでございました。  先ほど学校給食法のこと、食材料費は、原則は保護者負担であることを申しましたが、同じ学校給食法の中には、発達段階にある児童生徒への栄養ある食事を提供すること、子の成長段階に応じて心身の健全の育成のために必要な重要な意味を持っていること、さらに本県においての食育という観点からも、地産地消、そして地域の方々の苦労して育てられた、そうした食産物を通した、食を通した学びという観点からも重要な意味を持つもの、この両点から、私自身は学校教育の一環であるというふうに、これは認識をしております。  そういう意味で、市町村とも前回の牛乳費の高騰のときにも意見交換をさせていただいたりなどしております。連携を図っておりますが、先ほど申したとおり、負担分につきましては市町村の役割というふうなこと、そこをしっかり捉まえながら取組を進めてまいりたいというふうに思っているところでございます。 ◯副議長(広谷直樹君)6番市谷議員 ◯6番(市谷知子君)学校給食費の件ですけれども、県が支援してはいけないとどこにも書いてないのです。でも、当然市町村と相談してということなのですけれども、ぜひ話し合っていただいて、本当に今教育として大事な給食を県としてもしっかり応援していくと。保護者負担もこの物価高騰の中で減らして、子供たちの育ちを支えると、そういう観点に立って、引き続きこれは取り組んでいただきたいというふうに思います。  物価高騰の関係で、中小業者支援なのですけれども、インボイス制度とか財政の在り方について聞きましたけれども、本当に現場で苦労している今の業者の皆さんの思いや、そういうことに本当に応えているのだろうか、そういう立場に立っているのだろうか、本当にみんな苦労しておられるのですよ。  飲食についても、規制、制限などしていないと言うのですけれども、今コロナで学校や保育施設などでもクラスターが出れば、大人や家族は自宅待機で、事実上、制限なんですよ。だから夜は飲みになど行けないです。業者の皆さんは、応援金を出してほしいと。さっき新規事業で新しいことをやったら半分補助が出ると、30万円の制度がありますけれども、その30万円が出せないのだとスナックのママが言っていました。やはり実態に合った応援金が要るのではないでしょうか。知事、もう一度お願いします。  また、返済が始まるコロナゼロゼロ融資への対応も必要です。返済できなかった人には、条件変更をして最大5年まで返済を猶予し、また新たな資金需要には県が借入れ5年後に満期一括返済する資金を用意しております。しかし、これまで借入れが多い人は、債務超過となって借りることができません。そこで、県は金融機関などと構成する鳥取企業支援ネットワークで倒産しないよう業者をサポートしています。そのネットワークの仕組みの中で、事業の再建計画を組めば、保証つきの制度融資でも債権放棄は可能でしょうか。  また、熊本県では事実上、債権放棄できる条例があります。鳥取県でも知事、いかがでしょうか。  酪農のマルキン所得補償制度です。 ◯副議長(広谷直樹君)市谷議員に申し上げます。総時間が残り少なくなっております。答弁を求める場合は、答弁時間を考慮するようお願いいたします。 ◯6番(市谷知子君)酪農の所得補償制度は国に要望されたということでありますが、創設はまだです。資料3ですけれども、飼料価格は今は10万円、9月までは国も緊急対策で8万5,000円程度に抑え、先ほど紹介のあった県も5月、9月の補正で餌代の高騰分の3分の1を補填しています。これは本当に私はいいというふうに思いますが、ただ、しかし、10月から12月分の国の緊急対策というのは、生産コストを削減することが条件なので、他県では牛を殺して対応していると、本当に悲惨な状況が報告され、県内でも大変な状況というのはいまだ改善されておりません。関係者の要望に対し、議会と相談するのだと知事は要望書を受け取ったときに言っておられますけれども、緊急に県も追加対策をしていただきたいですが、いかがでしょうか。  また、米価ですけれども、直接補填すると米余りなのに生産量が減らないといつも言われるのですね。そこで、資料4です。日本は米余りといいながら、生産量の約1割の77万トンの米を輸入。しかも円安で高騰したアメリカ産米は単価1万6,764円、税金で800億円で買って、何と飼料用米になっているのです。一方、鳥取県の星空舞1等米は1万1,100円、アメリカの輸入の飼料用米より安い。米余りは農家のせいではありません、政治のせいです。米価の差額補填、もう一度、知事、いかがでしょうか。  次に、淀江産廃についてですけれども、再調査については業者の責任でということをおっしゃったのですけれども、山川議員の質問のときに、知事は、科学的に安全性を判断するのが自分の仕事だというふうにおっしゃいました。それなら科学的な判断のために再調査をもう一度求めて、今その説明をしていただかないと、母親の皆さんへの説明は打ち切られたままなのですよ。母親の皆さんは納得されないというふうに思いますよ。再調査して説明するまでこの事業は進めさせない、そういう立場に知事は立っていただきたいですが、いかがですか。  また、産廃処分場税なのですけれども、今回、延長に伴う意見聴取で、因幡環境整備が本来税の目的が排出抑制なら、中間処理業者ではなく、排出事業者に課税すべきだとし、山川議員の質問で、結構県外の排出業者が県内に産廃を入れていることが明らかになりました。税金を払っていないのに鳥取県の処分場を使っている県外排出者に課税をすれば、排出抑制になって産廃が減って、淀江産廃処分場を造る必要がなくなるのではないでしょうか、知事、いかがお考えでしょうか。  次に……。 ◯副議長(広谷直樹君)発言を中断してください。  総時間が残り僅かとなっておりますので、一旦ここまでの質問項目に対する答弁を求めます。 ◯6番(市谷知子君)ちょっと1点いいですか。原発だけ言わせてください。 ◯副議長(広谷直樹君)それは答弁が済んでからお願いします。  答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)重ねて市谷議員からお尋ねがございました。  まず、インボイス制度、財政等につきまして、お尋ねがございました。これらにつきましては総務部長のほうからお答えを申し上げます。  また、飲食につきまして非常に困っているというお話がございましたが、これについては詳細を商工労働部長のほうからお答え申し上げたいと思いますが、だからこそ飲食クーポンをこのたび追加発行する予算を提出しているわけであります。また、そのほか商工労働部長のほうから申しますが、事業者に即しまして物価高だとか、あるいは経費高、そういうものに対応できる新しい助成制度が8億円も売れているぐらい好調でございますので、そういうことで他業種も含めて対応しているということであります。  また、とっとり企業支援ネットワークにつきましてお尋ねがございました。これにつきましても商工労働部長からお答えを申し上げたいと思いますが、熊本県のケースというのは、これは債権放棄をするというものではなくて、保証に絡む手続上の問題でございます。  酪農につきまして、飼料高の関係がございました。これにつきましては畜産振興局長からお答えを申し上げますが、牛を殺して云々というのは、これは多分国の制度のことをおっしゃっているのだと思いますが、それは肉にして出荷をするという意味だと思います。この制度は本県の酪農家は使わないと言っていまして、むしろ県のほうの事業をぜひ活用したいと言っておられます。詳細は畜産振興局長からお答え申し上げます。  また、お米につきましてもお話がございました。これにつきましては、重ねて農林水産部長からお答え申し上げます。  産業廃棄物処分場につきましてお尋ねがございました。科学的判断を今というお話と処分場税の問題につきましてお尋ねがございましたが、科学的判断云々というのは、再三この議場でも申し上げていますが、今後申請が出てきた後、それについて専門家の知見だとかを入れてきちんと検証するのが本来の手続であります。地下水だけは議会の総意で、これは先に切り取ってやれというお話がありましたので、あえてあそこだけ切り取って詳細な調査を2年にわたってやったということであります。そういう意味で、今後、きちんとそうした疑問には向き合っていくということであります。  詳細につきましては、生活環境部長からお答え申し上げます。 ◯副議長(広谷直樹君)残り僅かとなりましたので、答弁は簡潔にお願いします。  松田総務部長 ◯総務部長(松田繁君)インボイス、予算の関係の御質問に補足で答弁をさせていただきます。  消費税の引下げという御意見がございましたけれども、本県におきまして、このたび国補正予算を最大限活用しながら、原油高や物価高騰、そして円安の進行に対するきめ細かな業種別の対策であったり、生活者の支援といったことを予算で提案をさせていただいているところでございまして、お認めいただけたら速やかに行ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。  またインボイスの関係でございますが、これは複数の税率下におきまして、適正な税務経理や申告を行うには必要なものというふうに考えておりまして、先ほど申し上げましたが、国に対しまして円滑な導入に向けた要望を行ってきているというところでございまして、国のほうにおきましても、この中小企業者に対する負担緩和のための特例措置について検討中というようなことを聞いておるところでございます。 ◯副議長(広谷直樹君)池田商工労働部長 ◯商工労働部長(池田一彦君)まず応援金について再度のお尋ねでございました。現在、営業時間短縮であるとか行動制限、こういった協力要請を行っている状況ではない中でございまして、社会経済活動を維持しながら感染防止対策を講じるというこの中では、応援金ということではなく、需要喚起策、そして……。 ◯副議長(広谷直樹君)池田部長、時間となりました。  暫時休憩いたします。  午後2時40分より再開いたします。        午後2時30分休憩    ────────────────        午後2時40分再開 ◯副議長(広谷直樹君)再開いたします。  午前中の中島議員の一般質問、質疑における自らの発言についての申出については、後ほど記録を精査の上、必要があれば適切な措置を取ることといたします。  引き続き、一般質問並びに議案に対する質疑を行っていただきます。  5番由田隆議員 ◯5番(由田隆君)(登壇、拍手)本日最後となりました。無所属の由田でございます。一般質問を行います。  初めに、2025年春、開館予定の新しい県立美術館は着々と建設工事が進んでいます。施設のハード面だけではなく、ソフト面の展覧会や施設利用の詳細、そしてアートを通した学びの研究所、アート・ラーニング・ラボの整備といった運営に関わる準備も固まりつつあると認識をしています。県民立美術館を実現すべく、建設現場の説明会や県立美術館の運営やその使い方を意見交換する対話の会など、開館の準備期から多くの県民とともに、楽しみをつくる仕組みを推進しています。そして、2年半年後にオープンする県立美術館の作品収集方針の説明会が、先月まで県内5会場で開催されていますが、その参加者は約200名と伺っています。これらの状況を踏まえ、以下の質問を行います。  美術館にとって重要な使命の一つに作品の収集があります。また、美術館は優れた美術作品を県民の財産として未来に引き継ぐ大切な役割もあります。そこで、美術館の使命である作品の収集の方針やその方向性について、そして収集作品の決定とその作品の適正価格の判断についてはどのようにされているのか伺います。  次に、鳥取県民立美術館の肝というべきアート・ラーニング・ラボについて伺います。県立美術館はアートを通した学びを支援するアート・ラーニング・ラボの教育普及部門の充実によって、誰もが芸術文化にいつでも触れることができる環境を整備することとなっています。改めて鳥取県立美術館としてアート・ラーニング・ラボの活用、そしてその展開について、アートを通した学びの支援の実践と期待される教育効果について伺います。  美術館の質問の最後に、鳥取県美術品取得基金の凍結方針の意図と凍結解除の考え方について知事にお伺いをいたします。
     県議会自由民主党の語堂議員の代表質問に答えて、1993年以来創設され、年度ごとに継続して収集活動を行ってきた美術品取得基金の凍結を表明されました。県内5会場で作品収集の説明会が終了した直後であり、私自身が唐突感を持ったため、その問題意識を持って、凍結方針の意図についての説明と凍結解除の考え方の説明を求めたいと思います。  次に、夜間中学校の開校に向けての課題について伺います。2016年、教育機会確保法制定を受け、各都道府県・指定都市に最低1校の夜間中学校の開設を目指し、当時、全国8都府県25市区に31校の夜間中学校が建設をされていました。今、敗戦の混乱期に義務教育を終了できなかった高齢者や本国や日本で義務教育が終了していなかった外国籍の人、不登校、ひきこもりのためにほとんど学校に通えなかった人等、多様な背景を持つ生徒が学び、現在、15の都道府県に40校、来春は静岡県、仙台市、千葉市、姫路市の1県3市で開校される予定と伺っています。  そして、2019年、日本語教育推進法が制定をされ、国と地方公共団体が責任を持って外国人の日本語教育を実施することになっています。この間、2016年の教育機会確保法、そして2019年に日本語教育推進法が制定をされましたが、これは公明党の議員の皆さんが主に国会で与党と共にこの法案をつくり上げたと伺っていますし、夜間中学校においては、県議会公明党の澤議員、そして伊藤保議員も質問をされていた経過があります。特に澤議員におかれましては、この間、8回この問題を早くから取り上げて、ようやく鳥取県においても夜間中学校がそこまで見えてきたところであり、この間の議会の活動に対して敬意を表したいというふうに思います。その澤議員もこの後、15日に夜間中学を質問予定でありますので、私は今回、露払いという意味で質問をさせていただきますので、よろしくお願いをいたします。  まず初めに、県が進める夜間中学校の学校像について伺います。  特に学校開設となれば、どのような規模でどこに学校を設置するのかが話題となっています。設置場所はもう既に鳥取市と決まっていますが、今回の鳥取県においての夜間中学校は、生徒、教職員、どのような規模で行われようとしているのか、そしてさらには学校規模をどういう基準をもってこの数字にされたのか、いわゆる当事者の実態調査・意見聴取がどのようになっていたのかをまず最初にお伺いをいたします。  そして、夜間中学の成否を決めるのは、もちろん生徒の入学がないと学校が成り立ちませんけれども、受入れ側がどのような体制でどのような内容をもって学校経営をされようとしているのか、併せて伺います。  そして3番目に、いわゆる入学と卒業の考え方について教育長にお伺いをいたしたいというふうに思います。  今回の夜間中学の対象者は、主には義務教育未修了者、形式的卒業者、外国籍の者、この3者と言われています。特に私は、形式的卒業生に対する対応について中心にお伺いをいたしたいと思います。  いわゆる形式的卒業者は、中学校の段階でほとんど学校に通っていなくても、卒業式で、あるいは当人がいなくても修了証書、中学の全課程を修了したことを証するという卒業証書が手元に届きます。これらの人に対してどのような対応をされようとしているのか。  先般、ある夜間中学校の開校に伴う設置者の方にお伺いをいたしました。特に気をつけなければならないのは、一度不登校になって、でも、家族や本人が決心して夜間中学に行ったけれども、残念ながらそこも不登校になって退学したケースがあると。私は本県において、万が一にもそのようなことがあってはならないというふうに思っています。受入れ側の先生の研修について、どのような計画で実施されるのかお伺いして登壇での質問といたします。 ◯副議長(広谷直樹君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)由田議員の一般質問にお答え申し上げます。  県立美術館の基金の運用等につきましてお尋ねをいただきました。詳細は教育長なり教育委員会のほうからお話があるかと思いますが、特に基金制度に関わるような今回の一連の動きについて説明をさせていただきたいと思います。  この議場でもお話もさせていただきましたとおりでございますが、今回、要は「ブリロの箱」という作品をめぐりまして、世情大きな議論が湧き上がりました。これについて、私はいささか、もうちょっと率直に申し上げれば、やや急ぎ過ぎる議論かなというふうに思いました。  現代美術というのは、やはり理解に時間がかかるものであります。それまでの美術作品と違って、作品自体が例えば物すごくここに置いておくときれい、あるいは印象派のように光が輝くように見える、そういうものとはまたちょっと違うわけですね。そういう意味で、むしろ社会の大きな歴史というか、そういう動きの中で理解をしないと多分うまくいかないです。それは個人の問題としても、なぜその芸術家がこういう作品を作ったのか、こういうところもキュレーターがえぐるようにやはり作品についてアプローチをするわけですね。それで相対の中で作品の評価というのは決まってくる、こういうスタイルが生まれたのが実は「ブリロの箱」であったり、そしてアンディ・ウォーホルの世界、このポップアートというものだったと思います。  ですから、こうしたものが評価を得るにはどうしても時間がかかるでありましょう。それが美術館のない鳥取県でいきなりこの「ブリロの箱」という作品がクローズアップされて、発端は議会の常任委員会に説明したことから騒ぎが起きたように報道されています。住民の皆さん、さらには全国を巻き込んでの議論に発展をしていったわけであります。  アンディ・ウォーホルの作品は、1962年にいわゆる「キャンベルのスープ缶」という作品であるとか、あるいはマリリン・モンローを題材にしたモチーフにした作品であるとか、有名な作品がまず生まれまして、その後、1964年に「ブリロの箱」あるいは花シリーズといったものが世に出されてくるわけです。アンディ・ウォーホルはちょっとそれまでのものとは違いまして、アトリエのこと自体もファクトリー、工場と呼ぶのですね。ですからそうやってどんどん製造されてくるものであると、そういうイメージでありますので、それまで例えばアルルに引っ込んだり、アビニヨンに行ったりして、画家が描いていたそういうものとは大分様相が異なるわけであります。だからこそこれは何だというセンセーションを巻き起こしたわけでありまして、「ブリロの箱」の実に4年後、1968年にヨーロッパで評価が初めて定まってきたとも言われているぐらいやはり時間がかかるわけであります。それをメディアだとか、あるいはネットがいろんな形で作用をしまして、今これを買ったのがいいことか悪いことかという何かオール・オア・ナッシング、白黒決着させるという動きに出ていたわけでありますが、私はちょっとここで結論を出すのは無理だと思ったわけです。現代美術、ポップアートという世界は、時間をかけて長く皆さんで議論してもらって、本当にこれに値打ちがあるかどうかというのをやはり社会全体で考えていく、これが現代アートに対するアプローチでないかと思いました。  しかも公正でないのは、一片の写真をもって、あるいはメディアによってはテレビで撮っていたところもありますが、結局、即物的に「ブリロの箱」だけでこれが1個お幾らというような形でやっているわけですね。ただ、恐らくキュレーターとしてはこの前後にある作品群だとか、同時代を生きた人たちの作品群だとか、そういう中で展示して初めて理解してもらえると思って買っていると思うのですね。ですからやはりそこはそうした展示という機会を与えないままにいい悪いを決めるのは早急過ぎるのではないかというふうに思いました。  したがいまして、展示が始まって、それに対して全身全霊を込めて学芸員の皆さんも展示を考えていただき、それを3年ほど時間をかけて評価するというぐらいが適正規模ではないかなというふうに思ったわけであります。そういう意味で、一石を投じまして、教育委員会のほうも大筋こうした考え方を受け入れていただいたものだと思います。  ただ、もう一つやはり厄介な問題というのは、予算の使い方、お金の使い方でありまして、結局、いろんな記事や論評を見ていただければ、意見として出てくるのは無駄遣いだとか、こういうお金があったらあれに使えとか、よく議場でも聞かれるような議論でありますよね。そういうことで、お金のお幾らということだけになっているわけでございますが、結局それはお金に色がついていないので予算の使い方としてどうなのかというところは最終的には残り得ると思いました。  実は私どものところでも、かつて西尾県政時代から県立美術館を造ろうとしていましたので、そういう基金制度を用いて柔軟に機動的に買っていくということをやっておりましたが、今回は一気に買い進んだものですから、そこのところが手続として果たしてどうなのかなという議論は、財政民主主義の議論としては残り得るところになったかなと思います。  ただ、冷静に考えていただきますと、令和元年度にこの基金から執行したのは1,500万円です。令和2年度に執行したのは2,200万円、そして令和3年度は1,800万円でありまして、ウォーホルの作品のときにばっと4億4,000万円というお金を使ったということでありまして、通常ベースでいえば、まだ通常ベースで買えるぐらいの基金は残っていますので、機動的に例えば地元の作家のものを買おうとか、そうしたことの障害にはならないレベルで基金は残っているというふうに思います。  問題は、今回議論になったような大きな買物をするそのときに、もう少しフィルターをかけて県議会の皆さんだとかいろんなところで議論する機会が本当はあってもいいのではないだろうかという民主主義の議論だと思います。これについては、それを否定するものではありませんので、予算にかけて、この絵を買いたいのです、この彫刻を買いたいのですということで、みんなが我々普通の予算手続と同じようにそれを承認すれば、それは買えるわけであります。だから禁止するわけではなくて、手続にそういうデモクラシーの理念というのをもっと反映させたらどうかと、こういうことなわけであります。  実は同じような体験は東京都もやっていました。あそこの場合は全然うちとはお金のさやが違いますので、70億円以上の基金を積んでいたのですね。それで平成5年にできまして、実は平成9年にこの基金をやめています。それ以降は予算にかけまして、それで美術館はそれぞれ予算を出して議会の承認を得て執行していくというふうに変わりました。  基金制度をやめた理由というのが実はこういうことでありまして、当時、アンディ・ウォーホルを買ったのです。それでやはり現代アートにこんなにお金を使うのかというような議論がございました。またリキテンスタインという作家の作品、これはヘアリボンの女性の作品ですけれども、こういうものをまだ大分前の話ですけれども、30年前のときに当時で6億円だか、お金を出して買った、これもやはり問題になったと。そういうのが全部積もり積もって、バブルが崩壊した直後だったものですから、バブル時の感覚でこういうことにお金を使っていいのかという議論だったのです。絵に使うのか福祉に使うのか、まさに今、我々がアンディ・ウォーホルで体験しているのと同じようなことを言っていまして、3億円でこのような箱を買うぐらいだったらもっとほかの事業にしなさいと、当時も実はあの東京都でも起こったということです。それで、基金を廃止しまして、予算審議で今やっているということでありまして、私ども少しクールダウンの期間をつくるためにも、一旦そうしたシステムに変更しておいてもよいのではないかというふうに考えるわけであります。  それでも先ほど申しましたように、数千万程度は執行を毎年できますので、それを考えていけばいいですし、だんだん議論が落ち着いてくれば、議会とお話をして、また、では、取りあえずこれだけのさやをつくりましょうということの協議は多分次の期の方々も可能であろうかと思います。ただ、今年度は取りあえず我々の任期も来ますので、凍結をしておくのかなと、こういうことであります。  そういう趣旨でありますので、議員がちょっと唐突感があってびっくりされたということでありますが、もうこれ以上作品を買うなとかそういう趣旨では全くなくて、今かなり美術館の言わば購入の仕方に世間の注目が集まっているときに、やはりそれは議会なり、あるいは我々執行部も含めたフィルターを通しながら、住民に対する説明責任を果たすべく、少しシステムの変更を当座やっておこうと、こういう趣旨だと御理解をいただきたいと思います。  いずれにいたしましても、現代美術の議論というのは、いろいろと時間をかけてやっていかなければいけないことでありますので、そうした長い議論をしながら、しかるべき方向性というものを出していければよいかと思います。 ◯副議長(広谷直樹君)足羽教育長 ◯教育委員会教育長(足羽英樹君)由田議員の一般質問にお答え申し上げます。  県立美術館の作品収集等に関係して2点、またアート・ラーニング・ラボの展開についてということでまず大きく県立美術館についてお尋ねをいただきました。  まず、収集方針等につきましては、議員もおっしゃったとおりでございます。美術館の大きな使命、これは本県のみならずでございますが、収集コレクションという一つの大きな使命と、そしてそれをしっかり調査研究をして、どんな価値、どんな意義あるものなのかを学芸員、専門員の手によってしっかりと明確にしていくこと。そして3つ目がそれを展示、公開することによって、多くの方々に鑑賞をいただくと同時に、その作品の価値から出てくる教育的な普及をしっかり図っていくこと、このように考えております。その一つが御指摘のありました収集方針ということでございます。  新しく県立美術館を造るということで、これまでは鳥取県ゆかりの作家、あるいは作品を中心とした収集方針として収集を進めてまいりましたが、それ以外にも現代美術も含めまして、国内外の優れた作品ですとか、あるいは本県の作家等々同時代の作家の作品等も含め、幅広くその分野を広げることによって、県民の皆様方の財産として様々な鑑賞であったり、あるいは学習の機会にしていただけるような美術館にしようではないかということで方針を広げたところでございます。  ただ、ここで謙虚に反省すべきは、収集方針の拡大についての県民の皆様方への周知が十分でなかったこと。このことがやはり今回の「ブリロの箱」を通しての議論にもつながっているのではないかというふうに思っているところであり、御指摘のありましたように、県内各地を巡りながら、今説明会も実施し、さらには学芸員もこれから実際に各地を巡りながらキャラバン隊等で、この「ブリロの箱」だけに限ったことではなく、県立美術館が目指す姿ですとか、あるいはどのような学びがそこで可能かということをしっかりと浸透させていく、そうした取組に今後も努めてまいりたいというふうに思っております。  そういう中で、2点目として、作品収集の経過、そして価格等についての質問がございました。先ほど今回の「ブリロの箱」の収集については知事のほうから非常に丁寧に御説明をいただきました。そして今回のことにつきましても、知事のほうとも何度もやり取りをさせていただき、非常に前向きな視点で知事のほうからもアドバイス、御助言をいただきながら、こうした方針を教育委員会として改めて決定をし、先日、報告をさせていただいたところであり、知事にも心から感謝申し上げたいと思っております。  今回の作品につきましても、国内の国公立美術館に納入実績のある専門家の方、そういう方からの情報をまず得ます。そして、その作品の価値ですとか価格について複数の専門機関の評価を受けた上で、本県が設置しております見識のある専門家の方々による鳥取県美術資料収集評価委員会、これをさらに皆さんで吟味をして検討していただく、そういう中で、作品購入の決定を図ってきたところでございます。もちろんそこには作品の鑑定書ですとか作品の動いてきた流れですとか背景、そういったものも慎重に吟味しながら、本当に新しい美術館に必要なものかどうか、これをしっかり、つまりコンセプトを明確にして、そこに必要だということを判断いただいた上で、今回の購入ということに踏み切ったところでございます。もちろんそういう意味では、価格は確かに高価であったかもしれませんが、そうした専門家の方々の確かな声をしっかり信頼し、この購入に踏み切ったところでございます。  そして、では、それらを今度はどういうふうにアート・ラーニング・ラボとして使っていくかというお尋ねがございましたが、今回の美術館は未来をつくる美術館を大きなコンセプトとしております。人をつくる、まちをつくる、県民がつくる、この3つのつくるをしっかりと創造的に働かせていくために、基本構想段階から基本計画に向けて様々な意見を交わしながら練り上げてきたところでございます。  その大きな目玉に、単に価値ある作品を展示、鑑賞して終わりではなくて、そこから生まれる新たな学びを創造しようという、これが大きな今回のアート・ラーニング・ラボ、ちょっと前まではアート・ラーニング・センターと言っておりましたが、美術を通じた学びの世界を創出するということ、これを子供たちにも、さらには大人にもお届けできるような仕掛けにしよう、これが大きな県立美術館のコンセプトとしてつくり上げて今きつつあるところでございます。子供たちの豊かな創造力や一つの作品を通して交わすコミュニケーション力、さらには創造力、さらには創造性、様々な要素がこの美術作品から生まれ出てくること。これを大きな知見として研究されている方もいらっしゃいます。そういった方々のお力も借りながら、こうした芸術を通した新たな学びの世界をつくる。これが大きなコンセプトとしてアート・ラーニング・センター、アート・ラーニング・ラボを設置することとしているところであります。  開館の暁には、全小学4年生を今考えておりますが、一度はバス招待をしたいと思っております。現在も博物館のほうに実際招待をしながら500名近くが今年は来ていただきました。その中で既に対話型鑑賞の取組を進めております。さらにそうした対話型鑑賞をベースとした新たな学びの姿が県立美術館の中で創造的にできるように取組を進めてまいりたいというふうに思っているところでございます。  以上が県立美術館につきましてのお尋ねであったと思います。  そして、次に、夜間中学校について何点かお尋ねをいただきました。  夜間中学校の姿といいますか、学校の規模ですとか生徒の規模、さらには先生方の研修も含めた受入れ体制、それから入学、卒業といったような点についてのお尋ねであったというふうに思っております。  県立夜間中学校につきましても、この議場で度々議論をいただきました。先ほど澤議員さんからの御紹介もありましたが、澤議員さんのほうからもたび重ねて応援をいただき、この設置に向けて、今、令和6年4月設置、開校に向けて準備を進めているところでございます。  伊藤議員のほうからありました継続的にニーズがあるのか、ここがやはり大きなポイントになろうかなということは私もしっかり認識をしております。その意味で、令和2年度にやりました2回目のニーズ調査では、待ちの姿勢でなく、攻めていこう、届けていこうという姿勢で、そうしたニーズの対象となるような方々の施設を事務局職員が足を使って汗を流して届けてくれました。ひきこもり生活支援センターですとか、外国人の人が実際に働いておられる職場、あるいは形式的卒業者がいらっしゃるという声を聞いた企業ですとか協会、様々なところに24施設を訪問させていただいて、こういう中学校に対する感想、そして声、希望、それらを取ったのが今回のニーズ調査であり、行ってみたい、通ってみたいという方がその中から37名あったところでございます。そのうち21名が東部地区の方であったということから、取りあえずまず東部の場所に学校を設置しながら、県内のそうした新たな学びの世界の創出につなげていこうというふうに考えたところでございます。  現在もなお、そのニーズはニーズ調査といいますよりも、届ける動きはしております。人権福祉センターですとか、この議場でもよく取り上げられますこども食堂にも度々出向いてそうした方へ声が届くように、さらには民生委員さんの中で組織していただいている民生委員さんの委員協議会にも出向いて丁寧な説明をさせていただいているところでございます。  学校規模としましては、そういう意味で入学生は未知数でございます。私も他県の何校も訪問しましたが、京都市にあっても30人いれば多いほうというような実態があること。それから交通の便のことも考えると一体どれぐらいの方が希望して入学されるかは未知数なので、1対1対応とまではいきませんが、なるべく密な状態でそうした学びに応えるためにもということで、1学年1学級ということを想定しましたし、また、教職員の定数も国のほうでまず初年度は特に限定をされておりますので、教職員の定数等もにらみながら、その学びに応えられるような学校規模ということで考えたところでございます。  これはまた別途議会のほうにもお願いすることになるかもしれませんが、そうした教員だけではなく、例えばスクールカウンセラーだとかSSWだとか、そういった様々な境遇にいらっしゃる方々への支援、必要な方が出てくるのではないかと思っておりますが、これは実際そうした動き、そうした要望をしっかり聞き取りながら、その規模なり体制づくりを進めていきたいというふうに思っております。  そういう中で、教員の話もありましたが、私自身が一番大事に思うのは、そうした支援者もそうですけれども、毎日接する先生方の熱意がやはり一番大事ではないかなと思っております。そういう意味では、指導力よりも様々な境遇にある、環境にある学びを求めておられる方の声にしっかり耳を傾けて、寄り添って、粘り強くといった、言わば教員として一番求められるそうした先生方に集まっていただくことが一番大事だろうというふうに思っております。その上で必要な日本語教育の研修ですとかもありますが、まずはそうした熱意ある先生方をしっかり集めていくことで、一番重点に思っておられる形式的卒業者のこともおっしゃいましたが、外国籍の方も高齢の方も、またそうした形式卒業者の方もやはりそれぞれの境遇に合った学習の学び、そういう意味ではカリキュラムがたくさん必要になるかもしれませんが、そうしたことに応えられるような教職員の体制づくりが一番ポイントであり、そしてまた一番大きな課題であると私自身は思っているところであり、今取組を進めていく中で、そうしたことも並行して、設置、開校までにできる限りの準備を進めて、その学びを求めていらっしゃる方々の思いに応えられるような新しい中学校を造りたいというふうに考えているところでございます。 ◯副議長(広谷直樹君)5番由田議員 ◯5番(由田隆君)ありがとうございました。  それでは、再質問を美術館のほうから、まず、知事に再度お伺いをいたします。私もこの質問を準備するに当たって、美術館に関係する知事の記者会見をずっと文字のほうの部分で読ませていただきました。今回の凍結ですね、記者会見のほうでは県民に理解を求めるために立ち止まって凍結するのだということを強調されておられました。であるとすれば、先ほど教育長からキャラバン、そのキャラバンという言葉も知事が使われておられました。今年度、12月を入れて4か月、そのキャラバンで県民の意識が醸成されて理解を示す、その判断が3か月、あるいは4か月でできるのでしょうか。今回の県民立のこの美術館、やり直しはできません。であるとしたら、私は知事の今回の英断を歓迎しているのです。先ほど言われた開館から3年をめどに来館していただいた皆さんからアンケート、あるいは投票をいただいて、その結果で「ブリロの箱」も考えようと。なかなか言えないことだと思いますよ。  ただ、しかし、今、倉吉市議会でもこの美術館と倉吉の関連施設、図書館とか交流プラザとか、どういう動線をつくったら美術館に来ていただいた方に喜ばれるか真剣に議論していました。そして多くの市民も今回の先ほどのラボね、そういうものに期待をしている。今回、時節柄と言ったら失礼ですけれども、倉吉市を限定されますが、よく市民の声を聞きますよ。思わぬ人から思わぬ意見を聞く。「何かよく分からないけれども、若い人に好まれる美術館ができる。だったら由田さん、高文祭だとか各学校の学芸会などでこういうものを素材にして子供にそういう美術を学ばせ、表現力豊かな人間を育ててくださいよ。」と、普通の農家のお母さんから聞きました。今回の説明会でも効果があるのですよ。しっかり時間を取っていただいて結構です。県民に、あるいは多くの関係者に理解を得る努力を、今年度いっぱいみたいなことではなく、半年かけてもいいではないですか。喜ばれる美術館を造る努力をやっていただきたい。そしてその後に、開館後に投票していただいて、県内どころか全国から集まった人も喜んでもらえる国民立ぐらいの美術館を造るのだぐらいのことの気概があっていいと思います。そういう発信をしていただきたい。  私も5か所の説明会の部分を読ませていただきましたけれども、もともと基金とは、今いい作品が出たときに、遅れることなく、変な言い方、議決を待っていたら買われてしまうというようなことを避けるために、基金でお金をプールしておくのだというもともとの原則がありましたよね。東京がそれをやめたからといって、僕は鳥取県がそれに倣う必要はないと思います。日本の美術館は開館時にお金をたっぷり使うけれども、その後、そういうことをしないという批判を受けてきたようです。にわか勉強ですけれどもね。定期的に新しいもの、今の時代に合った作品を買い求めることも貴重な収集活動だと思います。僕は基金は残していただいて、ぜひじっくり時間をかけて、ややこしいのが先ほど知事は任期のことを言われました。知事が県民の道具となって頑張る、県民も大きく期待をしているしそのとおりだと言われています。私たち議員も県民の声の代弁者として申し上げますが、平井知事に県民立美術館、しっかりいいものを造ってほしいという声もありました。お伝えをいたします。ちょっと感想をいただきたいというふうに思うのですが、いかがでしょうか。 ◯副議長(広谷直樹君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)由田県議から重ねて美術館につきましてお尋ねがございました。  深い芸術に対する理解、それから美術館が地域に与えるインパクト、子供たちへの影響など、大変にレベルの高い見識に基づいて御意見いただいたこと、感謝を申し上げたいと思います。  先ほども申し上げたことなのですが、この基金につきましては、デモクラシーの在り方の問題でありまして、東京都がやめたからということでは必ずしもありません。実は若干ちょっと踏み込んで申し上げれば、もういい話だと思うので、はっきり申し上げたほうが分かりがいいと思います。凍結と言っている意味の一つは、実は教育委員会サイドからしますと、通例によれば4億4,000万円を使いましたと、そうしたら、直ちに4億4,000万円を一般会計からお金を出して基金にもう一回お金を埋めなさいという話が入っているわけです。しかし、それをやったときに、では、この議会も含めて県民の皆さんはどう思われるかと。また買うのかと。好き放題買われるのではないかというふうに言われるのは片腹痛いわけですね。いや、それはもう我々できちんと見ますからというのであれば、基金をもう一回元に戻して5億円の基金に積み増すのではなくて、今残っている4,400万円で取りあえずは買えるものは買えるわけですから、それよりも高いものであれば、議会と相談をして買いますと。本当に必要なものであれば何を臆することなどないと思うのですね。議会を開くいとまがなければ、私どものほうで教育委員会も含めて皆さんと話合いをして専決処分で買うことだってできますから、基金とそんなに大きくは変わらないのだと思います。もちろん基金にすればそれだけ自由度が高く買えるということになろうかと思うのですが、そこに残念ながら世間の目が少し否定的に入ったのでありまして、やはりここは一旦間を置く必要があるだろうと、こういうのが私どものほうの本意であります。ですから立派な美術館にしていただき、私はこのウォーホルをめぐる議論はプラスに作用すると思っています。長い目で見ていただければと思います。  これで初めて、ああ、美術館というのはこういうものなのだと。たまにこうやって論争するのもまた思い出してみれば、あれもやはり成長の糧になったねというふうに言っていただけることがあるだろうと。それが現代美術の歴史でもあったと思うのです。  私自身もそういう意味で、県民の道具として精いっぱいこの美術館をいいものにすることにささげていきたいと思っております。そういうことで、私自身もこれについてここでブレーキをかけようと思って発言したものではなくて、むしろ今の混乱が、かえってあらぬ方向に美術館の足を引っ張ったり地域振興や子供たちの成長のチャンスを奪ったりしないだろうか。そういう意味で、一度きれいに軌道に乗せて、正常な道筋で美術館の歩みを元へ戻したいという一心で発言をさせていただいたものであります。  同じポップアートの範疇に入る草間彌生さんがこういうふうにおっしゃっておられるのですね。「人生の苦しさ、足踏みをしていた時代を思うと、私の芸術を評価し認めてくださることに感謝の気持ちでいっぱいです。」と。多分そうなのだと思います。それがアーティストの悩ましいところでもあり、自分の表現世界というものが世の中に徐々に受け入れられてくると。これがやはりポップアートの作家たちの思いだと思うのですね。だからこそ少し間合いを取った我々としても涵養の時間というものをきちんとつくって、評価をこの県内でも固めていく。これは同時にこの議論を通じて鳥取県立美術館に対する全国や世界の評価にもつながってくるだろうと思います。そういう意味で、今回の論争はむしろ災いのように見えますが、福となせるものだと思っております。 ◯副議長(広谷直樹君)5番由田議員 ◯5番(由田隆君)それでは、夜間中学で質問をいたします。  御答弁いただきましたけれども、今回の夜間中学は令和6年4月に開校という。私が気になるのは、お聞きしたら生徒さんが30人だと。私は一度に1年生で30人入れるかと思ったらそうではない。大体30人を1年、2年、3年、その能力に応じて分けるのだというふうに言われました。以前、教育長から学びということは教科だけではないのだと、クラスの中で友達と切磋琢磨のいろんな悩みもいろんな意見交換や社会性も身につけるのが学校教育だと言われました。であるとしたら、今まで失ったこの中学校の学び直し、あるいはいろんな形がありますよ。初年度に3年生に編入されたら、1年で卒業ですかということになります。私がさっき入学と卒業の関係、もっと言えば、逆に3年間頑張ったけれども、いわゆる卒業証書に書いてある全課程を修了したに届かない人も卒業なのですかということ、また同じことになりませんかということ。そうしないためにも、では、教育委員会は、教職員は何を体得して、そしてそのために今教員に何を研修しているのかということを問いたかったのです。その点についてお伺いをいたします。  〔副議長退席、議長着席〕  夜間中学校でよく言われるのが、公立の中学校の穴を埋めるのが自主夜間中学校、いわゆる民間、あるいはボランティア等で、そこは公立中学校になかなか当てはまらない人も含めて受け入れますよ、卒業年次は9年生もいましたよ、9年生も。居心地がいいのでしょう。そこが学びの場であり交流の場になっているおばちゃんもいました。本当にそれが私は学びだと思うのですけれどもね。機械的に卒業させるのかどうか、ちょっとお聞かせください。それと、進級もです。卒業時だけではなく、1年、2年、3年、一般の中学校と同じ審査で上げていってしまうのか、そこのところも教えてください。 ◯議長(内田博長君)答弁を求めます。  足羽教育長 ◯教育委員会教育長(足羽英樹君)由田議員から夜間中学につきまして重ねてお尋ねをいただきました。  先ほど大変失礼いたしました。先ほどの質問にも入学、卒業ということで、私、一生懸命しゃべったら、ついうっかりそこを失念をしておりましたので、併せてお答え申し上げたいと思います。  今、重ねてお尋ねいただいた入学、卒業につきましても、様々な学習経験だったり生活環境にある方が入学していらっしゃるので、一律こうでなければということはなかなか規定しづらいというのが現状でございます。4月入学をまず原則としますが、その途中であっても、こうした希望があってこういうふうに学びたいという方があれば、面談やその状況を考慮して中途入学もできるように検討しているところでございます。  そして、進級についても、現在の中学校ももちろんそうですが、試験をして、はい、これだけ取れたから、では、次ですというふうなことはございません。教育課程の中で、様々な学習歴、一人一人の学習歴に応じて、では、ここまでを積み上げていこうねということで2年次、また3年次というふうな課程をつくっていくことになります。それをだから試験ではかるものでもなく、御本人の納得感と同時で進めていくのがこの夜間中学の大きな特徴でございます。ですから、結果として卒業も3年で、はい、卒業ですではなくて、まだまだ学びが十分ではないという方は、4年目、5年目もある、そういうふうに柔軟に対応を図っていきたいというふうに考えております。  ただ、いかんせん大変苦しいのは教職員の定数等が増えないこと。この辺り、国への要望も必要になってくるだろうなというふうに、これは全県の先進的な学校も全部そうなのですが、そうしたそこに関わる教員の数と、そして一人一人に合った学習課程をしっかりつくり上げていく、そこが先生方が一番苦労をしていただく部分になるのではないかというふうに思っているところであり、そういう意味で、今から研修をということはまだまだできてはおりませんが、そうした一人一人のニーズに応じた、あるいは学習歴に応じて柔軟に対応してまいりたいというふうに考えております。 ◯議長(内田博長君)5番由田議員 ◯5番(由田隆君)ありがとうございました。よく分かりました。いい御答弁をいただいたと思っています。全国的にはそういうところでなかなか夜間中学に行くこと自体をためらっておられる方があるとも伺っています。逆に9年もおられる方もいるということで、それはそれで私はいいと思うのです。  それでね、今回、鳥取は21人の希望があったからということ、それは大きな物差しだと思います。残りの生徒はどうされるのかなということですよ。希望者37人だったでしょうか、残り16人の方。これは米子や倉吉、あるいは中部、西部ということになったときに、SDGsではないけれども、一人も取り残さない同じ失敗をさせないという視点が要ると思うとすれば、特段の配慮が要るのではないでしょうか。そういう東部でない方についての対応、東部でも郡部もありますよ、そういうところをどう考えておられるのかということ、将来的なことも含めて。  それでこれがすばらしく成果を上げたら、必ず増えると私は思っています。ちょっと恥ずかしいけれども、行ってみようか、ああ、行ったらいいみたいだね、そういうふうに流れをつくってほしいのですよ。だからそのために最初が大事なのだと。しっかり教職員が対応できる理論武装をしたそういう先生を配置をするということが私は大事だと思うし、それがまた広がりがあるというふうに思いますが、この県内1校の状況について、教育長はどのようにお考えかお聞かせください。 ◯議長(内田博長君)答弁を求めます。  足羽教育長 ◯教育委員会教育長(足羽英樹君)由田議員から重ねて夜間中学の在り方についてお尋ねをいただきました。  おっしゃったように、学びだけではない人間関係、あるいは社会性の育成、こういったことも様々な環境にいらっしゃる方々にとっては非常に大事なことであって、生徒同士の関わり、先生との関わり、そういう中で、これまでなかなか充実してこなかった部分を満たしていくことも可能になるのではないかというふうに思っております。  そして、それが東部限定であってはやはりならないというふうに思っておりまして、我々としましても、そういう仕掛けが中部、西部でもできないか検討を今もしておるところですが、国のほうの制度として分教室はまだ認められない状況にあります。であるならば、ICTを活用した、入学でなくてもオンライン映像で中部、西部でそうした学びの姿を見ていただき、思いを持って入学をというふうなこともでき得るのではないかというふうな、そのような仕掛けも検討しているところでございます。  本県の場合は県立で設置をするという方向で向かっております。そういう中で、市町村のほうでも動きが中部、西部で出れば、またそうした学校もということは考えられますが、他県を見ても、それがなかなかニーズの掘り起こしが難しい部分もあり、先ほど申しました私も訪問した学校全て入学してから口コミで生徒が集まってくる、これが大都市の傾向でもあるようなので、やはりおっしゃったとおり、学びの姿をしっかり体験としてそれを広めていただくことが一つ充実を図るポイントになろうかというふうに思っておりますので、中部、西部についてももちろん視野を置きながら、この検討は今後も進めてまいりたいと思っております。 ◯議長(内田博長君)5番由田議員 ◯5番(由田隆君)今は県立の夜間中学を補完するということで、自主夜間中学のことを言いました。本当にいい取組なのですね。そういうところが中部や西部で出てきてほしいなというぐらい思います。そのことについて自主夜間中学校についての教育長の所見、そして今年、四国の香川県で中学生が夜間中学に入学しています。いわゆる不登校特例指定ということを受けたら、昼間の中学校ではなしに夜間に行けるという、それはいろんな事情で昼間に学びができないから夜行くという選択です。こういうことについて、そういう人がおられた場合に対応できるように、この夜間中学に特例指定校を申請するというお考えはあるやなしや伺って質問を終わります。 ◯議長(内田博長君)答弁を求めます。  足羽教育長 ◯教育委員会教育長(足羽英樹君)由田議員から重ねてお尋ねをいただきました。2点ございましたが、まず1点目、自主夜間中学校につきましてお答え申し上げたいと思います。  自主夜間中学校は本県には今はございませんが、近くでは岡山県のほうで古くから自主夜間中学校が開校されて、対象は同じような方ではございますが、学び直しを求められる方、日本語の読み書きを学びたい方ですとか、様々な方が学んでいらっしゃいます。特にここには教育課程はさらにございませんので、非常に自分が学びたい、やりたいと思うことを、集まって、今ちょっと広がったようですが、週に3回開催をされているという学びの場があるというふうに伺っているところでございます。これも歴然として学びの場であって、そういう機会がやはり全国各地で広まっていくということは、夜間中学ではなくてもそういう方々にとって学びを求める方々にとっての居場所であったり、あるいは自分の学びを成長させる、あるいは人との出会いをつくる、そういう貴重な場になっていくであろうなということを感じているところでございます。  そして、関連して、不登校特例校のことも2つ目としてお話がございました。これは全国には今21校ございます。公立では12校の設置になって、いずれも市町村単位での設置というふうに伺っております。ここは完全に中学校ですので、教育課程が非常に柔軟にはなります。通常ですと1年間に1,015時間の学習時間が文科省のほうから求められますが、不登校特例校では750時間。その中で自分のペースに応じた学びをしっかりつくっていくという学校が21校ございます。ただ、夜間であるのが1校だけ、おっしゃったとおり、香川県の三豊市にある中学校のみで、やはり夜間がないのは通学が非常に危ないと、通学の便が悪いということから、全国はみんな昼間設置というふうになっているところでございますが、ここも今回本県の夜間中学校では対象からは一つ保留にしましたが、そうした学齢期の不登校の生徒さん方もそうしたニーズや、そしてまた学びを求める姿が後々またしっかり膨らんでくるようであれば、そうした入学もまた検討したいというふうには思っているところでございます。  自主夜間中学校、そして不登校特例校、これもやはり設置の上では、市町村とのしっかりした連携が必要になろうかと思っております。また市町村も協力をすると言っていただいておりますので、しっかり議論を進めてまいりたいと思います。 ◯議長(内田博長君)以上で、本日の一般質問並びに議案に対する質疑は終了いたしました。  本日、知事から、追加議案2件が提出されました。  お諮りいたします。  この際、これらを本日の議事日程に追加することに御異議はありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議はないものと認め、さよう決定いたします。  それでは、議案第24号「鳥取県教育委員会委員の任命について」及び第25号「鳥取県収用委員会委員の任命について」を一括して議題といたします。  知事に、提案理由の説明を求めます。
     平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)ただいま追加提案いたしました付議案につきまして、その概要を御説明申し上げます。  議案第24号、鳥取県教育委員会委員の任命につきましては、12月22日をもって任期満了を迎える森由美子委員を、引き続き経営者として地域活性化や人材育成に取り組まれている豊富な御経験を教育行政の推進に生かしていただきたいと考え、再任しようとするものであります。  次に、議案第25号、鳥取県収用委員会委員の任命につきましては、12月27日をもって任期満了を迎える坪倉すみこ委員を、引き続き司法書士として土地利用や相続についての豊富な御経験を収用案件の公正な審理に生かしていただきたいと考え、再任しようとするものであります。  よろしく御審議のほどお願い申し上げます。 ◯議長(内田博長君)以上で、提案理由の説明は終わりました。  お諮りいたします。  議案第24号及び第25号は、委員会付託等を省略することに御異議はありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議はないものと認め、さよう決定いたします。  本日の議事日程は全て終了いたしました。  これをもって散会いたします。        午後3時46分散会    ────────────────...